『独裁体制から民主主義へ～権力に対抗するための教科書』ジーン・シャープ著、瀧口範子訳、ちくま学芸文庫、2012.8.10

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#100分de名著 #ジーン・シャープ 「#独裁体制から民主主義へ」1/ まず誤植の訂正から。(NHKテキストp.107, ちくま学芸文庫, p.ⅴ)　非暴力行動198の方法の67号「闘争」は「逃走・遁走・出奔」(“Flight” of workers)ですよね。65-70号が Withdrawal の項ですから。 pic.twitter.com/ZmyFF9aAGl

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#100分de名著 #ジーン・シャープ 「#独裁体制から民主主義へ」2/ MethodsのPDF👉aeinstein.org/wp-content/upl… シャープのTEDxTalks動画リンクつき解説👉link.medium.com/uSgdLfWvgwb pic.twitter.com/83fNsxJIGH

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#100分de名著 #ジーン・シャープ 「#独裁体制から民主主義へ」3/ 『NHK100分de名著ジーン・シャープ、中見真理, 2023年１月』NHK出版 『独裁体制から民主主義へ～権力に対抗するための教科書』ジーン・シャープ著、瀧口範子訳、ちくま学芸文庫、2012.8.10 pic.twitter.com/7GlxTCedPE

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4/ 　〈résumé〉 『ジーン・シャープの戦略的非暴力論』中見真理 (bing.com/ck/a?!&&p=735c…) (NHKテキスト, p.9)　非暴力とは「何もしない」ことではありません。何も抵抗せずに権力を受け入れる無抵抗は、真の平和を生み出せません。まず今の自分に無理なくできることから始めればよいのです。 pic.twitter.com/cG1hynxeMF

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5/ (p.24)　力関係に圧倒的な差があるなかで、「交渉が相手に満足できる解決策をもたらすことはない」。場当たり的な運動や安易な妥協は、かえって自らを苦しい状況に追い込む。 　成功は和解交渉によってではなく、手にできる限り最強の抵抗手段を、最も適切な方法で賢く使い続けられるかによる。

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6/ 独裁体制は見かけほど強くない。 　支配者の政治的な力は被支配者との相互関係に規定されている。民衆を抑圧する支配者は「統治する民衆の支えを必要」とし、民衆の支えや協力がなければ「政治的な力の源を確保し維持することはできない。 　自分たち被支配者が支配者を支えている…

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7/ その理解に立って戦略的に抵抗行動を展開すれば、物理的な力を行使することなく独裁体制を打倒することができる。 　独裁者の強大な力は民衆から供給されたものにすぎない。暴力を行使せずとも、支配者が必要としている協力を人々が拒めば、 [ 引用 ; 劉基『郁離子』・ボエシ『自発的隷従論』] pic.twitter.com/F7DYZSf8mV

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8/ 独裁体制を機能不全に陥らせることは可能だ。ここに支配権力のアキレス腱がある。弱点を見出し、そこを集中的に攻撃することが重要だとシャープは述べています。 　民衆が独裁体制を打倒する力を持っているにもかかわらず、なぜ服従してしまうのか。 シャープは７つの要因をあげます。

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9/ 「習慣」「制裁への恐れ」「道徳的義務」「自己利益」「支配者との心理的一体感」「無関心」「不服従への自信の欠如」。 (参)『自発的隷従論』エティエンヌ・ド・ラ・ボエシ著、西谷修監修、山上浩嗣訳、ちくま学芸文庫、2013.11.10 に併録されている、ピエール・クラストル(Pierre Clastres)の pic.twitter.com/TJ5RgvEC0T

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10/ 「自由、存在、名づけえぬ存在」では、〈区別〉が国家を発生させ、そのプロセスは不可逆的でひとたび国家が登場したら、国家は隷従を要求して一人歩きを始めると述べられています。 (NHKテキストp.30)　　権威者や統治者に無条件に服従するよう、人々は長年調教されてきた。

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11/ 国民は原子化され(孤立した個人の集合に変えられ)、自由を勝ち取るために活動したり、互いを信頼したり、自分たちの主導で何かを成したりすることすらできなくなってしまう。 　独裁体制を倒すには、何よりもまず、「恐怖感と従順の癖を克服すること」が前提条件になるとtwitter.com/chokusenhikaem…

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丸山は伝統的な社会(共同体)から個人が析出される(individuation)パターンを、マトリックスで考察しました。 　近代化とともに生じる個人の社会に対する態度を、結社形成的と非結社形成的というタテ軸と、政治的権威に対する求心的な態度と遠心的な態度というヨコ軸による座標において見るものです。 pic.twitter.com/YSimPSo7sK

