嫉妬という緑のアイシャドウに塗れた瞳に映る俺は、激しく焼かれているのだろう。いくら淑女ぶったところで隠せやしないないその熱は、どんな女よりも俺をその気にさせる。叶うことなら今すぐに喰らい尽くしてしまいたい。だが駄目だ。仕方なく俺は他の女の腰を抱く。あの瞳は、まだ熟しきっていない。
2020-12-19 22:03:48二人の兄はどちらも優秀で、頭脳も運動神経もぼくでは遠く及ばない。分かりきったことだけれど、この醜い感情はどう抑えようもない。 嫉妬は緑の目をした怪物だと、何かで読んだことがある。だから敢えて緑のアイシャドウを選んだ。落ち着いた色のワンピースに小さな鞄で、ぼくはぼくの道を行く。
2020-12-19 22:03:49三兄弟の次男・夏希は、鏡の前で緑のアイシャドウを塗るのが日課となっている。そんな次男に嫉妬しているのが、長男の春哉と三男の秋生だ。 「なんで男がメイクしているんだ」 兄弟の冷たい視線にも、夏希は気にする素振りを見せることはない。化粧をすることは、男だろうと女だろうと関係ないはずだ。
2020-12-19 22:04:48#深夜の真剣140字60分一本勝負 @140onewrite お題【緑のアイシャドウ】 pic.twitter.com/axIHSl3MU2
2020-12-19 22:06:01本当は、ナチュラルメイクなんて大嫌い。私は、緑のアイシャドウやルビーレッドの口紅が好き。 あの人より背が高くなる、銀色のハイヒールもお気に入りよ。 「何よ。じっと見て」 「あの、貴女が綺麗なので!」 純朴な直球に、私は吹き出した。 貴方を好きになりそう、なんて、まだ教えてあげないわ。
2020-12-19 22:06:22#深夜の真剣140字60分一本勝負 @140onewrite お題 ①緑のアイシャドウ ②嫉妬 ③三兄弟 #木槿国の物語 パティシエ船員の過去⁈ pic.twitter.com/jd3qsaP74L
2020-12-19 22:07:57初めて誰かを嫉妬したのは、5歳の時。私よりも上手く絵を描いたあの子が、ちやほやされているのをそんな目で見たのが初め それからもことある事に私の上を行くものだから、私の嫉妬も止まらず、気づけば四六時中あの子のことだけ ……そう、これは嫉妬。これがほかの感情だなんて、絶対に認めないんだ
2020-12-19 22:08:03#深夜の真剣140字60分一本勝負 (@140onewrite)様 お題: ①緑のアイシャドウ ②嫉妬 ③三兄弟 pic.twitter.com/uOQIScYLpp
2020-12-19 22:15:54①緑のアイシャドウ②嫉妬③三兄弟 #深夜の真剣140字60分一本勝負 (@140onewrite ) pic.twitter.com/qD1lpFZd7U
2020-12-19 22:23:19開催ありがとうございます。 よろしくお願いいたします。 #深夜の真剣140字60分一本勝負 ( @140onewrite ) #140字小説 お題「嫉妬」 pic.twitter.com/mtp5Irwnr8
2020-12-19 22:27:59緑のアイシャドウが落ちていた。 「姉さん、これ使うんだ」 「ちょっとだけね。どうしたの?」 姉に疲れていることを見抜かれる。 「クラスメイトに三兄弟の真ん中の奴がいて、私と付き合ってるんじゃないかっていいがかりつけられた」 「嫉妬ね。お菓子食べる?」 「食べる」 姉はやっぱり優しい。
2020-12-19 22:28:15#深夜の真剣140字60分一本勝負 (@140onewrite) #140字小説 お題/①.緑のアイシャドウ タイトル/緑色の彼女 pic.twitter.com/zx3AIVcUsg
2020-12-19 22:33:17あなたが好きだと言った監督の映画を全部観た。あなたがグリーンアイシャドウの女を誉めたから私もグリーンアイシャドウを塗った。だけど「嫉妬深い女はいやだ」と言われても、合わせられなかった。自信がないから合わせるし嫉妬もするのに。好きでこうなった訳ないじゃないのに。馬鹿野郎。
2020-12-19 22:58:05彼女さんと大喧嘩中である。何でも、オイラが浮気をしたとかで先方が剣呑なのだ。 友人(♂)数名に相談したところ、「そりゃお前が不用意だ。でも嫉妬は話がぶっ飛んでるな」 「どーしよー?」 「どーしよね」 時間は毒にも薬にもなる。 まずはお互い落ち着こう。 頭を抱えるところがスタートライン
2020-12-19 23:49:45#深夜の真剣140字60分一本勝負 @140onewrite お題 ①緑のアイシャドウ ②嫉妬 ③三兄弟 pic.twitter.com/kRj0ihzG02
2020-12-19 23:59:35嫉妬などしない。脳裏を過ぎる緑のアイシャドウをした女性。腕を組まれても彼は苦笑しただけ。彼は誰のものでもない、独占欲など持ちたくない。だから泣くな。熱い瞼に叱咤する。名前を呼ばれて顔を上げると、肩で息をする彼の姿。何故か必死そうな顔、真っ直ぐな眼差し。「さっきの人、上司なんだ」
2020-12-20 05:20:04