表題の通り。興味深かったのでまとめました。
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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

神林長平と弐瓶勉と谷甲州と十文字青と皆川亮二と藤田和日郎と伊藤勢と伊藤悠と石川賢と安彦良和とおがきちかと速水螺旋人と石川博品とゆうきまさみと荒川弘と藤本タツキ(敬称略)のファンです。好きなものを、ただ好きだと呟きたい。

アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

>・農家でのんびり←身分制度において農夫というのは貨幣経済が発達するまでは土地に縛られた農奴なのが基本なので、収穫物は地主に100%所有権あり ここら辺、古代ギリシャ~ローマ社会や中世前半ゲルマン社会では、自らの手で土地を耕す誇り高い自作農こそが自由民の理想なのでケースバイケース twitter.com/ichiro_sasaki0…

2023-03-06 00:17:42
佐崎 一路@『ブタクサ姫』発売中です! @ichiro_sasaki00

当然と言えば当然なのですが、ナーロッパの作品を読んでいると【現代日本人の常識】が無意識に出てるなぁと(良い悪いではなくて、日本人だな~と) ・農家でのんびり←身分制度において農夫というのは貨幣経済が発達するまでは土地に縛られた農奴なのが基本なので、収穫物は地主に100%所有権あり

2023-03-05 10:25:46
アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

中世も半ばである11世紀を舞台にしたヴィンランドサガで、豪族/大農場主である「鉄拳」ケティルが自ら畑仕事をやっていたり、農奴ではない小作人たちが「畑仕事は一人前の男の仕事(だから、奴隷が畑を耕すのがムカつく)」と言っているのはそういう価値観 まあ、ヨームの戦士みたいな例もあるけど。 pic.twitter.com/HbpXTDfli3

2023-03-06 00:22:11
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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

古代ギリシャや中世北欧における農民の理想とは、自らの土地/農地を所有し、武器を自弁して共同体の防衛に参加する自由民を指す。 つまりは、江戸時代よりも前の武士だ。 もちろん、荘園奴隷や農奴は自由民ではないので別 彼らは本質的に家畜と同じ動産であり、あるいは畑や農村の付属品なので。 pic.twitter.com/6G1nZrFMuE

2023-03-06 00:28:10
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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

あと >・農家でのんびり←身分制度において農夫というのは貨幣経済が発達するまでは土地に縛られた農奴なのが基本なので、収穫物は地主に100%所有権あり とありますが、流石にこれは違います。 基本的に農奴は領主の畑を耕し労役をする義務がありますが、同時に自らの畑を所有して耕し自活します。

2023-03-06 00:30:23
アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

もちろん、この「自らの畑」というのも所有権は領主にあることが基本で、要するに「領主さまの畑を使わせてやるから、それで自分で自分の面倒を見ろ」という話です。 家畜よりも手間がかかりませんね!!

2023-03-06 00:34:36
アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

ヴィンランドサガに出てくるノルド戦士の大半は、規模の大小はあれど自らの農場(この場合、牧場や漁港などを含む概念)を所有する自由農民の出自であり、ノルド戦士の多くは略奪や交易により財を成して故郷に錦を飾り、立派な農場を構えて畑を耕し悠々自適な老後を過ごすことが人生の理想像でした。 pic.twitter.com/Ks64KXJv0T

2023-03-06 00:43:41
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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

つまり、「農家でのんびりスローライフ」というのはリアル中世でも北欧あたりだとまさに理想のライフスタイルなわけですね。 もちろん、地域や時代や文化が変われば、価値観も変わりますが。

2023-03-06 00:45:25
アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

中世後半にイングランドの軍事力の根幹を支えた独立自営農民「ヨーマン」は経済・農業発展により生まれた存在ですが、それ以前よりイングランド等では郷土軍(自由農民による軍)などの伝統もあり、農民とは必ずしも弱く貧しいばかりの存在では無かったようです。 もちろん、ケースバイケース pic.twitter.com/XM85KcAHn4

