>RT 好きすぎる… それで待ち合わせのライトアップされた大きな木の下でエマちゃんとレイくん待ってるんでしょう? 某有名なコーヒーチェーンで買ったシナモン多めのラテをカイロ代わりに持ってるといいよ。 別に薄着はしてないよ。
2019-11-11 22:16:43次に来るのはレイくん。 ブルゾンにマフラーと比較的薄めなんだけど。 首周りだけは妙にもっこもこしてる。 「なんで待ち合わせ30分前に来てんだよ!風邪引いたらどうるんだ!」ってぷりぷりしながら。 自分の首で温めたマフラー(ハウンドチェック)でノーマンをぐるぐる巻くよ。
2019-11-11 22:20:38で巻かれたノーマンは。 「レイ……?レイ?もう僕ひ弱でも何でもないよ」って籠もった声で言う。 「信用できねーよ。おい!何で珈琲買ってんだよ!カフェインは体冷やすだろーがっ」てノーマンのカップ横取りして。 ズズッと一口頂戴するの素晴らしくない? 絵になりすぎない?
2019-11-11 22:25:02一口で飲むのやめて、ウゲ、って顔してほしい。 「なあ、これ珈琲……だよな?」 「ホットワインでも期待したの?」 僕ら未成年だよ?とキャラキャラとノーマンは笑う。 「ええー。こんな砂糖の味しかしねえの好きなのお前……」 ショルダーをガサガサと漁る。目当てはミントタブレットのようだ。
2019-11-11 22:32:01自分で取り上げておきながら。 すごすごとノーマンにカップを返すレイ。 手元に戻ったそれを慈しむように親指の腹をで撫でる。 「似てるじゃない。昔ハウスで食べたジンジャークッキーにさ」 ハウスーー3人が育った孤児院(しせつ)だ。規定の歳になれば皆巣立つのだが、いくつになっても「我が家」だ。
2019-11-11 22:46:24「食べたいなら言ってくれたら持ってきたぜ」 皆の中に例外もある。レイだけに。 「ハウス中があの匂いで充満してて鼻が聞かなくなってんだよ今」 「だから砂糖の味だけ感じたってわけか」 「そーそー」
2019-11-11 23:52:50「ごめんね!遅くなった!!」 はふはふと白い息を吐きながらエマが二人のもとに駆けてきた。 「いやお前なんで買い物のために集まったのに先に済ませてんの?」 レイがコンマ5秒で反応するくらいの量のオーナメントの入った紙袋を抱えていたのだ。
2019-11-26 23:31:01「飾るよ、ハウスとかに。あとレイの部屋の小さなツリー用」 ねー、とノーマンに振ると、ねー♪とノーマンも返す。 「俺のへやにツリーなんてねぇよ」 「だから買いに行くんだよ」 レイどうせ今でもハウスのツリーの飾り付け、参加したくてもできずじまいでいるんでしょ?
2019-11-26 23:43:47とノーマンとエマ二人揃って思っています!!と言いたげな目をしてみせた。 「でもね、レイっぽいオーナメント見つからなかったの」 「カラスはクリスマスには関係ないもんねえ。 でもほら、ボムとかなら売ってるんじゃない?」 中途半端に残ったラテを飲みながらノーマンが言う。
2019-11-26 23:49:31「ボムってお前……」 「ないなら作ればいいんだ💡 ボールに目玉とか貼り付ける?」 名案!と言わんばかりに両手を合わせるエマには、レイはツッコミを入れる気すら奪われてしまい。 「なあ、今日のショッピングってさ主目的は、ハウスのパーティ準備……?だよな?」 まじまじと本題に戻す。
2019-11-26 23:55:18「そうだよー! それと、レイの部屋のクリスマス仕様にする」 「なあ、それ初耳なんだけど」 「うん。僕も初めてレイには話した」 ノーマンもエマもすこぶる機嫌がいい。 そして、まだラテは飲み終わらず手元にある。
2019-11-27 00:00:34「発案お前かよ」 「うーん、そうであってそうでもないよ」 「なんだよそれ」 ベラさんの頼まれもんが優先だぞ、と言葉を続けて、レイは2枚のカードサイズのメモ(買い物リスト)を渡す。 「ベラさんだって〜」 「ママのことはママでいいのに。レイったら、反抗期まだ続いてるの?」 「うっせ」
2019-11-27 00:10:17ノーマンとエマを残して、スタスタと先を行ってしまった。ここでお喋りしていたら目的達成はできないもんなあ、とノーマンは納得をした。 そして、ラテを一口飲んだ。少し冷めてしまって甘みを強く感じる。 「ねえ、ノーマン」 頭一つ分下から声をかけられる。 「どうしたの、エマ」
2019-11-27 00:18:53「私にも一口頂戴」 「いいよ。何なら全部飲んでも構わないよ」 思ったよりずっと甘くてどうしよう、って思ったんだと、ノーマンは頬を掻きながら照れ笑いを浮かべる。 「そっちもだけど」 「だけど?」 「こっち!」 ぐい、と右手でマフラーを引っ張り、後頭部に左手を添える。 「!?」
2019-11-27 00:44:33そのまま勢いよく、口をぶつけられ。 エマ、と言おうと開けたノーマンの口内にエマの舌がぬるりが差し入れられた。 後頭部に回された手は髪の感触を楽しむように動く。 送り込まれた唾液で、ラテとは別の甘さに酔いそうになる。エマの伏せたオレンジの睫毛はくるりとカールして長いことに気づく。
2019-11-27 00:59:07ノーマンからしたら一瞬とも永遠とも感じられるんだけど。 口を離したあと、ノーマンの下唇を2度甘噛みして「ご馳走さま」とギラリと目を光らせてエマちゃんは言う。 ……まあ、恥ずかしさに、ノーマンの手ごと両手で握り込んで、ラテを一気飲みする。
2019-11-27 01:31:26「レイ待ってるよ!急ごう!」 そのままノーマンの手を引いて買い物リスト一番上のドライフルーツの店を目指すよ。 このとき、ノーマンは手袋を嵌めた過去の自分に感謝した。 なにせ、手が異様にあつくて手汗かいちゃったからね!!! カップは軽く握りつぶされてゴミ箱に無事ポイされましたとさ。
2019-11-27 01:36:32