「差別的表現を浄化することは、破壊的な力から音を消すことである」(ダイアン・マクウォーター)
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もう一冊。 『" EDUCATED " エデュケーション』タラ・ウェストーバー著、村井理子訳、早川書房、2020.11.20. 邦訳の副題に「大学は私の人生を変えた」とあるが、肝はそこじゃない。トランプ支持者が7000万人いるアメリカでなぜ400万部読まれているか。親が陰謀論信者の子どもに送る毒親対処指南の書。 pic.twitter.com/RLwhPk7ICv

2020-12-16 19:24:25
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大学で博士号を取った子であっても「毒親は変えられない」。現在進行形で、その現実を読者は第29・30章で思い知らされる。だが同時に、著者から希望も与えられるのだ。題名に込められた真の意味は、本文最後の2行に凝縮されている。

2020-12-16 19:37:38
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(p.51) 母の親族の消滅が私たちの家族の始まりとなった。その両者がともに存在することはできない。…子供の頃の私は、母方の叔母や伯父、いとこをほとんど知らずに育った。

2020-12-16 19:51:10
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ぼくの両親も叔母・伯父に反対されて隣町まで鉄路を歩いて駆け落ちし上京した。結局、ぼくは親族をいまだに知らぬ。もはや姉貴氏以外の直系は死に絶えた。twitter.com/chokusenhikaem…

2020-12-16 19:57:22
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(P.71) 「大学って何?」と私は聞いた。「大学とは、最初の一回で学ぶことができなかった愚か者のための追加の学校だ」と父は言った。「イルミナティの優秀なスパイで自分が悪魔の手先と知っている人間か、自分の知恵が神よりも優れていると考えている高尚な教授様か、どっちが最悪かという話だな。」

2020-12-16 20:03:31
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(P.78) 10歳までに、私が体系的に学んだ科目はモールス信号だけだった。なぜなら、父がそうしろと強く言ったからだ。「電話線が切られたら、渓谷で交信することができるのは俺たちだけになる」と父は言った。だが、私たちだけがモールス信号を学んでいるのであれば、いったい誰と交信するのだろう。

2020-12-16 20:09:07
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(P.100) 興味の種は植えつけられた。それが膨らんでいくには、時間と退屈以外、何も必要ではなかった。私の興味は、廃材置き場でうんざりするような時間を過ごすことで大きくなっていき、ある日、とうとうおかしな考えにたどりついた。私は公立学校に行くべきなのではないかと。

2020-12-16 20:14:03
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(P.103) 理解できないことを辛抱強く読むという技術を模につけられたのは、私の人生を左右するほど重要なことだった。 (P.136)私は、自分とは違う人達とどうやって話をすればいいのか知らなかった。…学校に通い、医師に診断を受ける人達、毎日、世界の終わりに備えることを怠っている人達のことだ。

2020-12-16 20:20:36
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(P.189) タイラーは立ち上がった。「タラ、世界は目の前に広がっているよ。君のためにね」と彼は言った。「君の耳に自分の考えをふきこむ父さんから離れたら、世界は違って見えてくる」。

2020-12-16 20:25:18
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(P.210) 「あの、すみません」と、紙を手渡してくれた女性に質問をした。「これ、何ですか?」「マークシートです。解答を書き込むものよ」「どうやって使うんですか?」「今まで一度も使ったことがないんです」彼女はその瞬間、私をじろりと見た。「正解を塗りつぶすのよ」と彼女は言った。

2020-12-16 20:31:24
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(P.211) 試験がはじまった。人であふれかえるような部屋で、4時間も机に座ったことは、それまで一度もなかった。 (P.213) 私は母にスコアを見せて、母はそれを父に伝えた。父は動揺し、そして家から出ていけと叫び始めた。「もう給料をもらえる歳なんだったら、家賃を払え」と父はどなった。

2020-12-16 20:37:08
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(P.231) 私はもう一度確認した。自分の名前も確認した。間違いない。  最初に感じたのは決意だった。父のためには二度と働かないと心に誓った。 … 結果がどうであれ、私が家を出ることは確実だった。行く先が学校でなくても、私は必ずどこかに行くだろう。