2022-12-27 21:21:04

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12/ シャープは強調します。独裁者が国民を「原子化」し、孤立した個人の集合に変えようとするのは、抵抗運動を無力化するためです。独裁体制の打倒には集団レベルでの運動が求められます。 (p.32)　「非暴力でなければ」勝算はない。 暴力的な方法に頼るのは、抑圧者がほぼ常に優勢となるような闘いを

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13/ 選んでしまったということだ。 　シャープは、国家間の対立においても暴力(軍事力)での防衛には限界があり、核兵器も所有している方がかえって危険だと考えていました。 　多くの人は暴力を必要悪と捉えている。暴力に代わる有効な抵抗の選択肢がなければ人々はこれからも暴力的手段を取り続ける。

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#100分de名著 #ジーン・シャープ 「#独裁体制から民主主義へ」第２回　14/ (p.36)　軍事的クーデターを起こしても、政権を握るエリートと民衆の間との不均衡な分配は温存され、より悲惨な結果を迎える。 　政権から特定の個人や少数派を取り除いたとしても、他のグループがまたそこに納まるだけだ。 pic.twitter.com/icabs4PqCM

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@akiman55 テキストの付論を拝読させていただいて気づいたのですが、198の方法は、ちくま学芸文庫の瀧口範子さんの訳を中見さんが援用されておられるので、元の誤訳箇所がそのままな気がいたします。twitter.com/chokusenhikaem…

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15/ 新しいグループは、地位を確固たるものにすると、前任者よりもさらに残酷で、さらに功名心に燃えた存在になることもある。 　民主化運動は、眼前の独裁政権を倒しさえすればいいというわけではない。体制崩壊の混乱に乗じて新たな抑圧的政権が立ち上がってくることのないよう、よくよく考えて pic.twitter.com/Z24MND6c77

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16/ 闘い方を選んでいく必要がある。 　国内に強い抵抗運動がなければ、国際世論による働きかけが起こることは考えにくい。まずは自助努力によって、内側から抵抗勢力の強化・拡大を図ることが大事です。 　独裁体制からの解放は、究極的には「人々が自らを解放できる能力」に左右される。

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17/ 他国の介入など外部の力に頼ってしまうと、かえって望まぬ結果を招く危険がある。自国の利益のために介入してくる国もある。自由化を支援すると言いながら、その約束を反故にして抑圧下の民衆を独裁者に売り渡すことすらある。 　民主化運動を支援していた国が、自由を求める民衆蜂起の波が自国に

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18/ 及ぶことを怖れて掌を返すことも考えられる。 (p.40)　非暴力闘争は「受け身」の抵抗ではなく、意図的・積極的に仕掛けていくものなので、時にリスクや犠牲を伴う。 　闘争には「複雑さと代償」が伴う。心理的・社会的・経済的・政治的な武器で闘い、民衆や社会機関が参加する。

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19/ 非暴力闘争では、敵の人々と政治体制とを区別し、前者を体制の犠牲者としてとらえる。冷酷な独裁者のもとで軍事行動に駆り出された兵士たちを、独裁体制の犠牲者とみなす。 　重要なのは、非暴力による抵抗が、独裁政権にとって対処しにくい方法であるということだ。youtu.be/syeNVbrtuFs

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20/ 民衆が「力」では向かってくるのであれば、より大きな「力」でそれを叩けばいい。ところが非暴力闘争は、独裁体制が政治的な力を維持するために必要なものを断ってしまう。 ①「独裁体制を倒す」という意志や「倒せる」という自信を民衆の側に醸成し、抵抗スキルを強化していく

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21/ ②抑圧された民衆が関わる自主的な社会グループや機関を強化する ③機関やそこに関わる民衆を結集して、国内に強力な抵抗勢力を築き上げる ④解放のための「全体戦略計画」を立て、それを確実に実行していく 闘争の２本の柱 ▪独裁体制の力の源を断つ ▪政治的柔術

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22/ (介入方法の項目で思うのですが、 180. Alternative communication system 198. Dual sovereignty and parallel government メタバースの並行議会で各自のアバターに議決権を持たせ、国会の議決投票数との乖離を可視化してみせる手法はどうでしょう😅 どなたか立ち上げてくれませんかね💦)

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23/ 政治的柔術というのは、相手の横暴を逆手に取る闘い方です。独裁政権の残虐・横暴が明るみに出れば、国内世論はもちろんのこと、諸外国や国際組織からの非難も強まり、制裁措置がとられたり、体制内部でも不服従や反乱が起きる可能性があります。

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24/ 政治的柔術が機能するためには、抵抗勢力が「非暴力という規律を貫き通す」ことだとシャープは説く。 (p.48)　自然発生的に無計画に進められた民主化運動では、力は消散し、エネルギーは些末なことに浪費され、犠牲は無益なものとなる。独裁政権が力と支配を増すのを許すことになってしまう。

