花影見てたら江水をもう一度考えたくなって、考察してみた。 もともと原案ゲームの謎解き班(うごぼん会)のツイート読んでる方なので、そちらのうろん話がベースにある人間による、ヨタ話。江水の亡霊。 花影のネタバレも少し含む。 続きを読む
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びすこ @bisco_since2019

花影観ると、江水で残してた謎も解けるかなーしてみた。 解けたり解けなかったりした。

2023-05-06 23:17:40

気づけば長くなった。
花影を観て考えた事も踏まえての、江水再考。
他の方のツイートで知った事も含んでるが、どなたのツイートかもうわからない…

①出陣先で、警護対象に近寄りもしなかった国広が、なぜ的確に浦和へ、と言えたのか?

この考察については、かなり苦しいものも含まれることを最初に書いておく

ずっと長屋にいたはずの国広が、先行3振りが何をしているのか、集合をあのタイミングでどうやってかけられたのか。
みんな「歴史を知っているから」で納得してるっぽいけど、よく考えると謎。
前半では自分と肥前が出陣していることは先行の3振は知らない。
文通は肥前とだけ(あの一方通行を文通と言うなら)。
その肥前も国広のはぐらかしにあきれて、土佐まで行っている。
歴史どおりに流れているか、歪みがあるかも長屋にいたらよくわからないはず。
町人の噂話やかわら版は読んだと思うが(生活費はたっぷり稼いでいた)、正確性やスピードに欠ける。

で、出てくるのが
"その時代の自分の本体をとおして、本体周辺の情報は察知できる”
ミュ本丸において(他のメディミは知らん)という能力があるらしい。
むすはじの髭切が「僕ら知らないはずの記憶…これは三日月?」してたのがこれ。
(逆に想像上の刀である今剣や岩融はこうならなかった)
花影の鬼丸も、光徳の動きと守りは本体を通して行っていた。

国広の本体は井伊直弼の家臣のところにあった。
とすると、家臣をとおして、ある程度の井伊直弼周辺の情報を把握してたんじゃないだろうか。
下手に周辺をうろうろするより情報がつかみやすそう。
それに本体を通した情報収集に集中するためにも、長屋の一室に隠れている方が都合がよかったのでは?
もちろん、市井の人をみておきたかった、というのはあると思うけど。

1853年、松蔭が浦賀に行ったのは、歴史どおりではある。
時代通りにするためには、黒船を見ておく必要があったので、浦賀に呼び出したと思われる。
ただし旅の同志は小竜ではなく佐久間象山だったし、黒船に乗り込もうとしたのが1854年、2回目の黒船来航時である。
(黒船に乗り込む時の同行者は重之助。小竜の仮名は竜助)
歴史遡行軍がうじゃうじゃいたし、「歴史改変のキーになる事がほかにも何かある」と考えたんだろうが、なんだったんだろう…

小竜が吉田松陰についたのも、
「この時代をみておきたかった」
というのは本当だろうが、本体があるから吉田松陰まわりの情報は把握できていたと考える。

なんだ、みんな遠隔でもある程度仕事できるんじゃないか!

ついでにリモートで出陣できると大きなメリットがある。
検非違使に目をつけられにくい(はず)
江水はそこそこ長期の出陣である。
1850年 井伊直弼が家督を継ぐ
1853年 黒船来航1回目
1858年 将軍継嗣問題
1867年 大政奉還

将軍継嗣問題〜は歴史がかなり歪んでいるので、どれくらい経過して大政奉還がなされたかはわからない。
が、将軍がかわってすぐに大政奉還はできないだろうし3年以上かかると思われる。
短くても10年は遠征している。
あきらかに流れがかわった、松蔭が井伊直弼に召し上げられてからも7年くらいは経過する。
6振が同じ場所にいるよりは、1−2振ずつバラバラにいたほうが検非違使にみつかりにくかったのではなかろうか。
検非違使に見つかってこちらが追われてしまっては、戦闘に負けずとも作戦の成功はあやうい。

②南泉かわいい!けど歴史知らなくていいのか?

ぜーんぜん、歴史を知らなかった南泉。
知ってたあのは夜鳴きそばのことくらい。
江戸の将軍の話は、御三家の尾張徳川家の重要案件のはず。
御三家で唯一、将軍を一度も出さなかったといえども、なにせ「当主の佩刀」とされていたのだ。
本来なら、幕府情報、とくに将軍継嗣問題には詳しくないとおかしい。
歴史ソングのところ
「何が問題なんだ、にゃ」
のかわいさに忘れてしまいそうになるが、南泉にも記憶の欠落があると言える。
呪いの影響なのだろうか?

