『川崎ー歴史と文化』読後感想
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あいな😷育児垢🍥 @aina_lovemall

借りてきたー。 『川崎ー歴史と文化』 著:三輪修三 発行:多摩川新聞社 1998年2月25日第2刷発行 pic.twitter.com/PptkP4PVLc

2021-10-22 20:23:02
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この人の本まだ2冊目ですけど、文章の印象がスピスピにならずゴリゴリにもならず、大変読みやすいのでなんか好きですね。 大師信仰と工業地帯という2つの特徴を中心に取り上げて川崎の解説をしている本のようです。

2021-10-22 20:23:02
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引用(p.33)『多摩川流域では、漂着してきた物を拾い上げて神様や仏様として祀ったお寺やお宮がたくさんあります。人間界に神々から何かメッセージがあれば、山や川、海を通してそれが伝えられると我々の先祖は考えていたのではないか、と思われます。』 このカーゴカルトに似てる概念推せる。

2021-10-30 20:58:50
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どうやら『漂着神』(ヨリガミ)と言うらしんだけど、海上由来のものや川上由来のものなど様々あるようで、どっかでモノを流す事で厄除けをした結果別場所でその情報(一部)を受け取って盛り上がるっていうのは昔からよくある風潮だったんだと思う。浜に打ち上げられた鯨も、山から降りた熊も理屈は同じ。

2021-10-30 20:58:50
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引用(p.49)『(前略)ほとんど宗派を問わず、多くの寺に江戸時代に描かれた素朴な地獄絵(十王図)があり、しかもそれはなかなか魅力的なものであるということです。』 極楽浄土の絵は時代を経てもワンパターンとdisりつつ、地獄絵age。 庶民信仰や生活文化の中には地獄絵の普及が重要な役割だったと。

2021-10-30 21:08:30
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これわりと日本における『表現の自由』を体現していて好きなのよね。信仰心を育てたい時に規制とか罰則を増やしたり分かりやすく説明することによってセーフゾーンをアピールするやり口みたいなとことか。

2021-10-30 21:08:30
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引用(p.58)『のちのち郷土の神社について調べようとする時、そうした合併の事実が次第に不明瞭となり、やがて現社名によって社史を論じ、あるいは合祀された祭神によって、神社の性格を判断するといった誤りが起こりはしないだろうか。現に合併社の旧所在地や、かつてそこで行われていた信仰の様相(→)

2021-10-30 21:23:39
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(→)などは、大方忘却され、失われているのである。』 羽黒社や杉山社であることの意味等が、政治的理由によって改変させられていることへの警鐘。 自分ちの近所の神社とかどうだろうな…?昔は大きかったらしいけど。

2021-10-30 21:23:40
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明治時代、村々が統合されたり神社と村が紐付けられたりした時に相当神社にとっては大打撃な事が起きていたらしい。 地名とかもそうだけど神社の名前も地元の歴史を知る上で大事なんだな。生田杉山神社が五反田神社に中丸子羽黒権現が神明大神になってると書いてあるのを見るとなんとなくゾッとする。

2021-10-30 21:23:40
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個人的にエモポイントなので写メっとく。 pic.twitter.com/d3dwLdcd4s

2021-10-30 21:25:06
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麻生区にかつてあった片平村(今も地名として存在する)の『村入用帳』という村の運営費についての江戸時代中期の文書記録の解説があった。 『座頭・こむ僧・勧化僧・瞽女・浪人』などの「マレビト」が村を訪れた際に運営費でもてなしたという記録があるそうだ。マレビトのメリットを解説しててよき。

2021-10-30 21:46:39
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江戸時代はソロ旅人(マレビトではない?)はわりと社会的に胡散臭い認定存在だった…というのを前回の本で読んだのでちょっと混乱しているんだけれども、旅人に対する村人の認識って色々あるんだなぁという印象。 引用(p.187) pic.twitter.com/w5fSVZDyNu

2021-10-30 21:46:40
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民俗学はオカルト視点でわりと好きなのでさらっと齧ったことがあったけど、地元の歴史を知る上でも割と役に立つということが本を読んでいてなんとなく分かった。マレビトとかサエノカミとか普通に用語として使うんだな…所詮素人なので結構そういうところが意外だった。

2021-10-30 22:17:55
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デジタル大辞泉の解説 『いちみ‐しんすい【一味神水】 中世・近世に、一揆などで誓約を結ぼうとする者が、起請文などを記し、各自署名の上、それを灰にして、神前に供えた水にまぜ、一同回し飲みして団結を誓い合った儀式。』 うろ覚え知識だったけどこれめちゃくちゃ呪術ぽくてエモいな。 引用p.80 pic.twitter.com/JhL7wKw3VZ

2021-11-02 19:35:30
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引用(p.91)『かつて村人たちは、村内で死者が出ると、集落を見降す端山、あるいは村内にある特定の墓所へ移し、または屋敷地にある内墓へ埋葬し、小さな石塔を置く程度でよしとしていました。』 寺院墓地が室町時代に始まったのは革新的だったと。寺が村人にとって安心できる居場所だったんだな。

2021-11-02 20:38:18
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昔の死の概念と今のソレは違うと思うんだけど、『死んだ後は安心してるといいなぁ』という気持ちが『供養』っていう言葉にも現れてるよねぇ。エグいぐらい共同体の絆や情報を繋ぐ生き物としての中心点が『社』であると思い知らされるなぁ。 『社で会う』で社会だんもんねぇ。

2021-11-02 20:38:18
あいな😷育児垢🍥 @aina_lovemall

昔は役人に従うだけで村人は相談の概念も知らず奴隷の生き方だったんだけど、仏教っていう考え方が入って来て寺ができてからは村人がそこに集まって相談したりする考え方が生まれたり最先端文化交流センターだったんだって。 そりゃ村人も武士に対抗する気持ちになるよね。知識大事。

2021-11-02 20:38:19
あいな😷育児垢🍥 @aina_lovemall

地獄絵の解説の部分とかはあんまりよく分からなかったな…もうちょい仏教のことを知れば分かるんだと思う。 川の周りは権力から解放されるとか、道から異文化が来る事への畏怖とか、村人の連帯感は庚申信仰で培われたとか、なんかこれ今にも繋がるー分かるーっていう部分はあったので読んでよかった。

2021-11-02 21:01:31