2020-12-16 20:43:28
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ショーンを母の所ではなく、病院に連れて行った瞬間から、家は私にとって家ではなくなった。 (P.246) 私は自分の家族か異教徒のどちらか一方の側に立つことはできたが、そのあいだには足場がなかったのだ。

2020-12-16 20:48:33
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(P.267) チャールズは「ご両親が学校に行かせなかったこと、君は怒っているのかい?」と聞いた。私は反射的に「私にとっては、いいことだったのよ!」と返した。  「僕は怒っているよ」と彼はつぶやいた。「君が怒っていないとしてもね」。私は何も言えなかった。

2020-12-16 20:52:39
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ショーン以外で、誰かが私の父を批判するのをはじめて聞いたからだ。 ※第20章で、兄のショーンが著者を「ニガー」と呼び続けたエピソードについて綴っているが、その表記について、原注にこうある。 [P.498] 私が聞いた通りを記すことにした。私がそう決めたのは、歴史家ダイアン・マクウォーターの

2020-12-16 21:00:20
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📌「差別的表現を浄化することは、破壊的な力から音を消すことである」という意見に同意しているからだ。浄化することは忘れ去ることであり、軽視することである。私たちの過去を重んずるため、そして過去において苦しんだ人たちのため、私たちは、最低でも過去を見る努力をするべきだと思う。

2020-12-16 21:05:11
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(P.275) 奴隷制度は知っていた。父が話しているのを聞いてたし、父のお気に入りのアメリカの建国に関する本で読んだこともあった。植民地時代の奴隷は、主人よりも幸せで自由だったと書いてあった。なぜなら、主人は奴隷の面倒を見るためのコストを負担していたからだ。その理由に私は納得していた。

2020-12-16 21:13:15
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(P.276) 黒人のことについては忘れてしまっていた。私にとっては見知らぬ、別のアメリカ人たちだった。私は奴隷制度の終わりについて想像しようとはしなかった。もちろん、正義はくだされ、声は届けられ、問題は解決済みだと考えていたのだ。

2020-12-16 21:16:59
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(P.277) 公民権の講義で、エメット・ティルの遺体の写真の下に1955年と書かれていた。母が4歳の時だ。それに気づくと、自分との距離が消えた。殺された少年と私の間の距離は私の知る人たちの人生で測ることができた。人間の皮膚のたわみだ。母の顔に刻まれた線で計算できるのだ。

2020-12-16 21:23:42
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最後には、私はやっとのことで、すでに明らかだったはずのことを、ようやく理解し始めた。📌平等を求めた大行進に反対した人がいたことを。自由を得ようとした人を妨げた人がいたことを。  私は物事を知る道を歩みはじめ、兄、父、自分自身について、根本的な何かに気づいた。

2020-12-16 21:29:27
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📌私たちが故意でも偶然でもなく、無教養にもとづく教えを他人から与えられたことで、私たちの考えが形作られたことを理解したのだ。私たちは、誰かを非人間化し、残忍な仕打ちをすることだけが目的の議論に、自分たちの声を貸してしまっていた…そんな議論に花を咲かせるほうが簡単で、いつの時代でも

2020-12-16 21:34:41
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権力の維持は進歩のように感じられるからだ。 (p.280) 汗水たらしてフォークリフトを運転していたあの時、私がこれを言葉にできたわけではない。いまの自分が持っている言葉を、当時は持っていなかった。でも、たった一つ理解していた事実がある。

2020-12-16 21:39:33
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私は何千回もニガーと呼ばれ、それに対して笑っていたが、いまの私にはそれを笑うことはできない。その言葉もショーンの言い方も変わっていないが、📌私の耳が変わったのだ。その言葉の中には、ひとかけらのジョークも聞こえてこない。私の耳が聞いたのは、時間を経て送られた信号だ。

2020-12-16 21:43:51
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そしてその信号はある確信とともに応答された。それは、自分が理解していない戦いの中で、けっして雑兵のように扱われることを許さないという核心だ。 (p.303) 不確実であることを認めるということは、自分の弱さ・力のなさを認めることであり、そうであるにもかかわらず自分を信じることだ。

2020-12-16 21:50:05
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それはもろさだけれど、そのもろさの中には強さがある。他人の中ではなく、自分の心の中で生きるという強い信念だ。  私はずっと、自分が確かに理解しているとは言えないことについて、それが確かだと主張する人たちに道を譲る以外の選択肢を持たなかった。

