読みました
1
アジさい @ajicider

山尾悠子さんの『山の人魚と虚ろの王』を読了しました。夢の膜を何枚も捲り漂うような読み心地。華美過ぎずグロテスク過ぎず、無機質なような有機質なような。例に漏れず装丁もきれい。個人的にはトカゲの肌を連想しました。 pic.twitter.com/sZNBJSVosA

2021-09-23 16:02:39
拡大
アジさい @ajicider

吉田篤弘さんの『針がとぶ Goodbye Porkpie Hat』を読みました。穏やかかつ軽快で、上品かつお茶目さのある文体がすき。ひとつのクモの巣に連なった露のような、緩やかな繋がりがある七編です。 pic.twitter.com/rZYJJkWiHs

2021-10-03 15:50:22
拡大
アジさい @ajicider

ちょっとずつ読み進めていた、堀江敏幸さんの『河岸忘日抄』を読了しました。在り方についての問答が主人公の自問または登場人物との間で繰り返されます。静かだけど寂しくはない、揺蕩うような心地よさ。 pic.twitter.com/Kr2bzM7iMk

2021-10-24 21:02:27
拡大
アジさい @ajicider

『kaze no tanbun 夕暮れの草の冠』を読み終えました。緑色に金の箔押しがきれいな、作風様々な短文のアンソロジー。つい同じ作家さんの本ばかり読んでしまいがちだから、読書の開拓にもいいね。 pic.twitter.com/HypPUozNLe

2021-10-31 11:42:01
拡大
アジさい @ajicider

この前読み終えたご本、堀江敏幸さんの『回送電車』。静謐さとユーモアが同居する、上品かつ軽快な文体がすきです。オオスカシバのお話の無邪気さには思わずにっこり。 pic.twitter.com/IWWAQQMH7t

2021-12-01 20:34:34
拡大
アジさい @ajicider

先週日曜日に『流星シネマ』を、今日は『屋根裏のチェリー』を。穏やかに連なったふたつの長編を読みました。吉田篤弘さんの描く人とまちが好きだと再認識。生活を感じるのにどこか浮世離れした祈りのようなもの、でもあくまでささやかで優しい。 pic.twitter.com/CD1kGzQwDf

2022-01-23 21:41:50
拡大
アジさい @ajicider

今日は私的読食録を読み終えました。本の中で食べ物を味わうことができるのは、ヒトの特権のひとつなのかも。ご馳走さまでした。 pic.twitter.com/qsaLzr0CUX

2022-02-13 20:49:14
拡大
アジさい @ajicider

『内田百閒集成3 冥途』を最近読みました。目覚めていながら鮮やかな夢を見ているような感覚になる。個人的には「豹」が特にその感覚が顕著でした。どうしてもっと早く読まなかったの。 pic.twitter.com/CfjdXAtZe6

2022-03-13 09:56:52
拡大
アジさい @ajicider

今朝読み終えた安部公房『水中都市・デンドロカカリヤ』。なぜ今まで安部公房を読んだことがなかったんでしょうね。息が詰まるような焦燥感多め。個人的に『詩人の生涯』に出てくる雪の描写が大好きです。 pic.twitter.com/gqVltbEytk

2022-05-14 14:33:20
拡大
アジさい @ajicider

以前お勧めされたシュルツ(『シュルツ全小説』)長くかかってしまったが読み終えました。全編通して悪い夢の中にいるようなのに、想起されるイメージは時に静謐、時に鮮烈で美しい。不思議な感覚。 pic.twitter.com/I8aYLW3Z2K

2022-06-18 23:39:19
拡大
アジさい @ajicider

吉田篤弘さんの『つむじ風食堂の夜』。こないだ無性に再読したくなって、書店で買い求めた日の夜に一息に読んじゃいました。手品師の袖とかオレンジとかエスプレッソマシンとか、小物の利かせ方が鮮やかで大好き。クロケット定食食べたくなる。 pic.twitter.com/VcehHZm4Fh

2022-07-03 11:39:13
拡大
アジさい @ajicider

病院の待ち時間にちょっとずつ読み進めていたクラフト・エヴィング商會プレゼンツ『犬』。表紙が好き。時に愛情深く、時に冷徹に描かれる犬たちの息遣いを感じるようなアンソロジーでした。 pic.twitter.com/pN7ZTpzMDV