南泉がごろごろ昼寝するのは日光東照宮の国宝「眠り猫」を暗喩しているという考察に納得。
「寝ている間は平和」
と言われる東照宮の猫。
「赤子が300年眠れる太平の世を守りたい」と平和な時代を望む井伊直弼の元に、平和の象徴として南泉がゴロゴロ昼寝している。
すごく意味が深いモチーフだ。

ついでに、猫と蝶で長寿のモチーフとして中国では親しまれている。
蝶といえば、大包平。
この2振がずっと一緒にいる間は、井伊直弼に長寿が授けられてたのかもしれない。
(これは国広に対する審神者の加護だった可能性もある)

南泉と井伊直弼が縁側で会話しているときに、井伊直弼が手にしているのが橘。
橘の花言葉は「追憶」「不老不死(橘の別名:常世草)」
井伊直政への追憶を語っていた場面にもあう。
…背景がずっと椿なんですけどね…

③時間遡行軍の動き

今回の狙いは劇中で松蔭が述べたように
「開国にあたって不平等条約を結ばせず、幕末の内戦をおこさせず、速やかな政権交代。
より国力を維持した状態で欧米諸国と外交をし、できるなら第二次世界大戦を避ける」

ここまで行くのではないだろうか。
原案ゲームにだって、6−1「太平洋戦争回避布石部隊」が遡行軍にいるのだ。
第二次世界大戦にまで影響が及びうるくらい、歴史の転換点としては大きいと考える。

そのための、松蔭(尊皇攘夷派)と井伊直弼(開国派)の出会い。
得体のしれぬ敵に追われて、囲まれて、ドキドキして友情をはぐくむ。
うん、一歩まちがえば恋愛シュミレーションのような出会い方だね。
…歴史修正主義者のなかに、そういうの趣味なやついるだろ。
とはいえ、阿津賀志山異聞の頃にくらべれば、相当、頭の切れるブレインがいるらしい。
(江水、伊達双騎と、狙いが直接的な暗殺ではなくなっている)

だが、それなら浦賀に大量の遡行軍がいたのは何だったんだろう
日本は黒船を警戒して軍備体制は引いていたが、戦争はしていない。
ここで幕府軍を攻めても、混乱するだけで、条約をむすぶのにいい条件は何一つ揃わない。
あるいは、ペリー一行を狙ってる?
開国させたくない遡行軍がいたなら、それもうなずけなくもない…けど、それまでの遡行軍の動きと矛盾する。
単純に遡行軍の作戦の成功率を上げるため、ここにくるだろう刀剣男士に対して潜伏して待っていたのか?
国広も浦賀に遡行軍が来ると考えてたし、なにか狙いがあるはずなんだが…

④江水は舞台設定が歪んでいる描写が多い

舞台装置や出陣の形態など、歪んでいる表現が多いのが江水の特徴だと思う。
・部隊の中で同刀派・主繋がりが1振りもいない
・刀剣乱舞をラストで歌う。
・刀剣乱舞を歌うまで6振揃って戦う描写がほとんどない
など、ずっとバラバラな印象が強い。
だけでなく
・出陣の名乗りがない
・中幕ともいえる格子枠が、斜めで垂直に交わっていない
・武家の家では不吉なので植えないといわれる、椿が井伊藩邸にある
 (椿の花は枯れるとポトリと落ちる様子が首を落とすようなので不吉とされた。
  そして、最後に井伊直弼は首をおとされる)
このひとつひとつが放棄された世界(いびつな世界)を象徴している。

⑤審神者の目的
出陣前、審神者が国広に伝えた目的は

・放棄された時間を、新刃(大包平・南泉・小竜)に経験させる
・今回の行動は、国広の独断ということにする

審神者の司令と伝えないでほしい、と言った訳ではないが、国広が審神者の心情を汲んだ形だ。
審神者が言いよどみつつも否定しなかったのはなぜか。
「刀剣男士たちに、審神者が放棄させた世界を体験させたがっていると知られると、信用がおちるから」
というのが通説だが、それでいいのか。

そもそも、

・なぜ放棄された世界を新刃にも経験させたいのか。
 (しかも、匿名調査ではない形で)

・なぜ、放棄させた世界を経験させたいと、知られてはいけないのか。
・(メタ的に)折れた刀の話と同時のタイミングで放棄された世界?

