君の吐いた花緑青が私の胸を締め付ける。 #140字小説 #深夜の真剣140字60分一本勝負 (@140onewrite) pic.twitter.com/wIFSSsdJG4
2021-07-24 22:00:09俺たち5人がいるところは、2年連続で開設を断念した海水浴場の砂浜である。この日の楽しみは、みんなで金を出し合って業者にお願いした打上花火である。 『このままだと夏に置いてかれるぞ!』 ここでバーベキューをしながら、俺たちは黄昏時の夕暮れ空に打ち上がる花火の美しさに見とれている。
2021-07-24 22:02:10使用お題:夏に置いてかれる ほんのりBLです。 #深夜の真剣140字60分一本勝負 #幼なじみのハルミナト #140字小説 #創作BL @140onewrite pic.twitter.com/H0XbugmjDo
2021-07-24 22:02:17カスピ海、渡り賃いくら?バクーに行きたくなった俺は、密漁のキャビアがたっぷりのったパスタサラダを頬張りながら、食堂の隅に座る男に尋ねた。 夏に置いてかれるのが嫌なら言うことを聞け!男はトルコ語訛りの英語で、俺の瞳と財布を交互に見つめ話し始めた。今夜の船を逃すと次は暫く無いらしい。
2021-07-24 22:04:27海のカフェ #深夜の真剣140字60分一本勝負 ( @140onewrite ) pic.twitter.com/sBRv20J6Om
2021-07-24 22:05:34#深夜の真剣140字60分一本勝負 @140onewrite お題: ①海、渡り ②夏に置いてかれる ③サラダ #木槿国の物語 一人は寂しくなる時もある pic.twitter.com/lbDVNBZEOy
2021-07-24 22:10:56海を渡り、転校してきた女の子。遊びに行き、サラダをご馳走になる。なんて美味しいんだろう!ドレッシング、ママのお手製なの。魔法の薬のような小瓶を持ち、彼女は微笑む。秋が来て、彼女はまた別の土地へ引っ越していった。手書きのレシピを置き土産にして。夏が来るたび、私は彼女を思い出す。 pic.twitter.com/z3zeKjbIpg
2021-07-24 22:11:59#深夜の真剣140字60分一本勝負 (@140onewrite #140字小説 pic.twitter.com/Vlb0VyKtuR
2021-07-24 22:17:33「返事、聞かせてね。この夏の間に」 そんな言葉を添えられて告白されたのがひと月前。 私はずっと悩んで、悩み続けて、ようやっと答えが出たのは、矢のように過ぎる時間が31の夜中を指した頃。 あの人は、きっとまだ居るはずだ。さあ走るとしよう、夏に置いてかれる前に、私の思いを伝えなくちゃね。
2021-07-24 22:18:34「サラダ、食べてって」まだ暑い帰り道、畑の向こうでおばあちゃんが手を振っていた。笑顔で振り返し、井戸水に浸かったもぎたてのトマトにかぶりつく。ヒンヤリ青味のあるサラダは、海、渡り社会人になり忘れた。今年は夏に置いてかれる気がして、スーパーのトマトに水道水をあてる。違う。呼んでる。
2021-07-24 22:19:13君が随分前に渡って行った、海の青を眺めている。君のシャツの白が、まだ網膜に焼き付いて離れないから。七月六日、君が美味しいと言ったのはサラダではなく、ここで食べたアイスだった。別にぼくじゃなくても良かった筈なのに、君はぼくにだけ笑った。だから、ぼくはまだ君がいない夏に追いつけない。 pic.twitter.com/KVf40vpyIE
2021-07-24 22:26:35夏に置いていかれる。置いて行かれた。 「サラダが凍ってる」 夏に置いて行かれたら世界は冬になっていた。 季節は人の形をしている。夏は去った。秋は来ない。 「夏と秋を探して」 「春」 「冬は私が何とかするから」 四季の巫女である彼女は持っていたサラダを春に押し付けると、凍った海を渡った。
2021-07-24 22:45:37面白そうな企画、初めて参加します。 お題「海、渡り」 #深夜の真剣140字60分一本勝負 ( @140onewrite ) #140字ss #140字 pic.twitter.com/5fftrNVUiG
2021-07-24 22:51:51