今まで勤めていた会社を突然クビにされてしまった朝松紗南だったが、ひょんなことから自分よりも一回り年上で身長も小さく、前髪で目元が見えない上に街では数少ない【多彩能力者】の秋山愁治が経営する『秋山事務所』の事務員兼雑用係として再就職が決まるのであった。自称ミュージシャンなおじさんの依頼から、自分の所で雇っている者を捜してほしい少女、何者かによって目玉を奪われてしまった男性、愁治の妹でもあるマイコが通う大学教授が作った発明品盗難——四つの依頼話を収録。 (※連載当時のまま掲載しているので、誤字脱字があります)
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伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

紗南が不思議そうにそれを眺めているものの、愁治は渡也に聞いた。 「これは、ソノシートタイプですかねですかね?」 「ビンゴ!そこまで解るとは、所長さんは何者なんだい」 「まぁ、そういう事は知識として得ていますので」

2018-11-09 19:11:48
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

渡也弦惨が秋山事務所を後にし、紗南は愁治に聞いた。 「お客さんを呼び込むにしても、様々な方法があると思うんですけど…。どうしましょうか?」 「最も手っ取り早いのは、チラシを作って新聞の折り込みに入れるっていう手もあるが…」#事務所物語

2018-11-10 19:40:26
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「でも、全ての家が新聞を読んでいるとは限りませんよね」 「それもそうだな」 「それか、迷子のペット探しみたいに断りを入れてその壁に貼ってみるとか…ですかね?」 「それもあるが…」 事務所長は渡也から依頼金とは別に呼び込み費としてもらった封筒を眺めるも、他に案が思い浮かばなかった。

2018-11-10 19:44:26
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

紗南が机の上に置いてあるソノシートのレコード盤を見て「そういえば、この事務所には蓄音機ってあるんですか?」と聞き、愁治は「たしか、物置部屋で見かけたような気がするな…」と呟きながら椅子から立ち上がり「ちょっと見てくるわ」と言い、事務室を出たのであった。

2018-11-10 19:47:50
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

秋山愁治が事務所の物置部屋から持ってきた蓄音機、見た目はまるで玩具みたいな上に、随分と使われていないのが目にわかる程に埃がかぶっていた。 「この蓄音機で聞けるんですか?」 「ホコリをどうにかすれば聞けるだろ」#事務所物語

2018-11-11 19:46:00
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

愁治が布巾に水で薄めた洗剤を布巾に吹きかけ、丁寧に拭いていけば、蓄音機が息を吹き返したかのように輝きを取り戻してゆく。 「これで聞けるだろ」 電源を入れ、例のソノシート製のレコード盤を置けば回り出し、溝に針を置くとノイズが混じりながらも徐々にギターの音色が聞こえてくる。

2018-11-11 19:50:58
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「なんか、適当に弾いてません?」 「多分、試しで弾いてるんだろ」 二人がツッコミを入れた直後である『この曲は君に送ります、聞いてください、俺の❝ギターブルース❞』若い男の声が喋り始めたと思えば、一拍置いた直後、引き語りのように歌い始めたのだった。

2018-11-11 19:54:48
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

若き日の渡也の歌声を聞き終えた秋山愁治と朝松紗南、蓄音機の針を上げ、レコードを仕舞いながら「あのオッサン、それなりにいい声してるじゃねぇか」少々荒っぽい言い方で褒める愁治を横目に、紗南は「誰かに送るとか言ってましたけど、一体、誰に向けて歌ってたんでしょうか?」と問う。#事務所物語

2018-11-12 18:43:24
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「やいや、それくらい疑問になる前から解るだろうが」 「そういうもんですか?」 「そういうもんだ、たとえオコサマな長身が解らんでも、俺や他のヤツだって解ると思うぜ」

2018-11-12 18:46:50
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

お子様と言われた紗南は一瞬だけ納得しないような表情を浮かべるも、愁治は「まぁ、近いうちに解るだろうよ」と話しつつ、蓄音機を片づけ始める。 「そういえば、呼び込み方は結局どうしましょうか?」

2018-11-12 18:49:59
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

蓄音機を元の物置部屋に戻さず、事務室の隅っこの空いているスペースに置き、愁治も一緒になって考える。 「チラシを書いて配るにしてもムリがあるな、なんせ、この街は広いからな」 「それは確かにそうですよね…」 うーーん、と二人は唸るような声を出していた時であった。

2018-11-12 18:51:51
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

ピン・ポーン、と呼び鈴が鳴り、愁治が「多分ヘンな勧誘だなこれは」と言う。 「なんで解るんです?」 「呼び鈴の押し方で大体解るもんだぜ、長身」 「へぇ…」 「まぁ、そういうヤツはとっとと追い払うか、居留守をするのが一番だけどな」

