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三色 ꙳⋆· @M1SH1K1v10La

 ̄ 『人それぞれに価値観というものがあって、時々《正義感》なんて呼びたくなることもある。その《正義感》で以て発言した事を「あの子が好きだからそんな風に言うのね」などと茶化されて絶望してしまった。恋愛至上主義的な相手とは馬が合わない。』 #140字小説 #創作

2023-12-27 11:36:36
三色 ꙳⋆· @M1SH1K1v10La

 ̄ 『彼は自分の不幸だけを噛み締めていた。苦味しか無くても身体を突き動かすものだった。しかしそれだけでは物足りなくなり、次は他人の悲劇を咀嚼し始めた。それは驚くほど甘美でやみつきになるほどの味。醜く歪んだバケモノに成り果てたとて、その旨味だけは忘れられなかった。』 #140字小説 #創作

2023-12-26 19:04:56
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 ̄ 『《貴方が居なきゃアタシなんにも出来ないし》って猫なで声で甘えてたのも嘘だったんだなあ。僕が居なくとも、別の誰かに近付いて上手いことやれたじゃないか。誰が居なくても、一人で上手いことやれてるじゃないか。弱いフリをする強かなキミに、まんまと騙されたなあ。』 #140字小説 #創作

2023-12-05 20:48:17
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 ̄ 『優しい人が《そんな所で転がっているから蹴飛ばされるのよ》と教えてくれた。何処へも行けないから、邪魔にならない様にして居たのに、どうやらここは皆の通り道らしい。踏まれて蹴られて、石ころ並の扱いを受けたけれど、石ころより存在を主張出来たと思う。傷が備忘録だ。』 #140字小説 #創作

2023-11-30 12:23:34
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 ̄ 『痛みを感じることで生きてることを実感しました。決して忘れていたわけではありません。ずっと無自覚に、無意識に、無気力だったのです。今、痛みという衝撃がこの体を駆け巡り、僕の心を叩き起こしました。きっと傷付くだけの価値があったのです。意味があったのです。』 #140字SS #創作

2023-11-07 22:45:02
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 ̄ 『嫌われてるって認めてしまえば辻褄が合うんだ。《親切》じゃなくて《援助》だった。《友情》じゃなくて《同情》だった。優しいひとだから無碍にしないだけだった。アタシはそれに気付いてしまったけれど、気付かない愚か者のふりをして、今日も《隣》に居座るの。』 #140字SS #創作

2023-10-29 19:57:57
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 ̄ 『《悲しみや不幸、つらい経験の分だけ前を向けるの》と彼女は言った。遠い目をして言った。誰が、誰のーーとは聞けなかった。さっき彼女と不仲なあの子が泣いているのを見てしまったのだ。』 #140字SS #創作

2023-10-17 22:05:37
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 ̄ 『あたしにとって理想的な理解者にはなってもらえませんでした。あたしの好きなもの、あたしが選んだもの、それらを否定されてきました。あなたが提示したものだけが正しくて、許されて、評価されて。容赦無く消された選択肢の墓標が、地平線の彼方まで続いているのです。』 #140字SS #創作

2023-10-14 00:32:48
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 ̄ 『《どうかアタシの劣等感にスポットライトを当てないで下さい。照らされて色濃くなったカゲに、飲み込まれてしまいそうなのです。消えてしまいそうなのです。消えてしまったらもう、アタシの事なんてみんな忘れてしまうでしょう?》、そう話す彼女の名を僕は思い出せずにいた。』 #140字SS #創作

2023-10-04 22:25:32
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 ̄ 『アタシの願い事を聞いてくれた事なんて、一度も無かったのに。「最期だから」ってアタシが居なくなってから聞いてくれても、全然嬉しくなんてないのに。涙は枯れ果てて、身も心も灰になっても。思い出に縛られたままの、うかばれない恋心の行方は誰も教えてくれない。』 #140字SS #創作

2023-08-03 22:19:06
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 ̄ 『事実、貴方が何を見て泣いたとか、何を見て笑ったとか、興味は無いのです。まさか御自身の一挙手一投足は注目され、支持され、立ち位置を約束されたと思って居るのでしょうか。我々は今日も貴方がまだそこに居るという事実を認識しているだけなのです。それだけなのです。』 #140字SS #創作

2023-07-11 20:10:11
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 ̄ 『自分に都合の良い話だけを拾い集めていました。宝物のようにキラキラと輝くそれを、ぎゅっと抱きしめて、強くなれたような気がしました。ところが輝きは腕の中でみるみる色褪せていくのです。自分のもののように振舞っても、自分のものではないので、当然の結果でした。』 #140字SS #創作

2023-06-28 19:25:03
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 ̄ 『先生が厳しく当たるのは、成績優秀で将来有望な生徒ばかりでした。扱い難く、不出来な生徒達には、現状維持で良いと言います。にこやかに、言います。あの頃の僕たちは残酷な優しさの中で生きていました。』 #140字SS #創作

2023-06-27 21:55:12
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 ̄ 『なあ、聞いておくれよ。決してボク自身が面倒くさい人間なのでは無く、面倒くさい人間が多いから、面倒くさい注意書きが増えるんだ。どうして価値観とか、方向性とか、一人ひとり違ってしまうんだろう!同じ言葉を使うのに意思疎通が出来ないのだろう!なあ、キミはどう思う?』 #140字SS #創作

