#青の楽園 空想の街:花と海の目覚め ’17

空想の街公式アカウント @humptyhumtpy

何処にもない､何処にでもある街｡空想の街｡時計塔の街での２日間｡はじめましての貴方も､おかえりなさいの貴方も､街は全てを受け入れます｡どうぞ､お楽しみください｡　#空想の街

青の楽園／「羊たち」 @nowhereao

がたり、と音を立て、全身で抱えていたバイクを地に着ける。 #空想の街 #青の楽園

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遠ざかって行く船を見送り、汽笛と同じ色の息をゆるく吐きながら、背の高い若者は体中に巻くように身に付けているたっぷりした布を傾けた。少々青みを帯びた黒い髪が、宇宙的な大爆発でも起こしたかのようにつむじから生えている。 #空想の街 #青の楽園

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この街に来るのは――何度目だろうか。まだ数回しか来ていない筈なのだが、なんだか非常に懐かしい気もするし、かと思えばふと他人のような顔も突きつけられる。つらつら考えつつ、まだ幼さも残る、ただ背だけが高い青年は人気のない街をバイクに乗らずに進んでいく。 #空想の街 #青の楽園

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時計塔。椿のステンドグラスに彩られた盤と針は夜八時を指していた。 ――今回の行事、花と海の目覚めは明日からだ。 #空想の街 #青の楽園

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北東にある港から、ゆっくりと時間をかけて北区を通りすぎ、中央区まで進む。店や家々の隙間に隠れるようにして存在している扉の前で、青年は漸く立ち止まる。スタンドを立て、大きな黒ブーツに包まれた足を進め、そして布からグローブを纏う手が現れた。 #空想の街 #青の楽園

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ノックの音が響く。 三回目で、彼の背後に群れを作って休んでいた野良猫たちが走り去った。その細やかな足音の消える頃、もう三回、ノックが繰り返される。 #空想の街 #青の楽園

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おもちゃの箱庭にでも放り込まれたかと錯覚しそうなしじまが耳の氷を厚くする中、それでも青年は片眉を上げたほどで諦めようとはしなかった。奇妙なプレートが下がった木の扉――誰もが通り過ぎて気にも留めない貧相なドアをしつこく叩き続ける。 #空想の街 #青の楽園

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それが十回になり、二十回になり、そろそろ近所迷惑だと誰かに怒鳴られそうなくらいの音量で、拳全体を使って青年が叩いて十分ほど後―― #空想の街 #青の楽園

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「るせーっつってんだてめこの野郎良い子は寝る時間だろうが！こちとら三日徹夜で死にそうなんだよ押し売りだったら間に合ってるって何度も言ってんだろうが脳みそねえのかアホんだら！とっとと出て行けさもねえと○○から手え突っ込んで奥歯ガタガタ言わすぞこの――って、」 #空想の街 #青の楽園

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どうみても成人そこそこにしか見えない、柔らかな若草色の髪をした人間によりいきなりドアは開放されたのだが、 全身でドアの反撃を受けた長身の青年はつむじと言わず爆発を起こして後ろへと引っくり返っていた。 #空想の街 #青の楽園

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ドアを開けたほう――肩ほどまでに若草の髪を伸ばしている黒いハイネックの人間は、それまでどこから出していたのか怪しい低音を仕舞いこみ、素っ頓狂な声を上げて倒れた相手を認める。ドアと倒れた相手とをしばし見比べてみるのだが、だからといってどうなるわけでもない。 #空想の街 #青の楽園

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「ん――おやおや誰かと思えばララ、貴方でしたか。久しぶりですねえ。大丈夫です？」 「どの口で大丈夫ですかなんてほざく……」 打って変わって丁寧になる相手は放置し、俺の味方は愛車だけだよ、と呟き、つむじから伸びる髪を揺らしてララと呼ばれた青年はその場に蹲る。 #空想の街 #青の楽園

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「まあ――ごめんなさいって。ほら外は寒いでしょう。今寝かけてたところだったんですけど、暖炉は点いてるんであったかいですよ、入って」 ノックの正体が分かった途端に愛想がよくなった相手に、青年は肩を回して立ち上がった。今の言葉が本当なのならば悪いのはこちらだ。 #空想の街 #青の楽園

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「邪魔なら俺帰る」 「今から出る船を待つんじゃ風邪引きますよ。年上の優しさは素直に受け取っておくもんです。まあ貴方に親切にするのもあれなんですけどね」 「出たよ女好きの元ヤン」 「前言撤回です。とびきりひどい風邪を引くように私が薬品で調整して差し上げます」 #空想の街 #青の楽園

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軽口を叩きあいながら、改めてバイクを脇に寄せて青年は示された内部へ入る。迷宮だ。古く分厚い本が石筍の如く立ち並び、それだけで柱や椅子やテーブルのようになっている。青年が本物の椅子に座るうちに、相手はというと、唯一整頓されている巨大なベッドへ飛び込んでいた。 #空想の街 #青の楽園

