277機関とは「どの自創作作品」や「どの時代」にも属さず、罪を犯した者に罰や猶予を与えたりする存在【機関者】と呼ばれている者達が所属している場所である。 やとわれ機関者でもある青木は、古巣でもあるサイバーセキュリティ部から、これまで制作された書類のデータ化を依頼される。 しかし、次々と書類の山は出来るものだから、青木は一人ではどうにもならないと思い、休憩がてらに寄った購買部で同期の槻城に出会い、彼女が発明したスマートフォン型音声アシスト機を借りて、仕事にとりかかる。 (※連載当時のまま掲載しているので、誤字脱字があります)
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277機関における個人情報の取り扱いは『個人名・性別・所属部署・標的を捕えた数や経歴』などが書かれた書類が存在している。 無論、ある程度の集団が出来れば、集団としての書類を記載し、提出する事もある。 #Rhapsody277

2021-02-16 20:02:54
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しかし、それでは書類の束が沢山になるという事で、サイバーセキュリティ専門の部署を立ち上げた際、仕事が無い機関者達に書類の打ち込みを依頼し、新たなデータベースを制作しているのもまた、機関者なのである。

2021-02-16 20:02:54
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青髪の機関者こと、青木の目の前に積まれてゆく書類の束と分厚いファイルの山が出来上がると「それじゃあ、後は頼むぞ」「資料が完成次第、こちらでも確認はするからな」と言い残し、機関者は去って行った。 その様子を見つつ、青木は溜息をつき、書類とファイルの大群を見て思う。 #Rhapsody277

2021-02-17 19:14:21
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――いくら俺が元・サイバーセキュリティに居たとはいえ、雑用みたいな仕事を押し付けるとは、中々の気概じゃねぇか!! 「打ち込み上等!俺の手早さ、なめんじゃねぇよ!!」

2021-02-17 19:14:21
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書類とパソコンのモニター画面を交互にらめっこしながら、キーボードによる打ち込みを初めて数時間が経った。 ――ふぃ~、とりあえず、休憩すっかなぁ。 ひと段落つかせた青木だが、打ち込みに集中している間にも、追加の書類が増やされているものだから、思わずため息が出てしまう。 #Rhapsody277

2021-02-18 20:30:50
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――せめて、あと一人くらい誰かに手伝ってくれれば、早く終わるんだけどなぁ…。それにこの仕事、けっこう肩と目に来るしさぁ…。 益々深い溜息をついた後、気分転換に購買部へ行って飲み物を買いに行こうと思い、青木は一旦、仕事部屋を後にした。

2021-02-18 20:30:50
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購買部についた青木は、無糖の缶コーヒーと好物でもある羊羹パンを探している時であった。 「あら、青木くん。珍しいじゃない?」 同期の女性機関者に声をかけられた青木は「それはお前もだろ、普段から発明室ばかりに閉じこもってるお前が外に出てるんだからさ」と返す。 #Rhapsody277

2021-02-19 19:06:18
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「いやね、糖分を補給したくてココに来たのよ」 その機関者は、白衣ではなく黒衣を羽織っている上に、十分に睡眠をとっていないのか、目の下にクマが濃く浮かび上がっているのが伺える。 「へぇ~、ってか、お前。また無理してんじゃないのかね?」

2021-02-19 19:06:19
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「だって、発明するのが楽しいんですもの!」 急に近づく上に、大きな声で言われ、思わず引きさがる青木だが「まぁ、お前が楽しいんなら、それでいーけどよ」と言い、レジに向かおうとした時だ。 「そーだ、青木くん。良かったら私の新しい発明品のお試し、してみない?」

2021-02-19 19:06:19
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購買部で出会った同期の女性機関者に案内されるまま開発部までやって来た青木に手渡されたのは、一台のスマートフォンのような機械であった。 「なにこれ?」 「スマホに見えるけど、コレに通話機能はないわよ」 「それ、スマホとして意味ないんじゃねぇのか?」#Rhapsody277

2021-02-20 19:20:00
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「違う違う、通話はないけどね、この中には高度な音声認識と所持している人を対象にアシストしてくれる機能が搭載されているのよ」 「へぇ…、じゃあアレか。パソコンとかにコレを繋げたりもすることが出来るのか」 「実験では何度か成功してるけど…」 「例えば、文章の打ち込みとかは?」