2018-11-12 18:54:01
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

秋山愁治が事務所の扉を開ければ、そこに居たのは黒のスーツを着ている3人組で、先頭に居た者が「ここは、秋山事務所であってるんだろうね?」と聞く。 サングラスをかけている為、容姿は分からないが、声から察するに歳を召した女性であることは愁治にでもわかることだ。#事務所物語

2018-11-13 19:49:08
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「あぁ、そうだぜ」 すると、後方に居た二人が「貴様、ツネヨ様になんと失礼な口ぶりを!」と、今にでも手を出しそうに突っかかるが、その横に居た女性が「落ち着いて下さい、土田さん!」と制したのを見て、ツネヨと呼ばれた女は改めて問う。 「となれば、アンタが事務所の長ってことかい?」

2018-11-13 19:53:20
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「ごもっともです、俺は秋山愁治だ」 「成程ねぇ…」 「立ち話もなんでしょう、よかったら上がりませんか?」 「誘われる前から上がる気だったよ、事務所長さん」 「だろうと思いましたよ」 そう言いながら、愁治は事務所に三人を招き入れたのであった。

2018-11-13 19:56:44
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

#事務所物語【依頼人メモ】 名前:麻下ツネヨ    名前:土田     名前:早瀬 性別:女        性別:男      性別:女 年齢:64        年齢:29      年齢:25 職業:ある会社の社長  職業:社長の秘書  職業:土田の部下

2018-11-14 19:40:32
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

愁治が3人を引き連れた姿を見て、紗南は急いで台所へ行きお湯を沸かし、コーヒーの淹れる準備を始めれば、麻下は「随分な慌てようだね」と小さな声で呟きながら、事務室のソファに座る。 「何分、先日入ったばかりの新人です。急な対応にはまだ慣れていないもので」

2018-11-14 19:42:35
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「成程ねぇ…」 付き添いでもある土田は麻下の耳元で何か話しているようだが、愁治はそれを黙って見ていた時、紗南が「コーヒーです」と、緊張した面持ちで三人にコーヒーを出す。 「ありがとうございます!」と早瀬が威勢よく返事する。

2018-11-14 19:45:31
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

その声を聞き、麻下と土田もコーヒーが置かれていることに気付く。 「これはかたじけない」 「いただこうじゃないか」 紗南はお盆を持ったまま愁治の元へ行き「依頼人…、なんですか?」と小声で聞く。 「じゃなきゃ、ココに連れて来ねぇだろうが」

2018-11-14 19:47:50
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

わざとらしい咳をした麻下は土田に黙ったまま指示を出し、ある写真を愁治と紗南に見せつけ「こんなヤツが来なかったかい?」と聞く。 紗南は写真の人物を見てすぐに愁治の顔を見てしまうものの、当の事務所長は「いいや、来てないですね」と返したのだ。#事務所物語

2018-11-15 18:44:38
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「本当だろうね?」 「その人がココへ来たとしても、依頼人がどう言おうとも来たことの有無は秘密主義ですから」 「事務所長が黙秘するって言うならば、無理やりにでも聞き出すという一手もあるけどねぇ?」

2018-11-15 18:48:54
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

麻下が手を片手を上げた時、土田は素早く、早瀬はやや慌てつつも拳銃を取り出し、二人に向けて銃口を向けたのだ。 朝松紗南は条件反射で両腕を上げてしまうものの、秋山愁治は特に驚くこともなくその場に立っている。

2018-11-15 18:52:05
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

麻下は土田から写真を取り、愁治にこれでもかと言わんばかりに写真を近づかせながら「こうなってもなお、この男の…渡也弦惨がココへ来たことを吐かないつもりかい?」と聞く。 「物騒な事はよしてください、それに、そこのお二人さんも手に下ろしてくださいよ。仕事場に風穴が空いては困るのでね」

2018-11-15 18:54:48
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

その言い分を聞いたからなのか、事務所内は静寂が訪れるものの、直ぐに笑い飛ばしたのは麻下であった。 「こりゃ、大した事務所長様だ。土田、早瀬、下ろしな」 早瀬は直ぐに下ろすものの、土田は「しかし、ツネヨ様…」躊躇うような声を出せば「いいから、早く下ろしな」と強く言い、その手を下ろす。

2018-11-15 18:58:31
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

その姿を見た紗南はホッと息をつく姿を見た麻下は「ちなみに言っておくと、二人が持ってたのは水鉄砲だよ」と返し、愁治は麻下を見ながらに「貴女の依頼は、その人を探すという事でよろしいですか?」と問う。 「まぁ、そのつもりで来たけど。いざとなれば、私の財力でどうにでも出来るからねぇ」