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くぐもった声が這ってくる。 「それは冗談として――私は眠いので本当に寝ます。何のお構いもできなくてすみませんね」 「いいよ。当座の宿があるだけめっけもんだし、俺こそ別にお前の手伝いも何もできないけどまた押しかけちゃったわけだし」 #空想の街 #青の楽園

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いてもいいかな、と訊けば、相手は苦い顔を向けてきた。相手の右耳から下がる、鱗のようなレンズが連なる長いピアスが音を立てる。 「仕方ないですね――分かってます。貴方は自分の仕事をやりにきたわけでしょうから私には害はない。お伺いなんて立てなくていいですよ今更」 #空想の街 #青の楽園

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さんきゅ、と言えば、いいえ、と眠そうな声が返ってきた。ピアスの側は癖があり、そして反対に左側はまっすぐ肩まで伸びている若草色の髪をかき回し、相手はとうとうこちらに背を向けてしまう。奇妙な男だ。こちらの職業は知られているが、相手のことは特に聞いていない。 #空想の街 #青の楽園

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出身地が同じだということが初対面で割れ、それを契機に縁が出来た。自分はよく国に帰るのだが、相手が帰ったところは一度も目撃したことがない――それでも相手はとりあえず親切だ。おかしな仲といえばそうなのだが。 #空想の街 #青の楽園

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もう声をかけないほうがいいか、とこちらも布を取って灯りに照らされていたが、 「そうだ。俺ここでちゃんと仕事やれるか見て回ろうと思うんだけど、お前は今回もどこにも出かけないの」 「――宿泊所を貴方に提供する、その支払いは無言であることだった筈なんですけど」 #空想の街 #青の楽園

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「分かってる。けどお前大体おかしい調合してるか寝てるか変な論文みたいなの読んでるだけじゃん。折角こういう場所に住んでるのに、なんか惜しいなって思ってて。こう、やりたいこととかさ、」 会いたいひととかいないの、と、こちらの静かな声が薪の割れる音に重なった。 #空想の街 #青の楽園

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返事はないかと錯覚するほどの沈黙ののち、相手はずりずりと毛布ごと移動し始める。 「奥で寝ます。貴方はそっちのベッド使っていいからこっち来んじゃねえぞ」 「地が出てるぞ元ヤン。――あのさ、俺は俺なりにお前が心配なの。おい。待てって。聞いてる？おーい！」 #空想の街 #青の楽園

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「有難いですけどそんなの子どもがするもんじゃないです。貴方が貴方なりに生きてるなら私だって私なりに生きてるんでどうぞ放っといてお休みなさい、愛車と好きに街を駆け回りなさい、風邪ひいたら夢見が悪いので面倒は見てあげます。それじゃ」 「ちょっと待――、灰間！」 #空想の街 #青の楽園

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ばたん、と容赦なく奥の部屋へと続くドアが閉められ、こちらの手はむなしく空振りする。第一こんな路地の隙間の家なのにこんなに空間があるのが奇妙だ、天井も広ければ本を平積みできるほど横も広い。が、 アシンメトリな若草の髪に菫色の瞳―― #空想の街 #青の楽園

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一番奇妙な存在である家主の男への接触は今回も失敗だ。出すぎた真似だったか、と、一応は泊まる場所をくれた相手を考えながら青年は目を閉じた。つむじから生える濃い色の髪が揺れている―― ――船旅で疲れきっている青年の耳には、隣の部屋がそっと開いた気配は届かない。 #空想の街 #青の楽園

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＊＊＊＊＊ 「――厄介ですね、このくらいの年頃が一番。心配されるなんて私も焼きが回ったもんです」 灰間、と呼ばれた男は、扉に背を付け、若草の髪を揺らし腰を落とした。マントのように布団がとぐろを巻く中心で、中性的な顔から長々と息をほどき言の葉を撒いていく。 #空想の街 #青の楽園

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「会いたいひと、ねえ。そろそろ捜しに行く頃合なんでしょうか――下手したらもう二十年くらい経つでしょうに。いや十五年かな――どっちにしたって問題は所在ですよね、まだこの街にいるのかどうか……いたとしてもどうなってるやら。絶対こっちのこと覚えてるわけないし」 #空想の街 #青の楽園

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それでも約三百年の引きこもり生活の中で、こちらの心に焼きついたままの存在のことは、こちらはよく覚えている。 実のところ当時は様々な衝撃の余りに、顔も名もじっくり見ずに飛び出してしまったが、それでも、だ。 #空想の街 #青の楽園

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「捜しに行ったらきちんと見返りとして会えるんでしょうか。第一相手の迷惑になるかもしれないとか色々考えるのが大人なんですよ全く、無邪気は罪ですよ――どうなるか誰にも分からないのに、私は、」 声が消える。 どうしようか。――会いたいのか、会ってどうしたいのか、 #空想の街 #青の楽園

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脳裡に小さな小さなくすんだ花が開いていく。たった一回見かけただけの、 ――歌の飛び交う舞台の隅、灰茶の羽を震わせていた、 記憶の中の不思議な少女が振り返る。 #空想の街 #青の楽園

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#空想街愛室 #青の楽園 「ちょっと！どきなさい！これは私が買っておいたアンティークもののラヂオですよ！こら！」 「ええいお前こそそこをどけ！俺は機械という機械を見るとバラさずにはいられないんだよほらほらほらほら！」 「今放送中じゃないですか！これだからメカニックは！」

