泣き虫神様（晴）が見守る赤ちゃんに転生した道の育児日記

泥あんこ @V4v7mV9cKzIIWs9

現世に転生した道（赤ちゃん）と、どうしても側で見守りたい晴（神様） 道は死後、何度も転生するんだけどどの生でも記憶は蘇らなかったし、力をほとんど持たない状態で早逝してしまうことがほとんどだった。道の魂が転生するたびに、晴はずっと傍らで見守ってるんだけど、どの生でも晴に気付かない。

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晴は気付いてもらえないけど、今度こそ道に長生きしてほしくて何度も何度も話しかける。注意するけど何度も目の前で若くして死んでいく道。事故もあったし、病気もあった。殺されたこともあった。一度、母の腹からでることなく死んでしまったことがあるため、腹の中にいるときから見守ることにした。

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転生するたびに道の魂も、だんだん形を変えていくし、「もう道とは言えないかもしれない」と思いながらも道の魂が現世に受肉したのを感じて会いに行く晴。 今世は母体も健康で健康に産まれてきた道。健康にすくすく育って、無事母親と退院できて、家族に優しく迎えられる。

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何度も何度も「今世こそ」と思いつつ、助けてやれなかったことが多かったので、今世は半分諦めた状態でスタートした晴。赤ちゃんは健康そのものですくすく育っていく。 晴の定位置はベビーベットの真横で、柵にもたれかかって道をみてる。

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ある時、母親がそばに離れてて、道がふえふえとぐずっていたから、「どうしました？」と独り言のつもりで話しかけて、ついでに頬をつんつんとつついたら、イヤイヤとするように道が手を動かすんですよ。びっくりする晴。 気のせいかと思い、ぐずり続ける道に見えないだろうと思いつつ、手を振るんです

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そしたら、その振ってる手を見てるわけですよ道が。今度は反対側の柵に移動してまた手を振る晴。 道の視線が移動するんです。晴の方に向かって。そして振られる手を見て、きゃっきゃっと笑う。 もう晴の涙腺決壊。今度こそ。今度こそお前を長生きさせてみせるからと誓う晴。 そういうお話読みたい

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母親が育児に疲れてお昼寝してる時、道がぐずりそうになったら晴がこっそり抱いてあやしてるし、夜泣きでぐずった時も晴がこっそり抱いてあやしてくれる。さすがにおっぱいはあげれないけど、こっそりおしめ替えたりはやってくれる最優。抱っこして、ガラガラであやすと喜ぶ道に晴にこにこ。

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赤ちゃんの道、はいはいできるようになってからがお母さんは大変だった。動く、動く。お母さんの目がちょっと離れてるすきに掴まり立ちを覚えた道。初めての掴まり立ちは、最優のお膝での掴まり立ちでした。最優は号泣した。お母さんがお手洗いに行っている間は、晴が道を抱っこしてあやしてくれてる。

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道が2歳なる前くらいに「まま」とか単語を言えるようになるんですが、ままの次に言えたのは「ちぇめ」だったので晴は泣いた。私この子絶対長生きさせるんだから！！！と改めて誓った。でも、赤ちゃん道の好きなものは1番ママ、2番ア○パンマン、3番目にちぇーめーです。パパは少し泣いた。

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道の保育園デビューの日。心配なお母さんをよそに、晴は保育園まで着いていく気満々です。お見送りの時、先生に抱っこされながらお母さんに普通にバイバイした。晴がそばにいて絵本を読んでくれてるので、とても大人しい道。砂場あそびで晴に「ちぇめの！」ってスコップ渡された時は泣いた。

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お母さんとお父さんは大らかな人たちなので、道のいう「ちぇめ」は見えてないし感じないんだけど、ご先祖様あたりが見守ってくれてるのかもねーと笑ってる。夜泣きでぐずりかけてた時、ふと目を覚ましたら平安時代っぽい人が道を抱っこしてあやしてくれてたんだよーとほわほわ笑うお母さん。

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見守ってるの、道の魂に執着した神様なんですけどね。お父さんも、在宅ワークしてるときに部屋の隅で平安時代っぽい服の男性が道に絵本読んであげてるの見たよーってほわほわ笑ってる。助かるねありがたいねで済ませるほわほわ夫婦。嫌いな野菜を「ちぇめにあげゆ」というので、食べなきゃだめと怒る。

