リツイート失礼します 免疫不全の方の体内での変異株出現に関する記事を紹介してくださってます これ読むと、ゼロコロナよりウィズコロナの方がはるかに難易度が高いと思う 完全にゼロにするのは難しいだろうけど、ゼロをキープする国が増えた方が人類全体にとって脅威の生まれるスピードは遅くなる twitter.com/influenzer3/st…
2021-08-07 07:38:46●免疫不全宿主と変異株出現との関連 →NEJMの記事です。 これまでの変異株はすべて、変異が多数蓄積した状況で発生しており、すべて「免疫不全宿主での持続感染」によって発生している可能性に言及しています。
2021-08-06 20:09:56凄い知見。 「同時に複数の株に感染し、その状態が長く維持されることで変異が起きる」この条件を満たしやすいのが免疫不全宿主ってことか。 変異株を生まないためには、そういう患者を感染から守り、万一感染したら早急に治療する必要性があるわけですね。免疫不全の患者の周囲の人はワクチンを。 twitter.com/influenzer3/st…
2021-08-07 09:59:55●免疫不全宿主と変異株出現との関連 →NEJMの記事です。 これまでの変異株はすべて、変異が多数蓄積した状況で発生しており、すべて「免疫不全宿主での持続感染」によって発生している可能性に言及しています。
2021-08-06 20:09:56重要なのは以下かと。 ・持続感染している免疫不全宿主への治療介入(回復期血漿など)や不十分な宿主免疫が変異株出現のリスクを高めている。 ・変異株の変異箇所は決まっている(convergent evolution)。免疫逃避変異や感染力増強に関連した変異が起こる。
2021-08-06 20:09:57・免疫不全宿主ではウイルス排泄が停止するまで自己隔離されるべきである。 ・免疫不全宿主ではウイルスの再活性化(免疫逃避株の増殖)、症状再燃、ウイルスの再排泄が見られる事を知っておくべき。 ・免疫不全宿主の家族や友人はワクチンを接種すべき。無症候感染を起こすと社会拡散の原因となりうる。
2021-08-06 20:09:57・モノクローナル抗体はワクチン効果が不十分な免疫不全宿主の代替防御法となりうる。 SARS-CoV-2 Variants in Patients with Immunosuppression nejm.org/doi/full/10.10…
2021-08-06 20:09:57----- ・免疫不全患者では、SARS-CoV-2感染が長期化(prolonged infection)するリスクがある。複数の症例報告で、このような持続感染症例における臨床経過中に、複数の変異(multimutational)をもつ変異株が出現しうる事が示されている。
2021-08-06 20:09:57・高度の変異株は急激な多段階の変化を遂げており(saltational evolution)、免疫系が部分的に機能している状況で起こりやすい。
2021-08-06 20:09:58B.1.1.7(alpha)、B.1.351(beta)、P.1(gamma)、B.1.617.2(delta)などのVOC(懸念される変異株)で見られる多数の変異の存在も、これらが免疫不全患者において発生した可能性を示唆している。
2021-08-06 20:09:58・世界には多くの免疫不全宿主が存在するため、感染性や病原性の増強したウイルス変異株出現との関連性についての知見を深め、それを予防するための戦略が求められている。
2021-08-06 20:09:58・Choiらは抗がん剤など各種免疫抑制療法を受けた抗リン脂質抗体症候群患者について報告した。152日間の持続感染の間に31個の変異と3個の欠失が確認された。24個のアミノ酸からなるRBD領域での7個を含むspike領域での12個の変異がみられ、一部は免疫逃避変異であった。患者はCOVID-19肺炎で死亡した。
2021-08-06 20:09:59最初の2か月はウイルスの多様性はほとんど見られなったが、day 63と65に回復期血漿の投与後にウイルスの急減な多様化(rapid shifts in the frequency of the different variants)が見られた。day 89, 93, 102のウイルスのspike変異は全く異なっていた(distinct combinations of spike mutations)。
2021-08-06 20:09:59(各症例と変異株の配列の共通点) ・これらの症例の変異パターンは、世界で拡大しているVOCやVOIといくつかの重要な共通点が存在する。
2021-08-06 20:10:00・B.1.1.7、B.1.351、P.1は出現当時の市中流行ウイルスの少なくとも3倍以上の変異が存在していた。同様にB.1.617.2も、当時の流行株のB.1.1.7と比較して45個の置換および欠失(うち17個はspike protein上)を認めていた。変異の40%以上は全蛋白質の13%しか占めていないspike protein上に存在している。