2023-06-18 21:35:54
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 ̄ 『ねえ、過去に戻ってやり直せるとしたら、いつに戻りたい?出会った日?それとも大喧嘩の前日?僕は生まれる前に戻りたいよ。生まれず出会わず、僕のいない世界をやり直して欲しいと思うんだ。』  #140字SS #創作

2023-05-28 21:00:39
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 ̄ 『少しずつ変わっていく貴方から目を逸らした。少しずつ壊れて、昨日はあの人みたいに、今日はまた別の人みたいに振る舞う貴方から目を逸らしていた。日々募る不満と不安が貴方を蝕んでいたのか。自分ではない誰かに成ろうとする様子を、僕達は息を潜めて見守るしかなかった。』 #140字SS #創作

2023-05-16 23:42:03
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 ̄ 『《アタシは誰も傷付けずに生きてきました》なんて顔をしながら誰かを踏みにじる姿を皆が見ていました。』 #創作

2023-05-16 19:47:17
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 ̄ 『嫉妬とか呪いとか執着だとか  都合の良い名前を付けて  自分を特別だと思うのは  お止しなさいなお嬢さん。  特別ではなく普通だと思うのが  幸せへの近道なのです。  愛されていないと認める事で  手に入る愛もあるのです。』  #140字SS #創作

2023-04-20 00:53:19
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 ̄ 『良いと思ったから良しとしたわけではなく、気に入ったから褒めたわけでもなく。扉を開けて目に留まった二人三人を、ただなんとなく選んだだけでした。性格も経歴もどうでも良かったのです。誰でもよかったのです。あの人達には《そこで選んだ》という事実だけが必要でした。』 #140字SS #創作

2023-04-12 23:50:43
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 ̄ 『視界を遮断して、聞こえる指示通りに進む。右、左、左、もう少し前。「よし、そこだ!」両手で握りしめた棒を、思い切り振りおろした。確かな手応え。「やった!当たった!」興奮気味に目隠しを外し、見下ろした足元。己の良心が見るも無惨な姿で転がっていた。』 #140字SS #創作

2023-04-04 21:14:56
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 ̄ 『その街の住人達は、病弱な御令嬢の我儘を《これが最後かもしれないから》と、出来る限り叶えるために尽力しました。彼女の命はもう長くはないと聞いていました。しかし、我儘の数が両手では数え切れなくなっても、季節が何度目かを過ぎても、最後の時は未だ来ないのです。』 #140字SS #創作

2023-03-27 19:43:38
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 ̄ 『等価交換、なんて言えば格好良く聞こえたかもしれないが、とどのつまり都合よく利用して、あわよくば自分の方が相手より少しでも得をするつもりだったのだ。人生の中の僅かなひととき、偶然居合わせただけの相手に期待をし過ぎた。共依存と呼ぶには好感度が足りなかった。』 #140字SS #創作

2023-03-19 17:51:03
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 ̄ 『自分自身を食べる。要らない部分で空腹を満たすのだ。自分自身が自分自身の血肉となる永久機関。幸か不幸か、痛みは無い。惜しむらくは、口にしたソレが美味しくないということ。そして満たされた瞬間から別の何かが足りなくなること。最後に残るのは一体《何》だろう。』 #140字SS #創作

2023-03-17 17:29:40
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 ̄ 『剥き出しの悪意をぶつけられるくらい悪行を重ねてきたのでしょうか。傷口に塩を塗りこまれるくらい誰かを傷付ける行いをしたのでしょうか。周りに誰も居なくなるくらいの何かをしでかしたのでしょうか。ーー真実は鍵のついた箱に入れて、深い底の方へと沈めてしまいました。』  #140字SS #創作

2023-03-04 01:14:39
三色 ꙳⋆· @M1SH1K1v10La

 ̄ 『ほんの少し知っているだけ。それだけで彼の全てを知ったかの様に、彼の全てを信じてしまったのです。彼の言葉を鵜呑みにして、彼を疑うことをせず、彼の不利益になる害悪を殲滅する事こそが己の使命と思いました。僕は何も知らなかったのです。彼は大嘘吐きの極悪人でした。』 #140字SS #創作

2023-02-17 18:23:37
三色 ꙳⋆· @M1SH1K1v10La

 ̄ 『ーーだから僕は同じ場所で、同じモノで勝負を仕掛けたのです。視線をそらして見ないふりをしようとした、あいつの視界に入り込みました。一番簡単で、一番残酷な方法で、現実を知らしめたのです。』 #140字SS #140字小説 #創作

2023-01-31 19:46:15
三色 ꙳⋆· @M1SH1K1v10La

 ̄ 『足を掴んで邪魔をする者がいる。どこからとも無く伸びてヌルリと絡み付くのは、蔦のようなヘドロのような感触だ。ーーやっと富も名声も人脈も手に入れようとしているのに!邪魔をするな!、そう思って目を向けた足元には在りし日の自分の姿があった。』 #140字SS #140字小説 #創作

2023-01-28 19:39:49
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まとめたひと
三色 @M1SH1K1v10La

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