2018-11-15 19:05:45
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「成程…」 麻下が帰り支度をし始め、紗南は愁治に小声で再び聞いた。 「いいですか?言わなくて」 「あのバアさんに言ったことは本当だからな。嘘は言ってねぇようなもんだ」

2018-11-15 19:08:30
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

果たして、そういう事なのか…。 と思ってしまう紗南だが、二人の様子を見た土田が一瞬だけコチラを睨んだのを見て、二人は思わず愛想笑いをする姿を見て、直ぐに目線を戻した。 「それじゃあ、世話になったね」 そう言って、麻下は部下を引き連れて事務所を後にした。

2018-11-15 19:09:52
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

麻下が部下を引き連れて事務所を後にして更に数時間経った、紗南は帰宅する準備をしているが、愁治は椅子に座りながら何かを考えているようであった。 「秋山所長、どうかしたんですか?」 「いや、昼間に来たあのバアさんのアレを読んだが…」#事務所物語

2018-11-15 22:53:38
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「読んでたんですか?!あの短期間で…」 「それを言うのは本人の意向があってこそだが、基本的には言わない。というか、ココに来るヤツは基本的に何かしらの事情があって流れ着いてくるような所があるからな」 ――まるで、離れ小島みたいだなぁ…。と思った矢先「長身、上手いこと言うな」と返す愁治。

2018-11-15 22:55:28
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「そうなんですか?」 「そういう感じだな、最も、ココの電話番号は本や新聞に載せてないも同然だ。どうやって知りやってくるのか、俺にも解らん」 思わず呆れた声を出したくなる紗南だが、愁治は話続ける。 「バアさんがさっき俺達に見せた写真は覚えてるよな、長身」

2018-11-15 22:58:03
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「渡也さん、でしたよね…」 「あのオッサンと、あのバアさん。どうやら夫婦みたいだな」 「そこまでわかるんですか!?」 「詳しい事は知らんが、写真を見せつけてオッサンの名前を名乗った時、僅かだが、間があった」

2018-11-15 23:00:37
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

その時の状況を思い出し、紗南は「確かに言ってました!」如何にもな声で返事をする。 「その間の時に聞こえてた、別居中ってな」

2018-11-15 23:02:29
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

翌日、紗南はいつものように事務所へ向かい、事務室にいるであろう愁治に「おはようございます」と挨拶して入ったものの、当人の姿が無かったのだ。 何処へ行ったんだろう…、紗南は事務所内を探し歩き、二階の方へ向かい階段を上がってすぐの扉が開いている上に紙束が散らばっていた。#事務所物語

2018-11-16 18:38:52
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

そのうえ低い唸り声が聞こえて来るものだから、思わず怖くなって逃げようかと思った矢先、床から見覚えのある手が見え、紗南は「所長、大丈夫ですか?!!」を第一声に、手を掴みなんとかそこ紙束から愁治を引きずり出すことに成功したのだ。

2018-11-16 18:41:43
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「いやはや、まさか紙の山に埋もれるとは夢にも見ないぜ、こりゃ…」 秋山愁治はそう言いながら髪の毛を右手で掻く、紗南は「ココは何なんですか?」と聞く。 「この街の事重要な事とか、どうでもいい事が記述されている物が入ってる場所だ。言ってしまえば、小規模資料室みたいなもんだな」

2018-11-16 18:44:43
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「秋山所長は一体ここで何をしてたんですか?」 「調べものしてたんだよ、ちょっと気になることがあってな」 「それは解りましたけど…」紗南は改めて廊下に散らばっている紙束を見て言った。 「秋山所長、これどうするんです?」 「片づけるしか、ないわな」 …ですよねぇ。

2018-11-16 18:48:45
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

床に散らばった紙束を片付けるに時間を要し、さらには室内の掃除もし始めたものだから、正午のサイレンが鳴った頃にようやく片し終えたのであった。 「もう昼か、ご飯どうしたもんかな。確か、冷蔵庫に何かあったような…」 #事務所物語

2018-11-17 18:36:36
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「秋山所長って、料理出来るんですか?」 「お前、失礼な事聞くな~。男一人暮らしだ、それくらい出来なくてどう生活するってんだ」 それはそうか、と紗南は一人納得したのを見て愁治は改めて言った。 「昼を食べてから、昨日の事は改めて考えることにしよう」 「渡也さんの依頼ですよね」