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3歳くらいになった道。もうやんちゃ。ひやりはっと多過ぎて晴もはらはらしてる。すべり台で滑ろうとして、階段から足踏み外してあわや頭から落ちるところだったのを晴がキャッチした。お母さんには、道が階段から落ち掛けたところに不思議な風が吹いて、道がいつの間にか地面に降りてるように見えた。

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けがはない？！と慌てて聞いたら、「ちぇめ」と誰もいない空間を指差す。ああ、いつもの人が助けてくれたんだと胸をなで下ろすお母さん。いつも助けてくれてありがとうございますと深々と指差した方に頭を下げる。晴はちょっと照れた。「別にそんな礼を言われることでは……照れますね。照れませんが」

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まだまだ幼児なんだけど、今まで見守ってきた道の魂の中でも一番道に似てるのでは？と思ってる晴。たぶん親ばか入ってる。ぷにぷにほっぺをつついて、「や！」と怒るところがめちゃ可愛い。お母さんはだいたい道と一緒にいるから、なんとなく「このあたりにちぇめさんいるな」と感じるようになった。

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言葉が発達してきた道。「ちぇめ」がどうやら「せーめー」と言っていることに気がついたお父さん。平安時代っぽい人で「せーめー」と言ったら、あの人では？と思いつつ、まっさかー！という気分で、今日もすやすや寝てる道の隣にいるであろう晴にいつもありがとうございますと頭を下げる。晴は照れた。

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お母さんは悩んでたんですね。道を見守ってくれる「ちぇめさん」は、他の人に見えない存在で、あまり人には言ってはだめだと言うべきか。 ちぇめさんには本当に本当に生まれた時からお世話になってるのに、その人のことを言ってはいけないと言うのは恩を仇で返すようで悩むお母さん。

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でも、そのことを口にして道が孤立してしまったり、いじめられたりしたらと思うとやはり言うべきかと悩む。お父さんとも夜二人で話し合ってたら、窓が閉まっているはずなのに、ふわっと風が吹いて桔梗の香り漂った。 「気にすることではないですし、私からも道に言い聞かせますよ」 優しい声が聞こえた

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「おまえが優しいご両親に恵まれてよかった。おまえを愛しく思ってくれる方々でよかった。おまえは私がなんとしても守るから、どうか今世こそ天寿を全うしてくれ」 だから、私のことは他言無用。他の人に話してはいけないよと道に言い聞かせる晴。幼い道と指切りげんまんした。

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そもそも転生した道がなぜ短命立ったのかというと、「転生してほぼ普通の人と変わらなくなってしまっている」＋「神様晴の強い力（思い）が向けられているため吉兆も凶兆も全部引き寄せてしまう」というのがあって、半分は晴のせいでもあるけど、今までの道には晴の力を受け止める器ではなかった。

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だから晴はなんとか凶兆を回避しようと道のそばにいたけど、毎回毎回途中で道が凶兆に耐えきれなくなって死んでしまっていた。 今回は晴のことも見えてるし、話も聞こえているので、今までの体の中でも割と丈夫。

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図書館から絵本を借りてきた道。お母さんに読んで貰うのかな？と思ったら、絵本を持って晴のところにくる。 「ごほんよむ」「私に読んで欲しいのかい？」「ちがうの！」ちぇーめーはきいてて！と言って晴のお膝に乗る道。つたない言葉遣いで絵本を読んでくれる。大きくなったねと泣いた。

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（ふと、神様晴が道を育てる話。今はいいけど、道が思春期になったときどうするんだろう）（性の発露を見守るんです……？）

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無事に保育園を卒園した道。おばあちゃんに買って貰ったランドセルが嬉しくて、入学式前におうちの中でランドセル背負ってみる。まだ小柄なのでランドセルが大きい。晴は「大きくなって」と泣いた。

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ご両親と記念写真を撮りに行くことになって、写真館でお母さんとお父さんに挟まれて写真を撮る道。 お母さん「道、ちぇめさんに道の後ろに立つように言ってくれる？」 お父さん「ちぇめさんも道と一緒にお写真撮ろうね」 道「うん！ちぇーめーはうしろね！」 泣いた。めっちゃ泣いた。