2022-07-22 23:39:55
拡大
アジさい @ajicider

最近ツイートしていなかった、本読みました報告です。 とても甘美なシュウクリイムの描写がある『貧乏サヴァラン』、世界は音でできている『遠くの街に犬の吠える』、当たり前のように彼方の住人が傍にいる『家守綺譚』(どうして今まで読んでなかったのか)。 pic.twitter.com/XqfnPamVE8

2022-09-06 11:55:04
拡大
アジさい @ajicider

クラフト・エヴィング商會「アナ・トレントの鞄」を読みました。読むと言うより、帯にある通り不思議な品のカタログを眺めるような感じ。『稲妻の先のところ』の写真に使われてるのはカイヤナイトかな?発想が素敵。 pic.twitter.com/AwHWes0qP6

2022-09-23 22:26:45
拡大
アジさい @ajicider

日影丈吉『幻影の城館』を読みました。エッセイ風の幻想掌編「冥府の犬」が一等好きですね。 pic.twitter.com/uSwZfaDcXj

2022-10-09 18:10:15
拡大
アジさい @ajicider

最近読んだ本報告です ・戦時中に書かれたジュブナイルSF、蘭郁二郎著『地底大陸』 ・黒いモードの歴史を紐解く、徳井淑子著『黒の服飾史』 ・ミツバチとヒトの関わりの変遷を描く、クレア・プレストン著『ミツバチと文明 宗教、芸術から科学、政治まで 文化を形づくった偉大な昆虫の物語』

2022-10-22 13:35:24
アジさい @ajicider

・軽妙なお菓子のエッセイ、もとしたいづみ著『レモンパイはメレンゲの彼方へ』

2022-10-22 13:38:05
アジさい @ajicider

・日本語の「青」は墓地・葬地を意味する言葉だった。筒井功著『「青」の民俗学』

2022-10-22 13:41:27
アジさい @ajicider

堀江敏幸さんの『燃焼のための習作』を読了。何気なく手にとって読み始めたら『河岸忘日抄』に名前が出ていた方が主人公でした。おや偶然。こちらもやはり緩やかな繋がりのお話でした。堀江さんの小説における「関係性」は冷たくもないがベタつきもない描写で好きですね。

2022-10-24 15:26:43
アジさい @ajicider

川上弘美さんの『大きな鳥にさらわれないよう』を読みました。ゆるやかな終末のおはなしだった。おしまいの日…。

2022-11-03 15:29:51
アジさい @ajicider

最近読みました、堀江敏幸さんの『アイロンと朝の詩人』。堀江さんのエッセイ好きですね。表題作の、朝の光と空想を行き来する軽やかさ。 pic.twitter.com/QmLKnMwAZ3

2022-11-06 14:06:57
拡大
アジさい @ajicider

最近読んだ本報告です ◯立木鷹志さんの『夢と眠りの博物誌』 哲学や文学といった面から夢と眠りを捉えていく。眠りとは「不眠の警戒」を解き「現前という裸の事実」を回避するもの。そこでは「眠る者」と「眠らせる者」あるいは「夢みる者」と「夢を紡ぎ出す者」という主体の分裂が起こっている。

2022-11-12 13:47:30
アジさい @ajicider

本書の中で(難しいけど)興味深いなと思ったのが、埴谷雄高氏による脳細胞の活動をランプの点灯と見立てる考え。真夜中のビルを夜警が明りを点けて見回るように、脳細胞の一角のパネルに明りが入ることでそこに夢の物語が展開される。夜警=想像力、覚醒時も睡眠時もそれによりパネルは点滅し続ける。

2022-11-12 13:58:07
アジさい @ajicider

「夜、憩っているつもりの眠りのなかで、かんがえつづけている」「思考が絶対的に消滅してしまうことはけっしてない」のであり、"死者あるいは幼子のような眠り"はあり得ない。

2022-11-12 14:04:33
アジさい @ajicider

最近読んだ本報告その2 ◯松田英子さんの『はじめての明晰夢 夢をデザインする心理学』 古今東西の夢に関する研究や明晰夢の記録が紹介されている。人間の夢に共通テーマが見られる理由は分かっていないが、集団を生きるヒトがその中でより良く生きるためのシミュレーションと考えられてるそう。

2022-11-12 14:10:34
アジさい @ajicider

明晰夢を見るための方法についてもいくつかのやり方が紹介されてます。カレーの夢を見たい学生のエピソードにニッコリしてしまいましたね。見られるようになりたいね明晰夢。