2021-02-20 19:20:00
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「単純な文章とかだったら大丈夫だけども…、高度な事を要求するには、改善の余地はあるわね」 まさか、自分の発明品にここまで興味を持たれるとは思わず、女性機関者の口は達者になる中で、青木は改めてその機械を手にし「じゃあ、ちょっと借りてくぜ」と言い、部署を去ろうとした。

2021-02-20 19:20:00
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「ちょっと、青木君!」 「んだぁよ」 女性機関者は一度、青木の手にしている機械を取り、一時的に電源をつけ、ある操作をし終えた後、青木に再び手渡しながらに言った。 「どうせ青木君のことだから、経過報告サボるだろうから、こっちで遠隔操作出来るように設定しておいたからね」

2021-02-20 19:20:00
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別にいいのにな、と青木は思いとどまりつつも「了解、じゃあ、コレ、借りてくぜ」と言い、今度こそ発明部を去って行った。

2021-02-20 19:20:01
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自分の持ち場に戻った青木は、購買部で買った羊羹パンと缶コーヒーを開けつつも、試作のスマートフォン型音声アシスト機の電源を入れた。 (まずは黒い画面か)そう思いながら、羊羹パンを一口頬張った時だった『はじめまして、マスター』と機械の方から言い出したのだ。 #Rhapsody277

2021-02-21 20:31:48
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「マッ、マスター?!」 『はい、私は今、アナタを見てマスターとお呼び致しました』 画面をじっくり見ていると、真っ黒な画面から白く変わり、丸の図形が現れ、機械が喋ると形が震える表現がなされている。 「アイツ、中々にすげぇ発明したもんだな…」

2021-02-21 20:31:48
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『お褒めに頂き、感謝致します。ミスター・アオキ』 「おまけに俺の名前まで知ってるときたもんだ」 『ミス・ケヤキジロがアナタのお名前や情報を入力していましたよ』 最初、発明部を後にしようとした際、槻城が機械を取り上げた時の事を思い出しつつ、青木はようやく羊羹パンの二口目を頬張った。

2021-02-21 20:31:49
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キーボードによる打ち込み自体は嫌いではない青木だが、それにしたって今回は打ち込む書類の量が尋常じゃない程に多く、それを見る度にため息がついてしまう。 ――いくら、俺が元サイバーセキュリティの所でこういう仕事をしてたからって、この量はねーだろオイ。#Rhapsody277

2021-02-22 19:13:59
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苦虫を嚙み潰したような顔がモニターに薄く映りつつも、青木は再び打ち込みを続けようとした直後であった。 『誤った箇所が数百字程、見つかりました、確認致しますか?』 「まじか?!」 慌てて画面を凝視する青木だが、自分の眼では見つけにくい。

2021-02-22 19:13:59
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『今、誤った箇所を異なる色で表示致しますね』 念のため、パソコンの本体に繋げていたスマートフォン型音声アシスト機は検索するような画面に変わったかと思えば、打ち込みを誤った文字を次々と炙り出したのだから、青木は「すっげぇ…」と呟きながら画面を見ていた。

2021-02-22 19:14:00
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青木の同期機関者の一人で、開発部担当の槻城が試作機として渡したスマートフォン型音声アシスト機が炙り出した誤字脱字を打ち直しつつ、青木は打ち込み作業をある程度済ませたのだ。 『ミスター・アオキ、本日はお疲れ様です』 「サンキュー、お前のお陰で良い感じになって来たぜ」#Rhapsody277

2021-02-23 18:58:12
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『それはなによりです』 ん~~、と言いながら腕を伸ばしつつ、青木はふと思った疑問を投げかけた。 「そういや、お前って名前はないのか?」 『それはつまり、ミスター・アオキやミス・ケヤキジロのような…固有名詞的な名前という事ですか?』 「そうそう」

2021-02-23 18:58:12
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検索中とでも言うように砂時計のアイコンが表示されたかと思えば『残念ながら、私には明確な名前はないようです』と返せば「んだぁよ、アイツも少しは考えろっつーの」青木は溜息つくように言う。 『名前ではありませんが、開発番号は検索にヒットしたようです』 「どんな番号?」 『0507です』

2021-02-23 18:58:13
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「0507……か」 『ミスター・アオキ、私の解答に、何か不満でもありますか?』 スマートフォン型音声アシスト機の音声は何処までも淡泊だ、いや、機械にそのような事を求めるなんて、真っ新な機関者に感情を込めて喋ろと言っている事と大差はない。 #Rhapsody277

2021-02-24 19:08:11
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「いやぁ、試作機とはいえ名前無しで呼ぶのもなんだかと思ってさ」 『無理もありません、私は所詮、完成品になる前に作られた機械なのですから、細かい事は気にしない方が身のためですよ、ミスター・アオキ』 自分自身がどういう存在なのか、この機械は解っている。

