「TRPGとは?」に続く説明が、あまりにもありきたりでオイオイなんですけど、最後のほうの、 「ここでいうルールとは、ゲーム上のルールだけではありません。人としてのルール、ゲーマーとしてのルール等、この遊びで必要な行動すべてを指します」 とあるのはちょっと面白いですね
2020-12-23 19:29:01「TRPGとは?」の節の最後で「大人」という表現を使っていたのは、まぁ比喩的な意味かと思ったんだけど、いろいろな説明で出てくるたとえ話が、けっこう成人以上くらいの読者を想定してるっぽくて、実際に青年誌くらいのノリなのかもしれない
2020-12-23 19:53:14「黄金規則」 錬金術をモチーフにしたゲームで“黄金”の字句を使うと、ほかのゲームのそれとは重みが変わってくる。内容はわりと玉虫色でビジョンが見えづらいけど……
2020-12-23 19:32:36コーディネーターをセッションシーンのロールとして定義している(用語集より)。けっきょくコーディネーターへの移譲ってあんまりうまくいってない認識なんすけど、それを打破するあたらしい試みがなにかしら搭載されてることを期待したい
2020-12-23 19:40:21あ、コーディネーター概念を浸透させるための方策ありました。p056。 ずばり「GM以外に割り振ってください」と明記されている。力技。
2020-12-23 21:04:59「ホムンクルス」という語が、通例の、錬金術による人造生命みたいなニュアンス“ではなく”、錬金術師そのものを指す蔑称である、ってのはずいぶんな変化球。まぎらわしいけど、クールな罵倒の語彙があるとワールドが引き締まるのはわかるし、これはクールである
2020-12-23 19:47:28「キャラクターメイキング」の最初が 「①HOの確認」 なの、地味にすごい思い切りじゃないですか? 断固としたシナリオ先行型デザイン。サンプルキャラクターが比較的うしろのほうにあるのはそういうことか
2020-12-23 19:57:24スキルスロット型っぽい(推測)んですけど、秘術(大技)をスロット6に固定させるのは興味深い捻り。たぶん数値を非対称にするための
2020-12-23 20:01:48「基本ルールブックでは、データ的な成長は行いません。そのため、気に入ったキャラクターを継続しても構いません」 この二文を説明なく順接してるの、ハイコンテクストすぎない?
2020-12-23 20:08:19けっきょく「DM」という語についての説明がないまま個別のデータが掲載されているゾーンにきてしまった。まぁダメージの略なんですけど、それが書いてあるのはもっと後のp60だし、しかも(これはたぶんミスなんだろうけど)索引に“ダメージ”も“DM”も載ってないのがなかなかアレ
2020-12-23 20:18:52錬金術のデータ構造さぁ〜〜、「タイプ」と「種類」が別の項目として並存してるの、正気か? だれか突っ込まなかったんかコレ。さすがにキツいわよ
2020-12-23 20:21:13p049のコラム「ビルド指針」、論旨はさておき文書としてごちゃついてて読みづらい問題がある。 最終的に「一度プレイしてみて「かゆいところに手が届かなかった」体験を元にビルドを楽しんでみてください」と書いてるのすごいですね。ちょうどきのう、PvPと再現可能性の話題があったことを思い出す
2020-12-23 20:35:20サンプルキャラクターのデータがキャラクターシートとぜんぜんちがう(そしてシンプルに見づらい)レイアウトで書かれてるのはよくない。運用指針が書いてあるのはよい。 錬金術名にルビ振ってあったりなかったりするのなんなんすかね。
2020-12-23 20:38:27p55「司令官にならない」 この観点でガイドを書くこと自体は否定はしないけど(※内容は甘いと思う)、わざわざそこまで浸透しているわけでもない「コマンダー問題」という語を挟む意味ありますかね……変に名前を示さずに書き下したほうがよくない?(実際ほぼ書き下した説明がつづくんだし)
2020-12-23 20:49:13で、内容が要するに“やめよ、相手の楽しみを奪うべからず”と“プレイヤー本人は自分の思ったとおりにやりたまえ”というだけで、構造的なサポートがとくにないんですね。パワーが弱い
2020-12-23 20:52:44↑編註:この点については、あとでも触れています
シナリオ類型「コープ」「レース」「バトル」「イレギュラー」。 直截的な武力対決を「バトル」、そうではないが競争性があるものを「レース」と分けたのはTRPGではあたらしいかも?