メタ要素ふくめて考えると
「折れた刀剣(推定・初期刀の歌仙)の出陣先は、放棄された世界だった/任務失敗で放棄することになった。
 その隊長が山姥切国広、隊員に鶴丸国永が確定」

そこで負った心の傷が大きすぎて
 どこか死に急ぐ風にすらみえる国広
 味方を守るためならお守り発動デフォルトで無茶な戦いをする鶴丸
が誕生している。
だから

・国広のトラウマ克服の荒治療

これは絶対に目的にはいっているはず。
あとは、やはり

・いつか放棄された世界に、折れたとされる男士を探しに行く

って思っているんじゃないか。
審神者は、所属の男士が確実に折れていたらわかるのでは?
何か、折れていないと望める不確定情報を審神者だけが持っている気がする。
でも不確定だから、誰にも言えないんじゃないか。
あと、放棄された世界に政府の命令を無視して飛び込むことは、政府の命令違反になるから、大声でそれを言えないのかも。
(その辺ビミョーに不穏な事を兼さんが言ってたが)
国広も鶴丸も、今は自分たちの力量が不足していることを自覚し、その日があることを想定して動いているのかな。
だから
「早いこと俺なんか追い越してしまえ、大包平」
ラストも、自分が折れたいというより、冷静に考えて(国広視点で)放棄された世界を闘い抜けるポテンシャルをもつ太刀を助けることを優先したのかも。
あとはトラウマでやはりこれ以上自分が味方が折れるのを見たくないんだろうけど。

ふだん口に出さないけど、国広は仲間想いである。
自分が放棄された世界で折れたら審神者も鶴丸もまた傷つくことはわかってるし、進んでそうしようとは考えてないはず。
ただ、究極に二択となると、自分が折れる方を選びそうな、最後の最後を生き残る力が弱い、脆い感じがする。
その真逆が大包平。
江水を経て、その弱さが消えていたらいいんだけどな。
(本来はめちゃくちゃ強い刀だと思うので)

放棄された世界で、大包平が「これがお前の狙いだろ!」って言った時、国広は内心ほくそ笑んだでしょうね。
審神者が意図したと思われなかったから。
世界が放棄された後、国広がどっかに走っていったの、みんなにあれこれ詮索されたくなかったから、であっているのかな。
言わなくてもわかると思った、は絶対にウソだろ。
国広は(大包平の精神力のおかげでもあるが)審神者の司令を全てクリアしたことになる。

余談。
花影で、小竜と大般若が言ってた、「放棄された世界にある探しもの」も、折れたはずの初期刀じゃないかなあ。
なんで知ってるねん、については、花影考察で書いた。
あくまで考察。もはやヨタ話。

⑥放棄された世界にいくにあたって「あの世界を知っているもの」を希望したわけ

国広が審神者との会話で、
「あの世界を知っている誰かをつけてくれないか。
 できれば長義がいいんだが、あいつのほうが嫌がるか」
といったのは、おそらく
匿名調査の政府刀なら、放棄された世界から脱出するゲートを作る・見つける能力がある
と国広、審神者とも考えたからだ。
だが実際は
「俺もこんなのは初めてだ」
「ちょっと待て、考える」
と肥前が言っているので、肥前が脱出キーを持っているわけではない。
そもそも長義がいい、といったのはなぜか。
”長義は放棄された世界を脱出するキーを持っている”
と国広は知っていたのではないか。
その証拠に、と言うにはやや憶測が多いが、花影で人間に接触しすぎないよう注意する長義に
「いざとなったらときのために君がいる」
的なことを言っていた。
放棄されてもなんとかできるだろ、って意味だと考える。
長義に脱出キーがあって、肥前に脱出キーがない理由。
一番わかりやすいのは、監査官と調査員の違いだと思う。
本当の理由がでてくるかはわからないが、もう一度、放棄された世界に出陣するなら、その謎もとけると思う。

ついでに、「長義がいやがるか」の理由。
ミュちょぎ、めちゃくちゃ面倒見がいい個体っぽい。
+長義、と国広が呼び捨てにできる程度には仲が悪くなさそう
(むしろ仲がいいのでは?)
 ↓
✗ 国広と同じ部隊で出陣するのが嫌
◯ 国広が放棄された世界に出陣するのが嫌。
  (国広は出陣させないし、出陣したら絶対に邪魔してやる)

多分、出陣の目的を黙って出陣したか、何なら出陣すること自体を黙ってそう。
帰ってきて、堀川くんとちょぎに怒られてくれ。

⑦国広のバイトの数。

傘張り、わらじ屋、浮世絵屋+草本屋(写本:江おんより)、
バイトをころころ変えているのは、年を取らないから怪しまれないため…かと思うけど、よくわからない。
単にいろいろな技術を身に着けたかったのかも。
もしかしたら掛け持ちバイトしてたりして。
あとは、正しい歴史の浮世絵を擦りたくて、版をする道具のためお金をためていたのではないかという説もあるそうな。
歴史が放棄されること前提で動いてたなら、そして正しい歴史を表すものに人々が集まることを知っていたら、それもありえるかも。
写本もやってみたけど、ばらまいたとき視認性がよくないから浮世絵にかえたのか?