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お母さん、道がだんだん発音がよくなって、「ちぇめ」が「せーめー」なことに気づく。お父さんもやっぱり「せーめー」さんだったかー！となる。 お父さん「道、せーめーさんって、名字なにかな？」 道「せーめーの上のおなまえなぁに？……うん、あべだって！」 お父さん「そっかー、あべさんかー」

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平安時代っぽい人で、あべさんでせーめーさんって、あの人しかいないのでは？となるお父さんとお母さん。うーんと唸ってる横で、今日も楽しそうに晴に本を読んであげる道。楽しそうだし、今までたくさんお世話になったし、助けられてきたし「まあいいか」となったほわほわ夫婦。

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お父さん「いつもありがとうございます」 お母さん「いつも助けられてます。ありがとうございます」 晴「え、いきなりどうしたんですか？私何かしましたか？」 道「ありがとー、せーめー！（まねっこ」 晴「…………まあ、私は最高最優なので。これくらい別に。照れてませんよ（照」

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小学生になったら音読の宿題とかありますよね。お母さんは忙しそうに家事してるから、窓際に座ってる晴のお膝に座って「おんどくのしゅくだいがあるから、せーめーきいてて！」ってやる。「私でいいのかい？」「うん、かぞくのひとにきいてもらってってあるから！」って音読する。晴は感動で震えてた。

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音読のサインは、晴がちょいちょいと指を動かして術でサインした。お母さんの筆跡で（怖

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道が熱を出して学校をお休みの時。晴は道の横でごろんと横になってぽんぽんと優しくあやしてるんですが、その道がぼんやりと天井見つめながら「おみかん」って言うんですよ。「みかんが食べたいのかい？」って聞くと、ううんと首を横に振る。 「はこのなかのね、おみかんがねずみさんになったの……」

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晴は目を丸くして驚くんですよ。だってまさかあの時の記憶が出てくるとは思ってなかったから。多分、熱もその記憶が出てきたせいで、脳がオーバーヒートしてるような感じ。 晴としては道の記憶が戻ってくることが嬉しいはずなのに喜べなくて、そっと指でぬるくなった冷えピタに触れる。

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「熱が出ているからね。変な夢を見るんですよ」 「ゆめ……」 「ええ、夢です。心配しなくていい、おまえはゆっくりお休み」 晴の指先が少し冷えて、道はすうっと寝てしまう。術で記憶を封じ込めてしまった。 道の記憶が蘇ったら、この子はどうなるんだろうと今更ながら怖くなる晴。

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今までの道は、誰も傍らの晴を認識できず、誰も平安時代の記憶を思い出すことなく死んでいったため、今世の道がかすかに思い出しつつあることが怖い晴。 もうしばらくこのまま。どうかこのまま幸せに。自分への憎しみを、最期を思い出しませんようにって願ってしまう。道の寝息だけがすうすうと響いた

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転生した赤ちゃん道をそばで見守ってる泣き虫神様の晴の話なんですが、道が小学生になってちょっとした嫌がらせを受けるようになる。 晴はふーんと思ってたら、道が「せーめーは手を出したらだめ」って言うんです。 「どうして？可愛いおまえをいじめるあいつらなんてどうでもいいだろう？」

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悪魔（神様）が、私がやりかえしてあげるよって囁くんですけど、道はぶすっとしたままそれはダメって言うんです。 「どうして？」 「自分がやり返さないと気が済まないから」 絶対あいつにやり返すと意気込んでる道に、晴はあははと笑ってしまう。気の強さは変わらんなぁって、

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ちゃんと道は相手にやり返して、すっきりした顔するんです。その表情が、平安京でいけすかない貴族に対して術でやり返した道そっくりで、晴はにこにこ。まあ、でも私の可愛い道相手に嫌がらせはいけませんねと、ちょっとだけ相手が不運にみまわれるように星回りを調整した。ほんの一時的だしいいよね！

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昔の記憶を思い出した時に高熱を出したので、晴が封じてからは健やかにのびのびと育つ道。優しくおっとりとしたご両親に恵まれて、晴もにこにこしてたんですが、転生した道が今まで転生してきた中で一番、元の道に近いのか、だんだん魔性を視る力が強くなってきてる。