2021-02-24 19:08:12
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機関者は【無】の存在、もっと言えば何も覚えていないコンピューターと言っても過言ではない事位、解っているし、かつての自分だってそうだった。 しかし、今の青木は違う、目の前にある機械に名前を与えたくなってしまっている。 あの時出会った、赤髪の機関者のように……。

2021-02-24 21:37:47
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結局の所、その場で名前なんて直ぐに思いつく訳も無く、一日を終える終業を告げる音が響き渡ると『ミスター・アオキ、本日のお仕事は終了ですよ』と、スマートフォン型音声アシスト機が喋る。 「おぉ、そうだな…」 『パソコンの電源を消す前に、私を離し、充電をして頂ければ大丈夫です』#Rhapsody277

2021-02-25 20:12:23
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「成程…」 本人の言われた通り、スマートフォン型音声アシスト機を先に抜き終え、パソコンの電源を落とした。 そして、槻城に渡されていた充電器に置きながら「コレで大丈夫か?」と確認した。 『はい、大丈夫ですよ』 「そうか、じゃあ、明日もよろしくな」 『はい、お仕事、お疲れ様でした』

2021-02-25 20:12:23
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その日の夜、槻城は仕事の合間を縫って、自身が作ったスマートフォン型音声アシスト機を遠隔操作で起動させ、データに異常がないか確かめていた。 ――異常は今の所、ナシ。うん、正常で何よりだわ。#Rhapsody277

2021-02-26 20:29:45
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続いて、青木との会話記録を覗こうとした矢先、後輩の機関者に呼ばれて反応した槻城は、いそいでそちらに向かって行った。

2021-02-26 20:29:45
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青木に与えられた仕事場は、正直に言ってしまえばサイバーセキュリティ部の端にある小部屋で、彼はそこで書類の打ち込みの仕事をしている。 勿論、最初は別の場所でやろうと考えていたが、何処も場所が空いていないと突っ返され、最後に残ったのが元古巣部署の小部屋だったのだ。 #Rhapsody277

2021-02-27 18:48:41
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青木が何時ものようにサイバーセキュリティ部に辿り着くと、パソコンのモニターとにらめっこして仕事している機関者も居れば、椅子に座ったまま居眠りしている機関者など、各々の過ごし方をしている光景がその眼に見えつつも、青木は小さな声で挨拶しつつも、自分の仕事場に向かって行った。

2021-02-27 18:48:41
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サイバーセキュリティ部の小部屋に入った青木だったが、目の前に広がるのは、昨日ある程度打ち終えて片付けた机の上には新たな書類の山が増えていたのだ。 この光景を見て思わずため息つくし、頭を掻いてしまう所だが「やるしか、ないか!」と、自らに発破をかけパソコンの電源をつける。 #Rhapsody277

2021-02-28 20:19:51
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モニターがつくまでの間に、充電器に繋げていたスマートフォン型音声アシスト機に電源をつければ『おはようございます、ミスター・アオキ』昨日と変わらずの音声が流れる。 「おはようさん、今日も一日よろしく頼むぜ」 『了解致しました』

2021-02-28 20:19:51
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誰かがパソコン上で、黒い点を見つけました。 黒い点は一瞬だけ映ったものでですから、見つけた者は「今のはなんだ?」と思い、もう一度瞼をこすってモニターを見直しましたが、次に見た時には何もありませんでした。#Rhapsody277

2021-03-01 19:42:30
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見間違いかと思い、パソコンの電源を落とそうとした際、モニターには「パソコンを更新してから閉じるか?」という選択項目が現れ、その者は必然的にその選択肢を選び、デスクを離れました。 「更新中」と表示されたモニターは、次第に別の画面へと変わり、一人でに呟きました。 『頂キマス』と――。

2021-03-01 19:42:30
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昼を告げる鐘が機関中に響き渡る頃、書類の打ち込みを一区切りつけた青木はパソコンのモニターから少し離れながら腕を伸ばした。 『お疲れ様です、ミスター・アオキ』 「ありがとさん、そういやお前の名前考えてみたんだがよ」 『私の、ですか?』#Rhapsody277

2021-03-02 19:14:07
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「そう、色々考えたんだがな。やっぱ、最初に思った名前にしようと思ってさ。…ナゴってのは、どうだ?」 『ナゴ……』 驚きの声を出すかと思ったが、やはりそこは機械。 パソコンの本体に繋げているスマートフォン型音声アシスト機から発せられた音声は、どこまでも淡々としている。