⑧小竜は鑑定眼がある

この設定、実は江水の中でも描かれている。
冒頭の遡行軍との戦いでの
「な〜んか誘い込まれている気がするんだよなあ」
時間が放棄された時に、南泉の不在に気づいたのも、小竜。

あと戦略眼があるのはおそらく、元の主・楠木正成の影響。
だから不自然な遡行軍の動きの意図を素早く見抜いた。

でも、わりと江水小竜くんは、おとなしいというか、あまり自分からぐいぐい誰かに話しかける性質がない。
そのかわり、人当たりはソフトだけど自分を曲げることもしない。
南泉にみかんを進められても
「ありがとう、遠慮しておくよ」
礼は言うけど、しっかり断っている。
もっとも、ミュの脚本のことだから、ここにもなにか意味があるのかもしれないが。
わりと、表面上は冷静を装って、客観的な判断を下す個体。

びすこ @bisco_since2019

南泉が眠り猫(日光東照宮) + 猫と蝶(大包平)で長寿の意匠 そして日光東照宮のは蝶がいなくて、かわりに裏面に竹林に雀。 竹林に雀って、貞ちゃんの刀紋? sankei.com/article/202109…

2023-05-06 19:23:18
びすこ @bisco_since2019

江水で 「夜鳴きそば蕎麦だ、にゃ!」 「いくか!」 でキャッキャしてるにゃんせんとミュ包平みてると、すごーく和む。 けど君ら、夜鳴きそばなんていつ知った?? (めっちゃお殿様の刀達)

2023-05-06 14:44:10
びすこ @bisco_since2019

特に南泉! 尾張徳川家の当主の佩刀やん!! お刀様やん!! 案外あの特典映像で 「これが噂の夜鳴きそば、にゃ!」 「おお、これがー!!」 ってずっときゃっきゃしてて欲しい。

2023-05-06 14:46:54
びすこ @bisco_since2019

だからこそ、井伊直弼の家でも、何も気にせずくつろげているんだろうけどなぁ。 (ええとこの子達だから)

2023-05-06 14:48:03
びすこ @bisco_since2019

そう言えば江水の歴史ソング 「吉田松陰は井伊直弼に殺される」 安政の大獄〜♪ って悲劇っぽいけど、ようよう考えると吉田松陰は「将軍暗殺を計画しちゃってたよーん」って取り締まりで知られてなかった暗殺計画ゲロったんだから、そりゃ…ね…? 幕府方からすりゃテロだし…? ん?ゲロゲロって🤮

2023-05-14 23:18:02
びすこ @bisco_since2019

吉田松陰が、妙にカエルを重ねられるの もしや… ・井の中の蛙 ・下戸 + ・暗殺をゲロった🆕 (知られてない計画を喋った) これもある??? (既知の話かもしれませんが)

2023-05-14 23:19:38

2023/05/15追加。気になったこと。

国広のバイトについて、少し気になった点を追加。
(プロデューサーが活版印刷についてツイートした件を受けたツイートを見て)

びすこ @bisco_since2019

江水で写しくん、写本も(江おんで明かされた)もしてたし、版画もやってたな twitter.com/bisco_since201…

2023-05-14 23:32:41
びすこ @bisco_since2019

日本には印刷技術は伝来したのに、その後に続かず写本(手で写す)時代が続く。 江戸時代に木版印刷が一気に普及する。

2023-05-14 23:31:39
びすこ @bisco_since2019

その前のバイトはわらじ編み ところでその「編む」だけど。 歴史を「編む」 って表現あるよね。 写しくん、君は本当は何を編んでたの? と言ったら深読みし過ぎか。

2023-05-14 23:51:30
びすこ @bisco_since2019

歴史を編む→歴史を、歴史書を編纂する事

2023-05-14 23:52:55
びすこ @bisco_since2019

歴史を編む事は、歴史を丸暗記することではない……? note.com/compath/n/n44f…

2023-05-14 23:54:18
びすこ @bisco_since2019

日本には印刷技術は伝来したのに、その後に続かず写本(手で写す)時代が続く。 江戸時代に木版印刷が一気に普及する。

2023-05-14 23:31:39
びすこ @bisco_since2019

じゃあ傘張りは何?ってなるが

2023-05-14 23:53:21
びすこ @bisco_since2019

印刷に紙が大事 →傘張りも紙を貼って油を塗る。 紙≒神にかけてないよなぁ。

2023-05-15 01:19:14
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まとめたひと
びすこ @bisco_since2019

✨discord避難は同名垢です✨趣味垢。成人済。i7、5最推しmezzo箱推しリバレ。まほやくヒス推し東+フィブラ沼増殖中。とーらぶ考察読むのが好き(2.5含む舞台観劇はこっち→@bisco_lovestage) 当垢の趣旨趣味と無関係な方はスパブロ、インプレ🧟未掃除の方もブロ→打倒習近平・台湾独立万歳🙌