高屋敷英夫さんが、脚本に完全転向する流れ

まきもgpfb @makimogpfb

元祖天才バカボンは高屋敷さん演出/コンテ回数が一番多いんじゃないかな。 脚本数トップは全話31本のF-エフ- (私のブログ記事一覧: makimogpfb2.hatenablog.com/archive/catego… )で、その次が全話24本のグラゼニ(私のブログ記事一覧: makimogpfb2.hatenablog.com/archive/catego… )

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脚本作としては、ガンバの冒険の直後が元祖天才バカボン35Bということになるが、これが初期の傑作(詳しくは前書いた: togetter.com/li/840996 )！ 脚本(ジョー1)でデビューしたのに、しばらく演出面の仕事が多く、ガンバや元祖天才バカボン、ルパン三世2ndで時々脚本やる体勢は謎。

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グラゼニアニメ化の際のモーニングのインタビューによれば、脚本畑に完全転向したのは(演出は)めんどくさいから、らしいのだが、それにしては70～80年代は演出の仕事の方が多い。80年代以降は脚本作が怒濤のようにあり、84年あたりには脚本に完全転向してるっぽい。

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これは、80年代初頭あたりにフリーになったからってのもあるし、監督作の忍者マン一平がビジネス的には失敗していることも関係しているかもしれない(個性は出ている)。また、アニメ史的に83年あたりから、中高生アニメファン向けコンテンツが多くなり、演出傾向がガラリと変わったせいもありそう。

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高屋敷さんの監督作は、忍者マン一平、マンザイ太閤記、孫悟空シルクロードをとぶ!! であるが、マンザイ太閤記以外はキッズ向け。もともと無邪気で幼いキャラクターを描写するのが上手いので、適任だと思うのだが、これらの制作年は1981～82年。この直後83年あたりは若者向けアニメが強力になる年。

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また、1980～は、あしたのジョー2、じゃりン子チエ、1980年版鉄腕アトム、太陽の使者鉄人28号など、脚本執筆本数も大量。監督や演出業との両立は体力的に限界だったのではないだろうか。そりゃ、「(演出業は)めんどくさいから」ともなる。そして正直、脚本作の方の才能が爆発している時期でもある。

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もし高屋敷さんが監督や演出を現代でもやるとすれば、キッズ向けを主にしていたかもしれない…？または、出崎統さんとずっと組んでたかも…？いずれにせよ、脚本作はフットワークが軽く、80年代中期には中高生向けも多く担当している(めぞん一刻やF-エフ-)し、大人向けも担当した(愛しのベティ)。

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とにかく、脚本作は時代に順応できているのがわかる。これは、高屋敷さんがある意味「新しもの好き」なのも関係しているとも思う(担当作の端々に、当時の流行を取り入れている) 。 そんな下地もあって、1998年のMASTERキートン、2000年の陽だまりの樹など大人向けが多くなっていく。

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これは、多分古巣のマッドハウス創始者・丸山正雄さんの企画力・設定(監督とかシリーズ構成を決める)力が大きいのだと思う。アカギやカイジも、この流れ。 その後、残念ながら丸山正雄さんがMAPPAに行くと、高屋敷さんはマッドハウス以外の仕事をしている(MAPPAのDAYS、ディーンのグラゼニ)。

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私は、カイジはじめマッドハウス×日テレの大人向けが大好きだけど、残念ながら丸山正雄さんが外れた今、企画が通りにくいのでは…と半ば諦めている。一方、グラゼニは本当に高屋敷さんの豪速球を見れて感無量だった。今後も、そういうサプライズを期待したい。