2021-03-02 19:14:07
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「気に入って、くれたか?」 『気に入る…という事はよくわかりませんが、少なくとも、悪い言葉ではない事だけは理解しています』 「言葉じゃない、君の名前だって。まぁ、俺が勝手に呼ぶ名前、だけどな」 『えぇ、わかっております』

2021-03-02 19:14:07
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打ち込みを一時的やめ、休憩しようと思った青木は仕事部屋を出て行こうとした時だ。 サイバーセキュリティ部の機関者の一人が、パソコンのモニターを見ながら「おかしいな…、さっきから……」と独り言を呟いていたのを見たが、自分には関係ないと思い、青木は購買部に向かって行った。 #Rhapsody277

2021-03-03 20:37:39
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何時ものように羊羹パンと無糖の缶コーヒーを手に取った所、隣の棚に置かれているザンギ入りのサンドイッチを手に取った赤髪の機関者が「あれ、青木さんじゃないですか?」と声をかけてくる。 「さゑ子、久々だな~」 「青木さんは相も変わらずのラインナップですね~」 「そういうさゑ子もだろ」

2021-03-03 20:37:39
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「まぁ、お互い様って所ですね」 「そういうこったな」

2021-03-03 20:37:39
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槻城にとって徹夜というのは日常茶飯事で、本人でさえも「寝る?勿体ない!だって、寝てたら発明と開発が出来ないじゃん!!」という言い分を述べてしまうのだから、他の機関者達からは「変わってる」と言われてしまう始末だが、本人は一切気にしていないようだ。#Rhapsody277

2021-03-04 20:06:22
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なお、機関者自体は睡眠をとらなくても動ける存在ではあるが、睡眠を必要とする姿になった場合は、少なからずその影響を受けるようで、一部の機関者には「沢山寝ないと、次の日に支障が出る」という声も聞く。

2021-03-04 20:06:22
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そんな中で、今日も今日とて槻城は発明部の片隅で新たな機械のプログラミングをしたり、設計図をパソコンでかいていたが「ふぅーっ」と長い一息をついた後、槻城は腕を伸ばして立ち上がり、両腕を回し始めた時だ。 「槻城さん、お疲れ様です」

2021-03-04 20:06:22
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一人の機関者が槻城の傍まで運んできたのは、マグカップに入った一杯分のミルクココアだ。 「おぉ~、空くんありがと~」 空と呼ばれた機関者はパソコンの画面を見て聞いた。 「これは、新しい発明品の設計図ですか?」

2021-03-04 20:06:23
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「よくぞ聞いてくれました!」 目を輝かせた槻城は、何時もののんびりとした口調から一変、長い説明をいかに伝えられるかを重視した、早口で解説をし始めたのだった。

2021-03-04 20:06:23
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購買部で偶々会った青木と八重島さゑ子は、ロビーの休憩スペースに移っていた。 「灰田の所はどうだ?」 「前よりは楽しいかもですね、灰田さんも…っていうよりも、各々が各々として存在している感じがあるっていうか」 「それだけ、一人の個が強いって訳だな?」#Rhapsody277

2021-03-05 20:17:40
伍条 月斗(創作アカ)⇒ネップリ登録中!! @5jyouTsukito

「そうですね、青木さんの言葉をまんま借りるとそいう風になります」 「成程、流石は灰田が目星をつけただけはあるわな」 「そういう青木さんこそ、最近はどうなんですか?」 「俺?…今はアレだ、やとわれ機関者としてあちこちを渡り歩いてるぜ」 「やとわれ、ですか…」

2021-03-05 20:17:41
伍条 月斗(創作アカ)⇒ネップリ登録中!! @5jyouTsukito

「今は、古巣のサイバーセキュリティ部の端っこで書類の打ち込みをしてる所だ」 「書類って…報告書、とかですか?」 「それもあるし、各機関者の情報も…兎も角、書類という書類全てを打ち込んでいる所だな」

2021-03-05 20:17:41
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まとめたひと
伍条 月斗(創作アカ) @5jyouTsukito

基本は自分が考えた創作ッ子達の事を呟いたり、絵を上げたり、お話も書いたりします。偶に違う話等もしておりますが……ようは気まぐれだが基本は創作用アカウントです。(※食べても美味しくない鶏野郎で無言フォローをしたり、時として話すとアツくもなりますがそれでもよろしければです)御用の方はDMまで。