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#空想街愛室 #青の楽園 「折角ウン年ぶりにラジオでも聞こうかと思ったのに……この私がですよ……、ちょうどいいラジオ番組やってるじゃないですか、お互い大人なんだし大人しく聴きましょう？」 「ずっけーんだ普段俺のことガキ扱いするくせに」 「それはそれこれはこれ！」

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#空想街愛室 #青の楽園 「おーい、拗ねてないでこいよ。元よりかっこよくなったじゃん？」 「私の大事なコレクションを勝手に…てめえ覚えてやがれ…」 「地が出てるぞ元ヤン」 「やかーしーですね！貴方ことあるごとに私の事元ヤン元ヤンいいますけどはっきりいって濡れ衣ですからね！？」

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#空想街愛室 #青の楽園 「ふふーん俺この曲好きなんだ」 「うわっ！いや私も好きですよ、好きですけど……何年前の曲だとおもってんです！？」 「何年って……旧時代のじゃないっけ？俺はそう習ってきたけど。――お前さ、いくつなの。そろそろ言えよ」 「………………、今それ訊きますか？」

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#空想街愛室 #青の楽園 「あ、あきらめ、っ、不憫な人もいるもんですねえ……いや、笑い事じゃないのは分かってますよ、ただラジオのかたの切り方がねえ、っんんん……容赦なくって。私こういう人好きです。――、どうしました？」 「……いや、……ちょっとたそがれてるだけ……」

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#空想街愛室 #青の楽園 「まあ説得というか、意見のぶつけあいは必要でしょう。ていうか言うこと聞かない大人って手遅れじゃないですか、大変だな。――にしても誰のことでしょうねえ、世の中には悩めるにんげんがこんなに……」 「…………」

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#空想街愛室 #青の楽園 「……ああ、なーる。そういうこと」 「え？何？」 「貴方そういうの疎いですもんねえ。いえ、こっちの話です。私この司会のお二人と気が合いそうだなあ――ま、野郎は勘弁なんですけどね」 「……察したぞ、この女好きめ」 「痣も残ってそうなお子様は黙ってなさい」

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#空想街愛室 #青の楽園 「ひゅーう青春。若い人はどんどんやるべきです、差し詰めお相手は渚のマーメイドかあ…やるじゃないですかこの男性。羨ましい。やっぱ隣にいてほしいのは魅力的な女の子でしょ」 「じゃあ俺を置いてるのはなんで」 「おや、寝ない子が煩いな」 「子供だけどなんで」

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#空想街愛室 #青の楽園 「……貴方、私よりよっぽどヤンキーですねえ……街歩いてて大丈夫でした？誰に似たんでしょう、ご両親は穏やかな人だって聞いてますけど」 「さあ。お前じゃないの」 「……そういうのを減らず口っていうんですよ」 「なんだやんのかコラ。表出ろ」 「言いましたね」

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#空想街愛室 #青の楽園 「ほぉら男なんでしょう大人なんでしょう遠慮なくグーパンなさい！」 「ったりまえだ平手で済ますかよ」 「ですよねー！私の顔がいくら可愛いからって！童顔だからって！遠慮は！するな！頼む！」 「いやそこまで言ってないし……頼まれても困るんだけど……」

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#空想街愛室 #青の楽園 「――ていうかラジオ楽しみにしてたのお前じゃん、いや改造しちゃったのは流石に謝るけど。ほら、聴いたら」 「メイクの話はですね……、ちょっと昔ね……いや、私は分かり切ってるんでいいんです」 「振られた思い出？」 「違いますよ。…貴方はそのままでいなさい」

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#空想街愛室 #青の楽園 「オトナってこええ……、俺しばらく子供でいいや」 「こういうのは大人子供関係ありません！あああ申し訳ないけどこういうの無理なんですよ私」 「さっきは気が合いそうとか言ってたくせに」 「あのねえ、――人には受け入れられる面とそうでない面があるんです」

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#空想街愛室 #青の楽園 「耳でも塞いで差し上げましょうか？貴方には早い話題のようですし。ああ塞ぐなら耳じゃなく目がよろしいですかねこういう場合。――そろそろ本当に寝る時間ですよ、――きついでしょう」 「いきなりなんで気遣うんだよ。平気だけど」 「若いんだから寝なさい。ほら」

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#空想街愛室 #青の楽園 「――ある日突然天啓のように閃くんです。こうしてこのひとと自分は生きていくんだ、って――本音ならなんでもいいんです。――これ以上は野暮でしょう、さしもの私も口出ししません」 「――……、」 「……もう寝てるし。やっぱり子供じゃないですか、ばかだな、」

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#空想街愛室 #青の楽園 「私も独り言が増えたな。まあ万が一聞こえてたらIQ500の私の頭が素晴らしすぎてなんか言ってるんだと思ってくださいね、貴方ならできるでしょ。――不思議ですよねえ、何でもないときに、何でもないひとのはずが、――ああ、このひとか、って、分かる時がくる」