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25/ 打倒後のことまで視野に入れて計画を建てることが重要だ。目標は単に現在の独裁政権を倒すことではなく、民主的体制をしっかりと据え付けることである。 　軍事クーデターでは、独裁者を追放したところで、また新しい独裁者がやって来るだけだ。www3.nhk.or.jp/news/html/2022…

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26/ 非暴力闘争は、独裁体制を打倒した後の社会の基盤を作ります。戦略的に考え抜かれた闘争プロセスの中で成功体験を積み重ねていけば、それは運動に参加する民衆の自信となり、彼らは「抵抗運動の担い手」から「民主主義の担い手」となり、社会を強化していく。youtu.be/wplAowE22_0

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27/ (p.50)　シャープは、宗教的非暴力主義者にみられがちな傾向についても問題点を見出した。その非暴力が個人的レベルに留まりがちであり、深い信仰を持たない人々を対等に見ない習性を持つ者もおり、ともに闘争していくための戦略や訓練を計画的に考える発想が生まれにくかったのではないかという。

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28/ 1998年、ベオグラード大学の活動家たちが「Отпор!(抵抗！)」を結成した。ロバート・ヘルヴィーが図示した「政権を支える柱」のメディアと警察を集中的に攻撃し、民主化勢力の側につかせようと学生たちは考えた。worldbeyondwar.org/create-nonviol… pic.twitter.com/3woJpWcdrp

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29/ 警察に対する手紙による説得行動で、「いずれ現体制は終わる。その時あなた方はどうするのか」と彼らに政権への非協力を促した。ミロシェビッチの反撃を予測していた学生たちは選挙の不正を暴露し、４ヶ月で独裁体制は瓦解した。 (p.58)　戦略は、その特定の闘争とその背景が持つ文脈においてのみ

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30/ 立案が可能になる。 　闘争の真の目的をはっきりとさせることが決定的に重要である。冷静な分析に加えて、心理的な持久力も必要だ。 (西谷修, 前掲書 p.173)　「人々が街頭から日常の生活に戻ってゆくとともに秩序が戻ってきて、散開した人々の分断と無力化が始まる。その回帰は避けがたいが、

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31/ 民衆の矜持や平等の意識があるかぎり、それはいつでも支配秩序を脅かす息吹として潜在している。それがヴェイユの忍耐に満ちた希望だった」。 #100分de名著 #ジーン・シャープ 「#独裁体制から民主主義へ」 第３回 (p.60)　民衆が無力感と恐怖心を持っている状況ならば最初の取り組みにはリスクが pic.twitter.com/8Sif2FmtKf

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32/ 低く、自信をつけさせるようなものを選ぶとよい。戦略立案者は、広く認識されつつ拒否されにくいという利点を持つ問題を選ばなくてはならない。自由や平和といった漠然とした言葉ではなく、身近で具体的な問題の解決を目標として掲げること、目標を限定すること。twitter.com/chokusenhikaem…

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母親が口にしたのはテレビが流す内容でした。 　残念ながら、テレビは大きな力です。私たちは甘く見ていました……。 　プロパガンダと人々の生活の関係を「テレビと冷蔵庫の対立」にたとえましたが、冷蔵庫はまだテレビに勝てていないのです。

2023-01-01 06:24:02

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33/ 長期的な視点に立って、まずは小さな目標を一つ一つ確実に達成していくことで、小さな成功体験を積み重ねていくと、自分たちが行動を起こす意味に気づく瞬間がやって来ます。 (p.63)　独裁体制を支えている人々に働きかけ、彼らの忠誠心を削いで、「政治的麻痺状態」を作り出すことが重要だ。 pic.twitter.com/jHDudQisDa

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34/ 軍隊や警察への働きかけで離反する可能性があると判断された場合は、民主化闘争が「彼らの命を脅かすものではない」ことを理解してもらう。忘れてならないのは、体制への不服従あるいは裏切りは、彼らにとってリスクの高い行動だということだ。twitter.com/saurabh3vedi/s…

Saurabh Trivedi @saurabh3vedi

Protesters giving red rose to #DelhiPolice at #jantarmantar #CAAProtest pic.twitter.com/lfqU8y4xBM

2019-12-19 18:04:20

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35/ 実践可能で比較的安全な「隠れた不服従」がいろいろあることをあきらかにするべきだろう。 (p.64)　芸術家団体、文筆家団体、労働者組織、商工会組織、各種の愛好家団体まで様々な領域で自律性のある組織を育て、強化していくことが大事である。 　非暴力闘争の拡大には非政府組織が必要だ。

