延々と続く静岡の鈍行車内で、今和泉隆行(地理人)『みんなの空想地図』を読んだ。とても刺激的な本だった。フィールドワーク論、趣味論、人生論まで、空想地図というニッチなテーマを扱っていながら、実に広い射程を持っている本だと思った。これは今後のまち歩きに大きな影響を与えそう。 pic.twitter.com/OpL2JHDre6
2017-01-03 12:46:44端的に言うと地理人さんのファンになった。変わった趣味を持ちながら、それを社会と接続する視点も持っている人は稀有だと思う。また、地理人さんの内省の視点・語り口にとても自分と似たものを感じた。
2017-01-03 12:52:02地理人さんは街を見るときの視点として、住民の「日常」を読み取ることに重点を置いている。僕は旅行の際には、そこを訪れる人がどのように感じるかという「観光者」の視点になりきろうとするところがあるので、「住民」の視点に寄ろうとする地理人さんとの違いを感じた。
2017-01-03 13:12:08共感を覚えた部分が多々あったのでメモ。 「都市は、不特定多数の人々が集まる、現代の人間社会の縮図を見るためのフィールドです。私の数々の都市観察や空想地図として都市を描いてきたことは、人間社会を読み取ろうとした軌跡、と言い換えることができます」
2017-01-03 13:29:12「都市や社会に対して俯瞰的であろうとする」 「『誰にも肩入れはしないが、誰も無視しない』姿勢で、それぞれの日常を当事者の立場でフラットに想像してみることが重要」 これを、都市=人間社会の縮図、というさっきの内容と合わせると、社会に対してニュートラルであろうとする姿勢が読み取れる。
2017-01-03 13:32:52空想地図が、地理学専攻の学生よりもむしろ美術系の学生に対して受けがよかったという話は面白かった。これは地図がいかに表現的なものであるかを表していると思う。それと同時に、地理学という学問に、(本来あるはずの)地理的想像力を喚起する力があまりないことも表しているのではないかと思った。
2017-01-03 13:42:55自分のフィールドワークの視点は様々な人の影響を受けて養われたものだけど、影響を受けた人物は学問の世界にいる人よりもそうでない人のほうが多い。そうなると、「都市/社会を理解する」という根本の目標を達成するために学問という手段を選ぶのは適切なのかとすこし迷いも感じる。
2017-01-03 13:47:38僕のまち歩きの視点に影響を与えたもの。 ブラタモリ、京都高低差崖会、路上観察学会、『弱いつながり 検索ワードを探す旅』(東浩紀)『学びの旅 地域の見方・とらえ方・楽しみ方』(立正大学地理学教室)、などなど。大学に入ってから出会ったものが多い。
2017-01-03 13:58:13でも一番影響を受けたのはサークル(地理学研究会)だろうな。様々な方向に尖った視線を持った人たちと一緒にまち歩きをしたことはかなり刺激的な経験だった。でもサークルには地理学をやってる人はいないし、やっぱり地理学って何なんだろうって気になってくる。
2017-01-03 14:02:04