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最初は何となく影みたいな、薄ぼんやりしたものしか見えなかったのが、だんだんと明確な形が視えるようになってきた道。怖がる道に、どうしたものかと悩む晴。ご両親に相談（術でペンを動かして筆談）することにした。この時点が割とホラーなんだけど、両親ほわほわなので気にしない。

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晴「と、いうわけで道にはそろそろ力を抑える勉強をさせた方がいいと思います」（ペンが勝手に文字を書いてる） 母「でもどうやって勉強をさせればいいのでしょうか？」 父「僕の祖父がお祓いもやってるお坊さんなんだけど、そっちに相談してみようか」 晴「私も悪いもの良いものを教えていきます」

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私が教えてもいいんだけど、あまり人に介入するのもいけませんしねぇ今更ですがと思ってる晴。本当に今更だけど、あまり神様が寵愛しちゃうと本当に新しく人生歩んでる道の道筋を歪めちゃうしなぁと珍しく迷ってる。まあ、今更なんですが。

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@ariko69z 神様の晴がかかわっているから、道は平安の記憶が蘇りかけたし、力が戻ってきてる。晴としてはそれを喜ぶ獣の心と、ただの人として健やかに育ってほしいと願う親心で揺れ動く。記憶は封じたけれど、また何かの拍子で出てくるかもしれない。その記憶の重さにこの子が耐えられないかもしれない。

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でも晴が離れたら、多分道はすぐに死んでしまうんですよね。今までは晴がずっと守ってきたからここまで育ったけど、今離れたら多分1週間とたたずに事故とかで死んじゃう。それがわかってるから離れられない晴。この子は、今世は天寿を全うさせたい。幸せになってほしい。 私の道でいてほしい。

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とりあえず、道にあれは悪いもの、あれは良いものと教えていく晴。おじいちゃんにも会って、気の整え方や五行とか教えられる。おじいちゃん、さすがに力があるからか、うっすらとだけど晴が見えてるらしく、晴を視てめちゃくちゃびっくりした。確かに神様が憑いてたらびびる。

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おじいちゃんや晴に色々教えられて、すくすく育つ道。相変わらず晴はべったりなんですが、そろそろ嫌がられるかな？って心配してる晴をよそに晴がすぐそばにいるのは当たり前という顔の小学生道。こっそりおやつを盗み食いしてるのをあーんしてもらった。「せーめー、お母さんに内緒です」「はいはい」

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もちろん盗み食いは後からばれて、晴も道も怒られるんですけどね。 「夕飯前にお菓子食べちゃだめでしょ！」 「ごめんなさい……」 「せーめーさんも、ちゃんと道をとめてください！」 「申し訳ない」（術で勝手に動くペン） 端から見たら、ペンがひとりでに動いて文字書いてるのホラーでしかない。

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ご両親から叱られた時も、学校で嫌なことがあって悔しい時も、派手に転んで痛い時も、道は晴に抱きついて泣くのこらえる。晴は抱っこしてあやしながら、赤ちゃんのころを思い出して「大きくなったなぁ」と感慨深い気持ちなる。こっそり泣いた。道がこんなに大きくなった。ここまで生きてくれた。

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道は昔はこんな風に誰かにすがって泣いてたのかな、子供の時はこんな感じなのかなと思いながらだっこしてる晴。よしよし、いいこいいこ。私の道。いいこいいこ。 「神のくせにそんなに入れ込んでどうするんですぅ？嫁にでもする気ですか？」 「……よめ……そうか……」 「（あ、いらんこと言った）」

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嫁かー道を嫁っていいですねーと思いつつも、この子には今世を人として全うしてほしい親心があるんですよね。赤ちゃんの頃から見守ってますので、人として生きて、人の幸せを掴んで、人として天寿を全うしてほしいと思ってる。自分はその傍らでそれを見守ってるだけでいいんだという気持ちが強い。

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今世はとても平和な世の中だから、人として生きて、幸せになってほしいなと思う晴。小学生になったんだから、好きな子の1人や2人いるのでは？女の子にもてるのは知ってますけどと聞いてみたら、「きれいな子が好きです」というので、面食いか…となる晴。多分晴の顔面ずっと見てるからですね。