2020-12-16 21:53:49
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📌つまり私の人生は、私以外の人たちによって語られたものだったのだ。彼らの言葉は押しつけがましく、語気が荒く、そして絶対的だった。自分の声に、彼らの声と同じような強さがあるかもしれないとは、それまで考えたこともなかった。

2020-12-16 21:57:19
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(p.310) 政府の補助金については聞いたことがあった。それを受けることは、イルミナティに借りを作ることだと父は言っていた。「そうやってやつらはおまえをだますんだ」と父は言うだろう。「返さなくてもいい金を与えられ、気がつけばやつらに借りを作った状態になる」。

2020-12-16 22:02:58
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父の言葉が頭の中で響いていた。学生たちが補助金の話をしているのを聞いたことがあり、私はそれに反発していた。やつらに買われるぐらいなら、学校を去るほうがましだ。 (p.312) 好奇心とは、経済的に安定している人のための贅沢だ。

2020-12-16 22:06:11
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(p.314) 「とにかく考えなさい」。ビショップは言った。「君は助けを受け入れることを学ぶべきなんです。それが政府からのものであっても」。 (p.317) 納税申告書を盗もうとしたあの日が、自分の家から実家に帰ったと言える最初の日になった。あの夜、私は父の家に侵入者として入っていった。

2020-12-16 22:11:49
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心的言語の変化が起こり、バックスピークはもはや私の場所ではなくなったのだ。その土地と決別することで、私はようやく「アイダホ出身」と口にできるようになった。 (p.318) 補助金が銀行口座に振り込まれてはじめて、📌私はお金以外のものごとを考える余裕が与えられた。

2020-12-16 22:18:01
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教授たちのことが、突然、はっきりと見えるようになった。教科書は意味を持ちはじめ、求められている以上の本も読み込むようになった。 (p.324) 父と口論をはじめた。父は車の代金を払えと言った。私はヒステリックにどなり返した。生まれてはじめて父に向かってどなったのだ。車のことではなく、

2020-12-16 22:24:41
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ウィーバー一家について激怒したのだ。なんでお父さんはこんななの? なんで私たちを怖がらせたの?   父は茫然と私を見つめていた。口をぽかんと開け、腕をだらりと下げていた。父がそれほど無力に見えたのは、父が壊れたステーションワゴン内で膨れ上がっていく母の顔を見ていた時以来だった。

2020-12-16 22:29:26
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羞恥心からか怒りからか、私はその場から逃げ出した。数時間後に父が電話をかけてきた。それには応えなかった。どなりちらしても何の意味もなかったのだとすれば、無視するのが正解なのかもしれない。 (p.365) 父からは書物とは崇拝されるか追放されるか、どちらかの存在であると教えられてきた。

2020-12-16 22:35:28
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神の書物は存在が完璧なものであって、研究したり愛したりしてはならない存在だった。その輪郭に沿うように自分の形を作り直すためにこそ読むのだ。📌どう考えるべきかを学ぶために読むのであって、自分自身どう考えるかを学ぶために読むのではない。神の書物でないものは追放される。

2020-12-16 22:39:48
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論文のための読書によって私はすばらしい仮説を得ることができた。それは書物は詭弁などではないし、私も無力ではないという仮説だ。 (p.369) ケリー博士は声を大きくして言った。📌「君は特別な明かりの下でだけ光る見せかけの金ではない。君がどんな人間を演じようと、何になろうと、本当の君は

2020-12-16 22:47:14
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ずっと変わっていない。それは君の中にずっといたんだ。ケンブリッジにではない。君の中にだ。ブリガムヤングに戻ろうとも、君が生まれた山に戻ろうとも、君が変わることはない。周りの見方さえ変わるかもしれない。君自身の自分への視線も変えられるかもしれない…金でさえも、光によっては輝きが鈍る

2020-12-16 22:52:24
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しかし、それこそが錯覚だ。そしてずっと錯覚だったんだ。」 博士を信じたかった。彼の言葉を受け入れ、自分をやり直したかった。でも、私にはそこまでの自信がなかった。浮かんでくるのは、トイレの中の、駐車場のあの女の子のイメージなのだ。