2021-08-06 20:10:00spike蛋白は防御抗体の主要標的であり、この部分に変異が多い事はこれがウイルスの適応進化である事を示唆している。
2021-08-06 20:10:00・変異に(免疫学的)選択圧が作用していることは変異が収束(convergent evolution)していく点でも傍証される。変異の収束は免疫不全宿主に感染したVOCやVOIでも見られ、特にN末端ドメイン(NTD)の欠失(69-70del、Y144del、157-158del)や、NTD supersite、RBD領域の欠失(K417N、E484K)などである。
2021-08-06 20:10:01これらは中和抗体からの逃避、あるいは感染性の増強と関連している(N501Y、P681H/R)。 ・免疫応答が不十分な状況下での持続的ウイルス増殖は、免疫逃避変異の出現を促す。
2021-08-06 20:10:01(変異株発生の公衆衛生への影響) ・持続感染しうる免疫不全患者が、感染力の強い強毒の変異株発生に関連しているという知見は、医学的、公衆衛生学的に大きな意味を持っている。
2021-08-06 20:10:01・まず免疫不全宿主間での院内感染を防ぐ必要がある。感染予防のみならず、持続感染期間を短縮するためにも、ワクチン接種が最優先で行われるべきである。これらの患者におけるワクチンの有効性に関する研究も必要である。
2021-08-06 20:10:02初期データでは固形臓器移植患者におけるワクチンの抗体産生反応は低い。変異株に有効で、かつ免疫逃避変異をブロックできる新世代のワクチン開発が必要である。
2021-08-06 20:10:02・COVID-19を発症した免疫不全患者では、ウイルス排泄が停止するまでの自己隔離の重要性を伝える必要がある。再活性化による症状再発も知られており、その場合には免疫逃避株出現とウイルス再排出開始の兆候と考えるべきである。
2021-08-06 20:10:02同居人や親しい人はワクチン接種を行うべきである。変異株の無症候感染が地域社会への拡散につながる可能性があるためである。
2021-08-06 20:10:03(免疫不全患者での治療の進歩) ・モノクローナル抗体の併用治療が、ワクチンで十分な免疫が得られない免疫不全患者やハイリスク曝露を受けた患者とその家族への予防法となる可能性が示唆されている。
2021-08-06 20:10:03Fc部分を変異させたモノクローナル抗体は半減期が長く、数か月にわたり有効濃度を維持するため、ワクチンに代わる免疫不全者の予防戦略となりうる。
2021-08-06 20:10:03・モノクローナル抗体はすでにEUAが発行されており、ハイリスク患者の治療や疾患進行抑制、ウイルス量減少、ウイルス排泄期間の短縮が期待できる。しかしながら、bamlanivimabやcasirivimabなどのいくつかのモノクローナル抗体から逃避する変異株はすでにin vitroで出現する事が分かっている。(続く)
2021-08-06 20:10:04(続き) 読みにくいでしょうか? 短縮版も考えましたが、せっかく訳したので分割でtweetすることにしました。 ------ ・ウイルス複製を阻害する抗ウイルス薬も期待されている。Molnupiravirはウイルスの複製を抑制する事が報告されており、現在2つの大規模臨床試験が進行中である。
2021-08-06 20:12:04・モノクローナル抗体や薬剤を用いてウイルスの複製を止めれば、変異の発生や感染拡大を止める事ができる。これらの治療法を適切に選択し、耐性を検出するためのモニタリング戦略が重要になってくるだろう。 ------
2021-08-06 20:12:04・各変異株のspike gene上の変異部位 convergent evolutionと表現されている、ランダムに起こる変異が決まった場所に起こるように見える進化です。 免疫逃避や感染力が選択圧として作用するためです。 各変異株の変異部位が極めて近い場所で共通して起こっている事が良くわかります。 pic.twitter.com/NvCqnefocF
2021-08-06 20:12:05・B.1.1.7が従来株からジャンプして変異した事を示す図 横軸は時間経過、縦軸は変異数を示しています。 基本的には一定の速度で直線上に変異が進みます。 しかし、多数の変異を持つB.1.1.7は突然ジャンプして出現し、それ以降はまた同様の変異速度で推移している事が分かります。
2021-08-06 20:12:05B.1.1.7が免疫不全宿主体内の各種選択圧で、変異速度が加速して出現した事を傍証しています。 pic.twitter.com/npeo0HGdmP
2021-08-06 20:12:06