1 友:(今日こそは、言ってくれるよね?) 自:(…緊張してきた) 僕は、この平手友梨奈さんと付き合っている。もうかれこれ5年になる 友:…ねぇ、何か言うことあるんじゃないの? そう、彼女はいつも強気なのだ pic.twitter.com/C3wzEJ4tg7
2017-11-29 22:17:002 友:(はぁ…まただよ) 私、平手友梨奈はこの〇〇と付き合っている もうそろそろ言ってもいいと思うんだけどなぁ~ 私は彼の事が好き。まぁ、好きじゃなきゃ付き合わないか pic.twitter.com/af9TCpOeEp
2017-11-29 22:19:543 自:ゆ…ゆゆ友梨奈さん! 友:はい 自:ぼ…僕と…け…けけけけけ 友:何真顔で笑ってるの? 自:いや、笑ってないよ 友:あっ、そろそろ時間だから。じゃあ 自:あっ、待って…はぁ また、言いそびれた… 服のポケットにある指輪を握りしめ、何度も嘆いた pic.twitter.com/rl23pnbabb
2017-11-29 22:24:294 友:はぁ…〇〇のバカ。これ…全然意味無いじゃん 私は願いが叶うという、ネックレスをしていた 「〇〇と結婚できますように」と願いを込めた でも結果は、この通り 友:はぁ…〇〇なんて、一層の事雷にでも当たればいいのよ pic.twitter.com/PlVRrFz950
2017-11-29 22:27:195 自:はぁ… こんな自分が嫌になる。早く友梨奈さんに伝えなきゃ 結婚指輪をじっと見つめた 自:…喜んでくれるかな? ゴロゴロ…ザーッ 自:え?嘘っ雨!もうっ! 僕はカバンを頭上に上げ雨を防いだ
2017-11-29 22:30:036 その時 ドゴーン 雷は僕の体を貫通した 僕はその場で…亡くなった…あれ? 生きてる?何で? 自:え…えぇ! 驚くのも無理はなかった。何故なら、目の前に自分がいるのだから
2017-11-29 22:32:397 自:これって、幽体離脱…そうだ…指輪 僕は持っていた指輪を探した 自:クソっ…何処だよ キャーッ 誰かが悲鳴をあげた ?:大丈夫ですか?しっかりしてください! 自:いや、僕はここに… ?:誰か~誰か~ 自:聞こえてねぇ~
2017-11-29 22:35:298 僕はそのまま病院へと、運ばれた 数時間後友梨奈さんが到着した 友:〇…〇…そんな…やだ…嫌だよ 友梨奈さんが、僕の為に泣いてくれてる 今まではそんなこと無かったのにな 友:ぐすっ…一人に…しないでよ…〇〇 pic.twitter.com/d3b9CMyW7E
2017-11-29 22:42:109 僕の体は、雷の直撃で内蔵が全て破裂してしまっているらしい。直ぐに火葬することになった 友:…〇〇… 自:友梨奈さん…まぁ、しょうがないよね。僕なんかが…僕なんかが 医:あの… 友:何ですか? 医:〇〇さんが…これを 友:これ…
2017-11-29 22:45:4010 医者から渡されたのは、黒焦げになった指輪だった 医:〇〇さんが、ずっと握りしめていたものです 友:…ありがとう…ございます 友梨奈さんは、指輪を受け取り病院を出た 僕は心配になって、友梨奈さんの跡を追いかけた
2017-11-29 22:48:4911 友梨奈さんの家についた 友梨奈さんらずっと俯いたままだ 数分後、黒焦げになった指輪を左手の薬指にはめた 自:え? 友:〇〇…グスッ…とっても綺麗だよ。ありがとう…ありがとう…グスッ…ウワーン
2017-11-29 22:52:3312 翌日、友梨奈さんの様子を見ると 友:おはよう 女:おはよう~ 友:今日の会議頑張ろうね 女:そうだね 自:友梨奈さん…僕の存在って、昨日の夜に流した涙で収まるくらい…ちっぽけだった? pic.twitter.com/wQSoBnzHc4
2017-11-29 22:56:0213 友梨奈さんは社内で人気ナンバーワンの人物だ。 僕は、そこで友梨奈さんと会った 初めは、絡みづらいと思っていたが 友:おい〇〇 自:…はい 友:付き合え 自:買い物ですか? 友:馬鹿、そっちの付き合うじゃねぇっての 自:まさか… 友:そのまさか 僕は強引に友梨奈さんと付き合うことになった pic.twitter.com/5TiV4fXU4p
2017-11-29 22:59:5514 女:ねぇ、聞いた?〇〇君の事 女2:聞いた聞いた。雷に当たったんでしょ?運がないよねw 男:ホントだよ。アイツ、嫌いだったから良いけどさw 何が分かるの?アンタらに、〇〇の何がわかるの?