2022-11-12 14:16:53
アジさい @ajicider

最近読んだ本報告その3 ◯カンダス・サビッジ氏による『カラスの文化史』 筆者を含むカラス研究者たちのカラスへの愛情深い眼差しが感じられる。カラスは友情や社会的な結び付きの印として互いの歌を調和させるといわれているそう。一緒に歌うカラスかわいいね。

2022-11-12 14:27:48
アジさい @ajicider

空木春宵さんの『感応グラン=ギニョル』を読み終えました。耽美でグロテスクな幻想的SFの作品集。作品間に共通のテーマ・モチーフが散見され、読み進める間にも他作品の記憶が糸で引っ張られるような、二重写しになるような感覚が楽しい。

2022-11-12 16:52:38
アジさい @ajicider

江國香織さんの『物語のなかとそと』を読みました。はっとさせられるような、染み込むような言葉がちりばめられた散文集。「読むことは、どこに行ってもここに居続けること、なのだ。」この一文は本を読むことを現実の世界から切り離されることだと思っていた私にとって目から鱗でした。

2022-11-17 17:37:46
アジさい @ajicider

ちょっと前に読了しました、野尻抱影『星座のはなし』。星座と惑星にまつわる神話及び星座そのものの概要を紹介する本。情報量が多いにもかかわらずシンプルかつ美しい文体でとても読みやすい。各星座の章冒頭にある詩句の引用が彩りを添えています。 pic.twitter.com/8BO9roiFhx

2022-12-09 19:43:57
拡大
アジさい @ajicider

さらに最近読んだ本 ◯中野里美 著『プリニウスの系譜 「博物誌」がつなぐ文化・歴史』 ◯養老孟司 著『身体巡礼―ドイツ・オーストリア・チェコ編―』 ◯新谷尚紀 著『遠野物語と柳田國男:日本人のルーツをさぐる』 ◯平川敬治 著『魚食から文化を知る ユダヤ教、キリスト教、イスラム文化と日本』

2022-12-10 08:34:07
アジさい @ajicider

・奢侈を嘆いたプリニウス。『博物誌』は大衆への贈り物。 ・墓地を巡った記録。死に対するスタンスの差異、墓が持つ意味。 ・文字にも遺物にも残されていない歴史がある。知ることが大切である。 ・文化による魚食の違いやタブー、愛でられ重宝される魚の違い、現地の魚料理。

2022-12-10 09:01:25
アジさい @ajicider

西崎憲さんの『本の幽霊』を読みました。本や言葉を透かして見ると平凡な世界もまぼろしのように浮遊し始める、淡々と静かな感覚です。装丁も素敵。 pic.twitter.com/H8A7SQoKwX

2022-12-12 22:31:01
拡大
アジさい @ajicider

久し振りの再読でした。吉田篤弘さんの『月とコーヒー』。静かで穏やかで時に少しへんてこな、(あとがきで書かれているように)眠る前に一篇ずつ読み進めるのにぴったりな短篇集です。たべものがとてもおいしそう。 pic.twitter.com/Xcg7p67KKe

2022-12-17 16:35:50
拡大
アジさい @ajicider

〈たまごのケーキ〉すごく食べたい…

2022-12-17 16:38:37
アジさい @ajicider

アンドルー・ラング著、ないとうふみこ訳『夢と幽霊の書』を読みました。蒐集した幽霊話を「幽霊とは目覚めながら或いは目覚めていると思いながら見る夢である」と考えた上で紹介しています。刊行されたのはなんと1897年。著者は幽霊話が持つ物語としての面白さを好んだ模様。

2022-12-22 16:21:59
アジさい @ajicider

ある生者からの無意識のテレパシーを受信した結果幻覚を見る。同様に、夢見る死者が無意識のうちに生者に見せた幻覚が幽霊なのかもしれない。という話が興味深いと思いました。

2022-12-22 16:50:30
アジさい @ajicider

ゆっくり読み進めていて遂に読み終えました、内田百閒『サラサーテの盤』。ほぼ全編通して狂気・悪夢が基調に有り、じわりと不気味さが染み込んでくるような心地になります。人によって特に怖さを感じる話は違ってきそう。個人的には「東京日記」の「その七」がどうにも怖いですね。 pic.twitter.com/Fv6jVxZsg9