2018-11-17 18:40:45
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「宣伝を手伝ってくれる野郎は昨日確保しといたからな、ソイツが来たら改めて作戦を練ろうじゃねぇか」 「用意周到ですね、秋山所長」 「まぁ、な」

2018-11-17 18:43:11
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

まるで、二人が昼ごはんを食べ終えた頃を見計らったかのように、事務所の呼び鈴が鳴り響き、愁治は台所で食器を洗いながら「来たか」と呟いた。 「さっき言ってた、お手伝してくれる方ですかね?」 「十中八九そんな所だな、長身が出ろ。俺はいま、手が離せない状況だ」 #事務所物語

2018-11-18 18:30:54
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「いいんですか?」 「あぁ、多分大丈夫だろ」 秋山所長がそういうならば…と、渋々な気持ちが生じりながらも、朝松紗南は玄関まで行き「どちら様でしょうか?」と、念のために確認をする。 「愁治に頼まれて来た者です」 と、向こうも改まった声で言い返した。

2018-11-18 18:33:38
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「いま開けますねー」 玄関の扉を開ければ、そこに立っていたのは長髪を横で結い、半袖のスーツを着て、細目でにこやかに笑っている男が居たのだ。 少しの間があった後、男は「しゅ、愁治はいるかい?」と聞き「奥にいますけども…」と紗南は答える。

2018-11-18 18:36:37
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「入って、大丈夫ですよね?」 「大丈夫です!」 「おじゃまします!」 互いに初対面だからか、二人とも緊張した声で会話を終え、事務室の方へ入ると、既に愁治は中央に置かれているソファに座っていた。 「来たか、前沢慎呉」 「おう、お邪魔するぜ、愁治」

2018-11-18 18:39:16
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

ソファから立ち上がった愁治は改めて長髪の男を指さしながら「コイツが、今回の件で手伝ってくれる野郎だ、名前は――」と話している最中に本人が紗南の目の前にやって来て「前沢慎呉です!よろしくお願いしますね!!」と意気揚々に名乗ったのである。

2018-11-18 18:41:56
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

その勢いに驚きそうになるものの、紗南も自らを名乗る。 「朝松、紗南です。こちらこそよろしくお願いします」 「よろしく、紗南さん!!」 「はい、よろしくお願いします」 慎呉は愁治の所へ行き、耳打ちで「お前、どうやったら可愛い子を雇えるんだよ?!」と聞くも、当の本人は「可愛い?」と返す。

2018-11-18 18:45:17
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

カァーーーッと、これまたわざとらしい声を出した慎呉は愁治に申す。 「あのお嬢さん、いいや、紗南さんはめっちゃに可愛いぞ!それを、事務兼雑用係として雇うだなんて!?」 「お前の基準は知らんが、俺はあくまで長身は仕事出来ると思って雇った、それだけの事だぞ」

2018-11-18 18:48:00
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

紗南は二人が話しているところを遠慮気味に入り、愁治は改めて言った。 「今日、お前を呼んだのは他でもねぇのは解っているな」 慎呉も慎呉で真面目な顔つきに戻り「あぁ、昨日電話で聞いたぜ。依頼人の宣伝をどうするかってヤツだろ?」と返したのであった。

2018-11-18 18:50:44
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

秋山愁治は机の引き出しから大量の紙束を取り出し、それを机の上に置くやいなや「長身とお前にはコレを配る、もしくは許可得て貼るかのどちらかをやってもらうとしよう」と言った。 紙束から二枚とり、それを朝松紗南と前沢慎呉に渡し、慎呉は聞いた。 「愁治それ、全部書いたのか?」#事務所物語

2018-11-19 19:26:41
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「1枚だけ書いて、あとは近くのコンビニのプリンターで印刷したに決まってるだろうが」 「だよなぁ~、いくら愁治が多彩能力者だからって、そこまでやってたら今日は絶対ココを開けてないもんな!」 「そうなんですか?」 慎呉は得意げな口調で紗南に話す。

2018-11-19 19:28:36
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

「俺と愁治は高校からの仲みたいなもんだが、愁治って人の思っている事を読める能力以外に色々とスゲェ奴だけど、それって用は自分がメインで使う力をも超えて使うって感じなのよね」 「という事は、それを越えたら…」 「次の日は確実に休んでる事間違いナシ!体力も能力も使うんだ、無理もない」

2018-11-19 19:31:54
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まとめたひと
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

基本は自分が考えた創作ッ子達の事を呟いたり、絵を上げたり、お話も書いたりします。偶に違う話等もしておりますが……ようは気まぐれだが基本は創作用アカウントです。(※食べても美味しくない鶏野郎で無言フォローをしたり、時として話すとアツくもなりますがそれでもよろしければです)御用の方はDMまで。