2017-11-29 23:02:3615 〇〇はいつもおっちょこちょいで、皆から馬鹿にされてるけど ズコッ 友:あっ… 男の子:痛いよ~ 自:大丈夫? 男の子:…うん 自:よしよし、歩ける? 男の子:ちょっと、無理かも 自:じゃあ、はい乗って 男の子:うん 〇〇は、誰よりも優しかった
2017-11-29 23:06:2016 友:あぁ…疲れた~ 私はベッドに突っ伏していた 天井に向き、左手の薬指を見つめた 友:〇〇… 自:ごめんね、友梨奈さん。そんなボロボロになっちゃって 友:…はぁ pic.twitter.com/W1EfKuGvbf
2017-11-29 23:10:0817 その日から、同じ夢を見るようになる。 一本道を、歩き続ける〇〇とそれを追いかける私 自:早く、置いてくよ 友:はぁはぁ…はぁ、待って…〇〇…待ってよ! 友:待って!…またあの夢…なんで死んだんだよ…〇〇 pic.twitter.com/VPaLNoUd2C
2017-11-29 23:13:4118 女:ねぇ、何でそんな指輪付けてるの? 友:ん?これ?まぁ、気に入ってるからかな? 男:平手さんには、もっと似合う指輪があると思うけど… 友:これがいいの…これがね だって、〇〇がくれたものなんだもん pic.twitter.com/pfQLoZIdV9
2017-11-29 23:17:0319 友梨奈さんを数日間見たけど、彼女が僕の事を思ってくれていたのがとても嬉しかった でも、もう僕は余り時間が無い 自:未練ばっかだな…僕って ?:あなた…死んでいるわね? 自:え?…誰ですか? 美:鈴本美愉と言います。もんたって読んで! pic.twitter.com/21WNwIyUvJ
2017-11-29 23:23:0820 自:美愉さん 美:うっ、まぁいいわ。取り敢えず、私について来て 僕は、訳が分からぬまま美愉さんについて行った 自:あの、何処に連れて行くんですか? 美:私の家 自:家!? 美:私、霊媒師やってるから 自:あぁ、だから衣装が奇抜なんだ 美:あ? pic.twitter.com/65NGQcHeiw
2017-11-29 23:28:2521 美:取り敢えず、あがって 自:お邪魔します。 僕は座布団の上で正座をした 美:えーっとね 自:着替えたんですね? 美:うるさい 自:はい… 美:あなた、死んでからどれ位経つ? 自:かれこれ、1ヶ月近くは 美:49…この意味分かる? pic.twitter.com/IY2OiVpvmu
2017-11-29 23:34:0522 自:確か…霊がこの世にいられる期間でしたっけ? 美:そう。貴方はまだ、伝えたいことがあるんじゃないの? 自:そりゃ、まぁ… 美:友梨奈ちゃんでしょ? 自:え!?何でわかるんですか 美:まぁ、これくらいはね。それで、どうするの? 自:どうするったって…僕、死んでるんですよ pic.twitter.com/KWdWNxKziW
2017-11-29 23:39:3323 美:じゃあ、このまま未練タラタラで悪霊になって、友梨奈ちゃんに付きまとってもいいの? 自:いい嫌です! 美:だったら、私に任せて。もうすぐだから 自:え? ジリリリリリリッ 自:!? 美:電話よ 美愉さんが電話に出ると 美:はい…平手友梨奈様ですね 自:!?