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36/ 非暴力闘争が大衆規模の広がりを見せ、並行政府となる得る独立機関が機能し始めると、国際的な注目も集まり、外部の第三者を味方にできる可能性も高まる。 　1988年のエストニアの「歌う革命」は、翌年リトアニアの「Sąjūdis(運動)」によるバルト三国の首都を結ぶ600kmの人間の鎖に發展、 pic.twitter.com/JrTLlITnED

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37/ サユディスのメンバーが総選挙で勝利した。ゴルバチョフはソ連の常套手段である分裂工作を仕掛け、親ソ連派の保護名目で軍事介入を目論んだが、ブトケビチウスはソ連の命令を無視する「政治的ボイコット」を呼びかけ、血の日曜日の後、市民の非暴力を徹底させてソ連の介入理由を阻止した。

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38/ ソ連はバルト三国の独立を承認せざるを得なくなった。 　国防大臣ブトケビチウスは、国を守るためには核爆弾よりもシャープの本を持ちたいと述べた。 (p.81)　抵抗運動の担い手には、自分たちの活動がテレビや新聞などで取り上げられると、それだけで満足し、成功した気になるCNN効果がみられる。

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39/ 独裁政権打倒のための包括的戦略を見失うのには他の理由もある。 　独裁に終止符が打てると心の底で信じていない。強大な軍隊と警察権力を目前にして、独裁者は何でもできると思ってしまう。真の希望を持たないのにもかかわらず、彼らは高潔さや歴史のために独裁政権に反抗を挑む。 pic.twitter.com/EoGx640r5V

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40/ 自分ではそれを認めないだろうし、意識もしていないだろうが、自分たちの行動に勝ち目はないとみなしている。 　半信半疑で始めた運動は、決して実を結ばない。 (p.82)　ある政権の崩壊が、すぐさまユートピアにつながるわけではない。

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41/ 公正な社会的、経済的、政治的な関係性を築き、他のかたちをとった不正行為や抑圧を撲滅するための重い仕事と長い努力がこれから始まるのだ。wisteriafield.jp/democracy/inde…

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42/ #100分de名著 #ジーン・シャープ 「#独裁体制から民主主義へ」 第４回 (p.85)　独裁体制が崩壊した直後が一番危ない時期である。その隙を狙って、新たな抑圧的政権が生まれかねないからだ。 　民主的な新政府を素早く立ち上げ、政治的空白を作らないことが肝要だ。 pic.twitter.com/mQVJesFCWW

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43/ 軍部によるクーデターを阻止する方法は、反乱者の大義名分と正統性を敢然と否定し、非協力と抵抗によって彼らの政治的な力の源を断つ。民主化闘争の過程で有効だった軍部や警察・諜報組織の人々に離反を促すことは、クーデターの芽を摘むことにもつながる。

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44/ 新政権の急務としては、「完全な政治的、個人的自由を掲げた民主的憲法」の制定も欠かせない。憲法を新たに作成するのであれば、そのプロセスに民衆を参加させ、民衆の大多数が理解できる平易な言葉で書かれなければならない。wisteriafield.jp/law-ultimate/i…

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45/ 自由はただではない。どんなに渇望される自由でも、それを外部の力が抑圧された人々に与えてくれることはない。その自由は自らの手でどう勝ち取るのかを学ばねば手に入らない。 シャープ理論の問題点 　アメリカが民主主義を掲げて侵略行為を行ってきた過去にシャープはほとんど触れていない。 pic.twitter.com/qJZ8kAWgzK

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46/ (p.91)　民主的な選挙で強権的な政治リーダーが選ばれてしまう危険性についても言及していない。 　ミャンマーの事例に際し部分的に暴力行使に妥協したこともある。 (p.95)　体制側も、反体制的な動きを封じ込めるため、シャープ理論を研究したイラン政府やプーチンのメディアコントロールの事例。

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47/ チェノウェスとステファンは、1900年から2006年までの間に政府を打倒・解放した抵抗運動のうち、参加者が千人以上の事例323件を調査し、暴力的抵抗の勝率が26%ほどだったのに対し、非暴力で闘ったケースではその２倍、約53%が成功を収めたと発表した。

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48/ (p.99)　二人は、運動成功のためには、人々を大量動員できるかどうか、治安維持勢力体制に対する忠誠心に変化をもたらすことができるかどうかが決定的に重要だと指摘した。youtu.be/YJSehRlU34w

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49/49 シャープは独裁体制は打倒できるが根絶できるとは言っていない。 (p.103)　ヒトラーの唱えた平和は自身の望むところに人々を降伏させることだった。 　構造的暴力に無自覚に従順する習慣を克服し、必要な時には"NO" と言い、発信し続け、戦略的に風穴を開け続けるべきなんでしょう。🧵