春先の天気は安定しない。 買出しに出かけた私は雨に降られて雨宿りをしていた。 「君に会いたいな」 ルームシェアをしている部屋に仕事で暫く帰ってこない君。考えていると、 「傘持ってきた。それと前に借りたポイントカード」 君恋しと思った矢先に来てくれた君。 「ありがとう」 それが、嬉しい。
2021-05-01 22:02:46色画用紙製のポイントカード。小学生の頃、両親がケンカを始めるたびに駆け込んでいた隣近所の、お姉さんがくれた物だ。「心に雨が降ったら、いつでもおいで。ポイント貯めてあげる」。あのお姉さんは、今もどこかで誰かに傘を差してあげているだろう。あの笑顔を思うと、今でも私の心には虹がかかる。 pic.twitter.com/fxAKIBWoNF
2021-05-01 22:03:59アスファルトに散らばる無数の波紋を、綺麗って初めて思った、偶然貴方と雨宿り。 「なかなか止まないね」という私の呟きはきっと「ずっとこのまま貴方と一緒にいたい」という意味だった。 「もうすぐ止みそうだな」と貴方が言った。「ちょっと惜しいけど」 貴方の笑顔が、おひさまみたいに眩しいの。
2021-05-01 22:05:08#深夜の真剣140字60分一本勝負 (@140onewrite ) 今夜も開催ありがとうございます。 お題 ①君恋し ②ポイントカード ③雨宿り pic.twitter.com/SqTakBSSHv
2021-05-01 22:07:30「君も雨宿りに来たの?」 #深夜の真剣140字60分一本勝負 (@140onewrite) pic.twitter.com/xLVu65iQAG
2021-05-01 22:13:14#深夜の真剣140字60分一本勝負 (@140onewrite ) お題「雨宿り」「君恋し」 pic.twitter.com/yXmIrLt3k7
2021-05-01 22:14:43#深夜の真剣140字60分一本勝負 @140onewrite 使用お題【ポイントカード】【雨宿り】 pic.twitter.com/Gj6wiofUGP
2021-05-01 22:18:32手を伸ばして夢を掴んで、君の隣に居ない日々を消費する。この目標を一つ一つ叶えていって ポイントカードが全部埋まったら、きっと上手く「友達」を続けられる。身を知る雨はやまないまま。それでも拭って靴底を鳴らす。恋しくなんか、もう無いよ。他の誰かを写した瞳で、夢を叶える私を見てやがれ。 pic.twitter.com/aeyCSAEyqm
2021-05-01 22:19:44気まぐれに寄ったカフェのレジで彼女と出会ってから二つの季節が過ぎ、ポイントカードがついにオリジナルマスコットへ化けた。店を出てから雨に気づき仕方なく雨宿りをしていると、私服で現れた彼女と目が合いとっさに会釈をした。「あっそれ!」彼女の視線が僕の手元を見つめる。「良ければどうぞ!」
2021-05-01 22:19:45#深夜の真剣140字60分一本勝負 @140onewrite お題: ①君恋し ②ポイントカード ③雨宿り #木槿国の物語 「君見ずや銀河の水」って、ありそうですね(笑)。 pic.twitter.com/eT0RBRcQkx
2021-05-01 22:27:28岡っ引の良助は、激しく打ちつける雨に急ぎ足で軒下へやってきた。そこで雨宿りしていると、自らの脳裏に一目惚れした女の姿を思い浮かべた。 「君恋し 桜散る如く 後悔す」 「春の雨 厳しき世間 恋し者」 無情の雨が降り続く中、良助は呆気なく散った初恋の苦い思い出を綴った一句を詠んでいる。
2021-05-01 22:31:51乱れた感情は雨だ。どうしようもないくらいにグチャグチャになって、ただ他人を冷たく拒絶することしかできやしない。 「聞こえる?」 手を差し伸べても、取ってはくれない。聞いてだってくれない。 そうだね、ならもう少しだけ、雨宿りを続けようか。この雨が止んだ時、また君と話せると思うから。
2021-05-01 22:47:16バケツをひっくり返したような、ひどい雨だった。折り畳み傘も強い風で逆さにひっくり返っている。 飛び込んだ喫茶店で雨が弱まるのを待つことにした。 雨音とクラシックをBGMに、一番人気のモンブランと温かいカフェオレを口に運ぶ。 ゆっくりと口に含んでぼんやりして。 気づけば雨は上がっていた。
2021-05-01 22:43:12