2017-11-29 23:45:0924 美:それでは、お待ちしています。はい、失礼します ガチャ 美:オッケーだよ! 自:何がです? 美:思いを伝えるチャンスよ 自:僕の声、聞こえないでしょ? 美:私が、通訳するから 自:(大丈夫かな?) pic.twitter.com/54kr4FDDja
2017-11-29 23:50:3425 1時間後、友梨奈さんが現れた 美:どうぞ、こちらに 友:はい 自:友梨奈さん… 美:要件は、電話で伺いました。貴方の恋人の声を聞きたいんですね? 友:はい…先生なら、それが可能だと聞きました 美:えぇ、可能です 自:まぁ、隣にいるからな pic.twitter.com/07t6HJ1vcQ
2017-11-29 23:56:3626 美:平手さん、何故座布団が2つ用意されていると思いますか? 友:え? 美:今、隣に貴方の会いたがっている人がいます 友:え…〇〇 美:〇〇さん、何か話して 自:話してって、何をです? 美:彼は何を話したらいいか分からないそうです 友:…ふざけるな pic.twitter.com/XR9sVd4VB7
2017-11-30 00:00:5527 友:私を…勝手に一人にして… 友梨奈さんの目は涙で溢れていた 自:ごめんなさい 美:彼は謝ってます 友:いつもそうだよね…謝ってばっかり 自:あの…お願いがあります 美:彼がお願いをと…え? 友:どうしたんですか? pic.twitter.com/TQMiMAZW3Y
2017-12-01 14:05:4928 美:…忘れて…欲しいと 友:は…ふざけるなよ…ふざけるな!何で?何でそうやって、自分勝手なの?勝手に死んで、今度は忘れてだ…いい加減にしてよ! 自:うるさい…忘れてって言ってるんだ 美:彼は怒っています
2017-12-01 14:09:0929 友:すみません…二人きりしてくれませんか? 美:で、でも… 友:見えなくても、分かるような気がしてきました。お願いします 美:分かりました 友:〇〇…私といて、楽しかった?幸せだった。 自:楽しかったよ…でも、聞こえないよな 僕は床を1回叩いた pic.twitter.com/9K98CK9fVe
2017-12-01 14:15:2830 友:…良かった。楽しかったんだね。じゃあ、後悔してる?自分が死んだ事 僕はまた、床を1回叩いた 友:そうだよね…いきなり死ぬなんて、思ってもみなかったもんね…じゃあ、最後に…私の事、好きだった?私は、好きだった…てか、今でも好き pic.twitter.com/j1GWqffkqH
2017-12-01 14:19:3131 友:だから…忘れてなんて…勝手な事言わないでよ。お願いだから 僕は彼女の手に触れようとしたが、すり抜けてしまった。 自:何でだよ…何で死んだんだよ…俺 こんなに近くにいるのに、触れられないなんて、これ程悔しんだ事は無い
2017-12-01 14:24:1132 するとそこに、美愉さんが駆け寄った 美:彼の姿を見たいですか? 友:見れるんですか!? 美:短時間だけですが… 友:…お願いします
2017-12-01 14:29:0633 美愉さんは、御札を僕と、友梨奈さんに渡した 美:それを付けてください 僕達は御札を身体に貼った すると、友梨奈は涙を零した 友:…〇〇 自:…見えるの? 友:見える!声も聞こえる! 僕は自分の手を見た 透けていた体はみるみる元に戻っていた
2017-12-01 14:32:2734 友:〇〇… 友梨奈さんは僕を抱きしめ号泣した 僕は、友梨奈さんを包み込むように抱きしめた 友:(〇〇…温かい) 自:(友梨奈さん…) 久しぶりに触れた感覚…こんなに愛おしかったなんて
2017-12-01 14:34:5535 自:友梨奈さ…いや、友梨奈 友:遅いよ…今更さん付けやめるなんて 自:ごめん 友:謝らないの…もうごめんは聞き飽きた 自:友梨奈…僕を好きでいてくれて、ありがとう 友:私も、5年間一緒にいてくれてありがとう 互いに抱きしめる力は強くなる pic.twitter.com/fDzRWSnu4J
2017-12-01 14:39:2936 自:友梨奈… 僕は、友梨奈の唇を奪った 友:ん! 二人は、寂しさを埋めるようにキスをした 美:もう時間が無いよ 友:やだ…〇〇ともっといたい 自:友梨奈…ありがとう☺️ そう言って、僕は消えた pic.twitter.com/J8zSPOn8iK
2017-12-03 20:06:4637 友…友梨奈…友梨奈… 自:友梨奈 友:ん…〇〇! 自:うぉっ!どうしたの?随分うなされてたけど 友:生きてる? 自:当たり前だろ? 友:〇〇…ギュッ 自:ちょ、ちょっとどうしたの?変だよ 友梨奈の左手の薬指には、銀色の綺麗な指輪がはめられていた END pic.twitter.com/9N14rdcy2m
2017-12-03 20:10:29