
dip 2018年11月30日 @ CLUB Que 久々のワンマンライヴは、途中に休憩ありの二部構成。更にビートルズのカヴァーを披露したアンコールがあり、凡そ3つのパートに分かれていました(&おまけのインスト1曲)。各パートの冒頭には、ゲストの鍵盤奏者・細海魚氏が参加。そこでの溢れ出す音の奔流は圧巻でした pic.twitter.com/DWdhGYbthD
2018-12-01 15:49:58


セットリスト(1) 1. HollowGallow (w細海) 2. Sludge 3. Pink Fluid (w細海) 4. Perverse 5. 稀有 6. Nerve A10 7. The Place to Go 8. Now Gotta The Sun 9. 13階段への荒野
2018-12-01 16:19:39
セットリスト(2) 1. krauteater (w細海) 2. Duel 3. Cyan (w細海) 4. Hasty 5. Plantation 6. Spider in My Hair 7. L.A.L.D 8. Off The Sun 9. Break on Through
2018-12-03 03:57:52
セットリスト(3) アンコール#1 Dear Prudence (w細海) アンコール#2 Break Bottle [Jungle's]
2018-12-07 09:51:31
冒頭を飾った曲は「Hollow Gallow」。dipの3人が奏でる魔術的な黒に、煌びやかな星々の輝きを添えたのは、細海魚。いつになく豪奢な、ホロウギャロウでしたよ。そして次はdipの3人による「Sludge」。切り刻むようなギターのカッティングは健在。そして3曲目、久方ぶりの「Pink Fluid」は細海氏と共に。
2018-12-01 16:48:13
サイケデリックな酩酊と、変幻自在な展開を繰り広げる「Pink Fluid」。これは、細海さんがいたからこその選曲だったかな。そして久しぶりに聴いてみて気づいたのは、歌詞の「丸い花」が、麻の別称のソラミミだったこと。なるほどな、と思いました。
2018-12-01 17:01:28
この後、細海氏は暫くお休み。そして4曲目は、新曲の「Perverse」。こちら、既存の曲に例えれば、"bend your head" のようであろうか。軽やかに深刻。そんな表情を覗かせるところが似ているかな。
2018-12-01 17:09:34
5曲目は、バンドの初期のナンバー「稀有(きゆう)」。 こちらと、6曲目の「Nerve A10」は、ほぼシームレスでした。性急なビートは、繋がっていたのです。そして7曲目は「The Place to Go」。当初とは随分、貌を変えたナンバー。万華鏡を覗くように、華麗で細やかな編曲が施されています。
2018-12-01 17:19:48
8曲目「Now Gotta The Sun」、そして第1部のラストとなる9曲目は「13階段への荒野」。dipの楽曲に散見する"荒野"という主題、それを扱った2曲。この日も「13階段への荒野」は荒々しくて、アウトロのギターのリフは、聴く者の頭を叩きつけるように響き渡りました。そんな剛腕を見せつけ、第1部は終了。
2018-12-01 17:36:17
休憩後に再開された第2部。スタートは「krauteater」with 細海魚。元々はクラウトロック的なナンバーですが、この日は鍵盤が加わり、更にはドラムスのナカニシ氏が叩き出すビートがとても肉感的。いつものクールネスとは違い、dip+細海の4人、その熱が感じられました。
2018-12-01 20:06:04
第2部 2曲目は、dipの3人で「Duel」。こちらは久々の演奏。今まで何度か曲の改変がありましたが、どうやら元に戻ったのかな? この日の歌詞は当初のもので、曲の構成もコンパクトになっていました。しかしそれでも、この曲は複雑。ハードエッジなプログレといったところか。
2018-12-01 20:29:22
3曲目は、細海氏も加わっての「Cyan」。曲名でもある、この"シアン"という言葉。かつての楽曲の中、幾度も繰り返し登場してきました。それは若さの象徴であり、dipにとっての"青の時代"を意味しているのかもしれません。そして「Cyan」は、逡巡を滲ませながらも、それとの決別を歌っているのか。
2018-12-01 21:12:10
そんな、アクセルとブレーキを同時に踏み込むような感覚は、この日の演奏にも滲んでいたか。アウトロの猛々しさは、何かを振り切ろうとする姿にも見えました。
2018-12-01 21:26:34
そして4曲目の「Hasty」は、安心の定番。そしてバンドの看板。やはりこの日も、"新篇"と呼べる長いブレイクがありました。次の5曲目は「Plantation」。畳み掛ける日本語詞が心地良い。そして6曲目が「Spider in My Hair」。この4〜6曲目の流れは、どれもライヴ映えする疾走感がありました。
2018-12-02 01:17:36
7曲目は「L.A.L.D」。新曲ながらも音の仕上がりは高く、もう楽曲としては固まりつつあるのか。そして8曲目はセトリには載っていなかった曲「Off The Sun」が。こちらは、最近のライヴではおなじみのナンバー。そのOff The Sunの熱を引き受けた次の曲が、ドアーズの「Break on Through」でした。
2018-12-02 01:36:37
Break on Through は、ここ最近の十八番。ベイスのナガタ氏のプレイも映え、ヤマジ氏の咆哮と一閃するギターも印象的。演奏中、バンドメンバー3人でキメのタイミングがあるのですが、その時に向かい合うドラマー・ナカニシ氏とヤマジ氏の姿は、この曲の見どころのひとつか。
2018-12-02 02:11:19
そんな感じで第2部は終了。dipの3人は一旦ステージから去り、再び現れた時には細海魚氏の姿も。そして演奏されるはビートルズの「Dear Prudence」、その長尺のカヴァーでした。このアンコールこそが、この日の白眉でしたね。
2018-12-02 02:13:50
この日のDear Prudenceは、dipのアルバム「love to sleep」に収録されたヴァージョンに近く、とてもディープなサイケデリアを展開。dip+細海の4者が繰り出す音は重厚で、その重なりは、高い熱を帯びていました。さながらマグマのように。それは、触れるもの全てを焼き尽くすかのような熱でした。
2018-12-02 02:46:19
そんな衝撃とも言えるDear Prudence の1曲で、アンコールその1は終了。この後のアンコールその2は、客に煽られてのおまけでしたね。ヤマジ氏の「もう歌えない」とのMCの後に披露されたのは、インスト。Jungle'sの「Break Bottle」でした。長く熱かった夜も、これにて終幕となりました。
2018-12-07 10:16:52
ギターリスト、 ヤマジカズヒデ。 活動は多岐に亘り、 様々な貌をみせるが、 やはり dip の時が 一番面白い。 dipというバンドは、 技量で結びついている 訳ではない。 奏でる音は、 とてもビザール。 土の匂いとは程遠い 無機の音だ。 この星を遠く離れ、 巨大な惑星の 音楽のようである。 pic.twitter.com/p5JvznHIZe
2018-12-01 01:29:05