2023-03-06 00:56:20
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アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

ローマ社会における独立自営農民(=小規模零細農家)への憧れと大規模荘園制への移行というジレンマは、その継承国家であるビザンツにおいても、テマ制の施行とプロノイア制への移行など、何度も試行錯誤が続いていますね!  twitter.com/kyukyukyu_p/st…

2023-03-06 01:00:21
ぱっちい @kyukyukyu_p

ここで挙げられてる古代ローマ社会でも、ローマ躍進の時期の農夫たちはローマ市民として国家や共同体に強い帰属意識をもった農民兼重戦士だったけど、ローマの領土が拡大するにつれて拡大した分の人口と領土は農奴とその奴隷たちよって耕される農地となることになって、ローマ拡大に寄与した自由民 twitter.com/rUyaCVtIiRxgC9…

2023-03-06 00:55:29
ぱっちい @kyukyukyu_p

SFとファンタジーとなろう小説とミリタリーと三秋縋先生の書くような小説が好きです。それと物語全般の考察も好き。エロいのも好きです

ぱっちい @kyukyukyu_p

ここで挙げられてる古代ローマ社会でも、ローマ躍進の時期の農夫たちはローマ市民として国家や共同体に強い帰属意識をもった農民兼重戦士だったけど、ローマの領土が拡大するにつれて拡大した分の人口と領土は農奴とその奴隷たちよって耕される農地となることになって、ローマ拡大に寄与した自由民 twitter.com/rUyaCVtIiRxgC9…

2023-03-06 00:55:29
ぱっちい @kyukyukyu_p

自由民たちは、ラティフンディウムと呼ばれる大土地所有制による大量の奴隷を使った農業システムの発展に伴い次第に競争力を失い衰退していきます。その後紆余曲折あり(衰えた農地における収穫高の目減りや衰退などの諸理由による領土拡大率の漸減)ローマは崩壊することになります。なろうでよくある

2023-03-06 01:09:13
ぱっちい @kyukyukyu_p

スローライフ農家が成り立つ理由(異世界の窒素固定量や魔法による影響?)を考えてみると、異世界特有の長い歴史を持った王国や帝国が何故崩壊しないのか面白く考察できる気がしますね。 (地球の歴史上の古代文明や国家は大抵森林資源の減少や痩せた農地からの収穫高の減少により滅亡している為)

2023-03-06 01:18:03
Meguro.K @meguro_o

『狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なり。悪人の真似とて人を殺さば、悪人なり。驥を学ぶは驥の類ひ、舜を学ぶは舜の徒なり。偽りても賢を学ばんを、賢といふべし』 しかし、それが賢であると誰がどうやって保証するのか? 現insertキーを許さない会常任理事、国際連盟insertキー廃止委員会特別報告者。

Meguro.K @meguro_o

スカンジナビアにはそもそも農奴制は無かったと思うし、デンマークでも農奴制が発達するのは15世紀じゃなかったかな? twitter.com/rUyaCVtIiRxgC9…

2023-03-06 07:29:46
アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

なので、ヴィンランドサガに「農奴」は出てきませんね。 ケティルやハーフダンのところにいるのは小作人で、自由身分であり武装する権利を持っています。 twitter.com/meguro_o/statu…

2023-03-06 07:43:22
Meguro.K @meguro_o

後世から見るとそういう風に見える所はあるのだけれども、自由民の義務から逃れたり、生計が立てられなくなった者がより上位の者の庇護を求めたという起源を鑑みると、これは相当乱暴な認識ではなかろうか? まあ、そういう時期・地域もあったというのはそうなのだけれども。 twitter.com/rUyaCVtIiRxgC9…