2020-12-16 22:56:37
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私は新しい服を買うことだってできる。それでも私はタラ・ウェストーバーだ。ケンブリッジの学生がけっしてやらないような仕事をやってきた。どれだけ着飾ったって、しょせん、私たちは違うのだ。衣服は私の問題を解決しなかった。何かが私の中で腐っていた。

2020-12-16 23:00:08
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芯から腐っていて、その悪臭は耐え難く、着こなしなどでごまかせるものではなかった。ケリー博士は、なぜ私がケンブリッジに戻らないのか、戻れないのか、ふさわしくないかの象徴として着るものに固執していたことは理解したようだ。 「自分が何者であるかを決めるもっとも強力な要因は君の中にある」

2020-12-16 23:05:21
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「スタインバーグ教授はあなたのことを『ピグマリオン』だと言いましたね。あの戯曲 (『マイ・フェア・レディ』の下敷きになったジョージ・バーナード・ショーの戯曲) の意味を考えなさい。」  「彼女は美しいドレスを着たただの下町の娘だったが、それは彼女が自分自身を信じる以前の話だ。

2020-12-16 23:18:20
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信じることができた時、どんなドレスを着ようと、彼女にとっては何の意味も持たなかった。」 (p.376) 私は絶対に一夫多妻制の妻にはならない。誰かの声が、これを絶対に揺るがない最終決定として宣言した。神がそれを命じたとしたら? と私は問いかけた。それでもあなたはそうしないと声が答えた。

2020-12-16 23:24:10
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そして私はそれが真実だとわかっていた。 (p.392) コーヒーなんてそれまで一度も飲んだことがなかった…教会が禁止していたからだ。  「フェミニズム」という言葉が非難めいて使われていないのをはじめて聞いた。ブリガム・ヤングでは、「まるでフェミニストだね」は、私の議論の敗北を意味した。

2020-12-16 23:30:11
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(p.394) 脳に血液が上がっていくようだった。女性の本質についての最終的な答えは、まだわからないのだ。📌知識の欠如、つまりわからないことにこんなにも安らぎを感じたことはなかった。それは、あなたが何であれ、あなたは女性であるという意味に感じられた。

2020-12-16 23:33:55
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(p.406) 📌私は過去を敬うことができるが、過去によって沈黙させられる必要はない。 (p.410) 父が精神疾患かもしれないと母が認めたのはそれがはじめてだった。 (p.411) 「あなたは私の子供よ。あなたを守るべきだった」。この言葉を読んだ瞬間に、私は人生を、私がかつて生きたのとは別の人生を

2020-12-16 23:43:33
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生きることになった。私は別の人間になり、幼少時代にも別の意味が与えられた。私にわかっているのはひとつだけだ。母が、彼女自身が望んだような母親にはなれなかったと言った時、母ははじめて、私が望んだとおりの母となったのだ。

2020-12-16 23:47:46
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(p.412) 📌ほぼ一晩で、私がそれまで抱えてきた家族の恥が体の外に流れ出た。それまでの人生ではじめて、私は自分が来た場所を公の場で語った。私は友達に、一度も学校に行ったことがないと伝えた。  私はそれまでお金がなく、無知だったと話した。そしてこれを話すことは、私にとってこれっぽっちも

2020-12-16 23:52:33
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恥ずかしいことではなかった。その時になってはじめて、📌私の恥がどこから来ているのかを理解したのだ。それは、自分が大理石の音楽学校で学ばなかったことや、父が外交官ではなかったこととは関係なかった。父が正気ではなかったとか、母がその父に従っていたということでもなかった。

2020-12-16 23:57:47
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私の恥は、上下に動く大バサミの鋭い刃から私を引き離すのではなく、そこに押しやる父を持ったことからきていた。隣の部屋にいる母が、目を閉じ耳をふさぎ、私の母であることを放棄したのを知った、床で倒れていたあの瞬間からきていたのだ。

2020-12-17 00:02:12
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私は自分のために新しい歴史を作り上げた。狩猟をし、馬に乗り、廃材を片付け、山火事と闘うという私の物語。その物語のおかげで、夕食の席にたびたび招かれるようになった。私の素晴らしい母は助産婦で、実業家だ。私のエキセントリックな父は廃材処理業者で狂信者だ。

2020-12-17 00:06:53