2022-12-22 17:07:33
拡大
アジさい @ajicider

『河合隼雄 物語とたましい』を読了。「割り切りを許さず、生命力の源泉とも言えるのだが、そのもの自体を直接に把握することができないもの」を「たましい」と呼んでみてはどうかと提言し、たましいを言語として他者に伝えるのに「物語」がぴったりであると述べる。

2023-01-07 19:50:23
アジさい @ajicider

・幻想とは人間の意識の存在を深く基礎づけ全体性を回復させる働きを持ち出現する。 ・たましいの存在だとか、実にうまくできている偶然だとかの不可解な事象を「アレンジメントしたのは誰か」とあえて問うこと=生きるということ

2023-01-07 19:57:56
アジさい @ajicider

子供たちは物語における残酷性を内面的に体験しその意味を自分のものとしていくことでいわば免疫を得る。それを明確に知り子供たちの知恵を信頼する語り手が物語る限り、いくら残酷な話をしても問題はないといえる。安易に物語をマイルド化しても子供の為になるわけではない。

2023-01-07 20:13:29
アジさい @ajicider

宮田珠己さんの『アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険』を読了しました。プレスター・ジョンの王国を(不本意ながら)目指すことになった偏屈な男の冒険譚。読んでる間中ずっとわくわくしていました。

2023-01-21 22:52:33
アジさい @ajicider

先ほど読み終えました『最後の楽園 服部まゆみ全短編集』。幻想的で耽美なものからエンターテイメント的ミステリー・ホラーまで。文体も本人の手による装画も美しく、世界観を堪能できる一冊でした。満足。長編も読んでみたくなりました。

2023-02-18 16:02:55
アジさい @ajicider

ちょっとずつ読んでいた、川上弘美さんの短篇集『ぼくの死体をよろしくたのむ』。読了しました。登場人物の心情描写と彼/彼女を取り巻く世界との繊細な繋がりを感じられる18篇。個人的には『バタフライ・エフェクト』がとても好きです。 pic.twitter.com/DV4jcmhxf3

2023-02-25 15:53:43
拡大
アジさい @ajicider

こちらもちょっとずつ読んでいた『記憶に残っていること』読了しました。堀江敏幸さんによる短篇アンソロジー。氏の本と同様に静謐という言葉が似合う、作品ごとに微妙に形の異なる愛情と苦味が根底にある10篇です。ひとつひとつがショートフィルムのよう。 pic.twitter.com/RCOamUePkV

2023-02-25 23:51:23
拡大
アジさい @ajicider

堀江敏幸さん『熊の敷石』読了しました。所々に惨さを内包しながら文体はあくまで静謐です。ほのかにリンクしているエピソード。熊のぬいぐるみの目に気付くくだりが好き。決して破滅には至らない(であろう)不安感。 pic.twitter.com/ydu8arTp8Q

2023-05-05 17:10:45
拡大
アジさい @ajicider

山尾悠子さんの『迷宮遊覧飛行』読了しました。エッセイは初めて拝読したのですが思いがけず親しみやすい軽やかさがあり、そして言葉選びの綺麗さに驚くなど。自作解説も興味深く『ラピスラズリ』や『飛ぶ孔雀』を再読したくなりました。 pic.twitter.com/zbzy6cE5Up

2023-06-08 15:14:35
拡大
アジさい @ajicider

『アンソロジー 夢でしかいけない街』読了しました。夢と水と選ばれた誰かの16篇。物語ごとに異なる水の匂いに浸るようでした。 pic.twitter.com/gF34P1O4De

2023-06-15 09:25:02
拡大
アジさい @ajicider

通院の待ち時間にちょっとずつ読んでいた梨木香歩さんの『不思議な羅針盤』を読了しました。事象を真摯に捉える繊細さ、慈しみの中にどこか凛とした雰囲気もあり。文章はあくまでも柔らかく軽やかな素敵なエッセイ集でした。カラスのお話が好きです。 pic.twitter.com/3F3pX4HJIq

2023-07-26 13:49:59
拡大
アジさい @ajicider

野尻抱影による随筆と山口誓子による俳句の織り成す『星戀』読了しました。両者の繊細な観察眼で綴られ表現される星たち。言葉の端々から感じられる星への親愛に「戀」の字がとてもよく似合うように思います。 pic.twitter.com/ZpDNWvRcVc

2023-09-07 13:32:25
拡大
1
まとめたひと
アジさい @ajicider

さといもバーガー  リンク集→lit.link/ajicider  センシティブな垢→twitter.com/aji_aji_cider