2023-03-06 07:33:54
アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

乱暴なと言われても、じゃあ具体的にどう違うのかを言ってもらわないと反論のしようがありません。 twitter.com/meguro_o/statu…

2023-03-06 07:46:39
アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

晴耕雨読(この四字熟語そのものは日本で生まれた可能性大)という言葉がありますが、例えば中華世界だと煩わしい都会の喧騒を離れ畑を耕し自給自足ライフを送ることは賢人の理想像でした。 権力者がそういう在野の賢人をスカウトする話は、史書にもたくさんあります。 twitter.com/ichiro_sasaki0…

2023-03-06 12:40:19
佐崎 一路@『ブタクサ姫』発売中です! @ichiro_sasaki00

こういうことを書くと ・現実とは違う、あくまで「ナーロッパ」の創作として楽しんでいるので、そういう無粋な指摘は的外れ ・そういう知識を開陳して自己満足しているだけ、作品の中で書け とかいう反論が必ず出ますけど、そんな話はしてないんですけどねえ。 ただ日本人の常識が出ていて面白いね、と twitter.com/ichiro_sasaki0…

2023-03-05 13:30:09
アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

まあ、つまり「農家でスローライフ」というのは別に日本人の常識というわけでもなく、そういう文化もそうではない文化もありました。 中世ヨーロッパでも修道士は辺鄙な土地で自ら畑を耕し自給自足しますし、そういう信仰に生きるライフスタイルは騎士/貴族にとってもある種の憧れでした。

2023-03-06 12:44:29
アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

漫画「乙女戦争」から、山奥で独り土地を開墾する修道士。作者様の解説によると、シトー会でも古き良き伝統を墨守している人らしい。 こういう厳しくも静謐な生き方は俗人にとってもある種の憧れであり、時には王侯からも尊敬を受けた。 農耕が一概に卑しまれたわけではなかったり。 pic.twitter.com/fkUhifW5tp

2023-03-06 12:59:16
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Meguro.K @meguro_o

@rUyaCVtIiRxgC9M 例えば托身による保護や、ミニステリアーレンのような存在などが見落とされています。 また、南フランスで10世紀から14世紀に現れる第二の農奴は城砦騎士等と出身母体を同じくする階層から始まり、この時代の農奴は史料上富裕農民でありました。 彼らは領主の保護と一定の特権をあたえられていました。

2023-03-06 18:37:41
アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

>例えば托身による保護や、ミニステリアーレンのような存在などが見落とされています。 >彼らは領主の保護と一定の特権をあたえられていました。 それは、庇護と引き換えに農奴(=領主に隷属する不自由身分)になったという好例ですね。   twitter.com/meguro_o/statu…

2023-03-07 00:57:08
アプロ @rUyaCVtIiRxgC9M

農奴とは大きく異なりますが、日本において穢多・非人などと呼ばれた非差別階級の人々も、皮革業の独占などある種の特権を与えられるパターンがありました。 でも、それは彼らが差別されていたことを否定する材料ではありません。

2023-03-07 01:00:03

感想

塩人間 @nick_40n

@rUyaCVtIiRxgC9M いわゆるナーロッパって、近世とかそのちょっと前くらいの西欧のイメージある(偏見)。 農村が形成されてない時代地域を例に挙げるのは、話題に合ってない希ガス。

2023-03-06 12:06:40
まさ🏴‍☠️🍙🌽♌️ @MASA4706

@rUyaCVtIiRxgC9M そもそも『ヨーロッパっぽいけど違うどこか』なのにリアルでは〜を持ち込む事がナンセンス。

2023-03-06 13:30:05
文里💉💉💉💉💉 @wenly_m

そういうこと。歌舞伎役者も町民の間ではちやほやされたけど、身分的にはその人達と同じく士農工商のさらに下位に置かれたしな twitter.com/rUyaCVtIiRxgC9…

2023-03-07 08:48:05
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まとめたひと
文里💉x7 @wenly_m

松山市をこよなく愛する独り者。 第2の故郷は三田の山。 min.tのサービスは使う人が増えて欲しいと思っている人

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