2020-12-23 20:57:29「イレギュラー」の説明に 「どんなシナリオ展開でも許せる人のみが参加をしてください。逆に参加する場合は、どういった展開となっても文句を言うことはできません」 ってある。世のある種のシナリオにつきものの注意書きがそのままルールブックに搭載されてて新鮮味がある。おっかない
2020-12-23 21:00:36オープニングとエンディングに関する説明(そこでなにをやるのか)が、それぞれ3行しか書かれてない。画期的。ここがいちばんごちゃごちゃするゲーム多いですからね。テーブルごとの作法の影響もおおきく出るし。
2020-12-23 21:08:41感想戦で「②GMに対して、好きだったNPCや演出、シナリオについてコメントする」とある。 何日か前に、どこかで「アフターセッションでPCについてはルール的な確認に連動して触れやすいけどGMに対してはその機会がすくない」みたいな話ありましたけど、それがルールで設けられた形。
2020-12-23 21:13:51vivi氏の新作TRPGレポートを見るといつも「強度のあるシステムを作るのは大変なんだなぁ……」っていう無味な感想が出てくる
2020-12-23 21:23:22目次の時点でいやな気配はあったのだが、(さっきの「タイプ」と「種別」につづいて)「判定」と「チェック」が別の(しかも隣接する)意味のタームとして並存してるの、ヤバい
2020-12-23 21:20:57いや、概念自体はすごくクールだと思うんですよ。“錬金術をもちいた困難へのトライアル”(=ゲーム主題の実装)が「判定」、“ランダムに結果を決めたいだけ”が「チェック」、っていうの。 古典的ゲームで両者の意味を持っていた“判定”を分解したのは本当にクール。命名がまぎらわしいだけで
2020-12-23 21:27:33p059「ドラマシーケンス」 「いわゆる「サイクル制」で進行していきます」じゃないよ。よそのゲームに説明を仮託するな。(そのあとで具体的な説明が書いてはあるんだけど、最初に外部の概念を無造作に引用してるのがダメ)
2020-12-23 21:37:38サンプルシナリオに関するネタバレだから伏せるんすけど、 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○? fse.tw/6jQN2D7I#all
2020-12-23 21:47:51p060の説明だけでは「ジョーカー」のことがぜんぜんわからない……なんだこれ……たぶん核心に至る直前のクリティカルパスなんだと思うけど……
2020-12-23 21:52:26「ダメージの計算はすべて加算式で行います」「ダメージ計算で引き算を使うことはありません」、うまい工夫。計算がちょっと楽になる。 でも「消耗した値分、消耗値を上昇」とかいう直感に反する言い回しが発生するのはいまいち。(消耗っていうとどうしても減るイメージがつきまとう)
2020-12-23 21:57:37ターンプレイヤーとなる順番を、PC番号を基準としたスネーク型に決め打ちしているの、いいですね。順番の相談がむやみに時間とりがちなのを回避できるし、シナリオ側から見た不確定要素が一段階減るし。
2020-12-23 22:04:28ターンの主体を「ディレクターPC」、それ以外の登場するPCを「ゲストPC」と呼ぶ。とくに前者がいいネーミング。ドラマシーケンスの目的を演出と定めて、そのターンのイニシアチブを握るという主旨に、とてもよくマッチしている。
2020-12-23 21:42:06ディレクターPCの権限が強めなのいいですね。ゲストを決めるときに発言権を占有できるとか、ターンを終了させるイニシアチブがあるとか(GMにもある)。(これがGMにしかないと、確認がワンステップ入ったり切り出しづらかったりしてタイムロスになりがち)
2020-12-23 22:12:14あと、その場で発生している課題への対処法の提案権を、ディレクターPCが占有してる、ってのもいい。 そう。こういう実践的なアプローチの話を聞きたかったんですよ。コマンダー問題がどうのとかじゃなくて。
2020-12-23 22:14:36情報の公開範囲、“得た当人”と“全体”だけじゃなくて“得た場面のゲストPC”という区分があって、情報側にも得た当人専用の部分とゲストPCにも見える部分がわかれていて、このへんのハンドリングめちゃめちゃつらそう……パーミッションコントロールできるチャットツールつかっても大変そう。
2020-12-23 22:19:42「なんか皆でいい感じに」ルール、たいへん興味深い。ディレクターPCからの移譲の具体化。判定に具体的な影響があるのも面白い。
2020-12-23 22:32:01「演出手助け(プロンプト)」ルール、セーフティネットとしての機能に、PC間コンフリクト時の飛び道具としての機能が織り交ぜられてて、うまい
2020-12-23 22:38:59「舞台袖の自由行動」ルール、めちゃめちゃキレてますね。場に登場しなかったPCたちが別室などで会話するルール。マーダーミステリーでよくつかわれる手法ですけど、TRPGにぶちこんできたのは思い切りがよい
2020-12-23 22:43:20