2022年5月3日

天使様への懺悔ASMR配信

リアルタイムでメモしていたもののまとめです。

知っておくと展開が分かりやすいかなと思う前提を置いておきますが、あくまで今回のシチュエーションになぞらえて宗教・フィクション・近年の流行を交えた個人的な見解になります。特定の宗教・宗派がこうであると断定する物ではないですし、要素がそれぞれ混ざっていますので、詳しく知りたい方は各自勉強するようになさってください。

前提その1。
キリスト教の一部の宗派には、唯一神に3つの神格を見出し、それぞれそれらを『父（Father）』『子（Son）』『精霊（Holy Spirit）』になぞらえています。今回告解の前に「Father」と付けられる方が多かったのは、懺悔するために神である『父』に呼びかけているからです。「forgive me, Father, for I have sinned（神よお許しください、私は罪を犯しました）」という定型文から入る言い回しも一般的です。

前提その2。
『天使様（Vox Tenshi）』。Vox Akuma（悪魔）のアルターエゴとして登場した、穏やかで感情が揺らぐことがない性質から『悪魔』の対義語としての『天使』と名付けられた存在。こちらは恐らく本来のキリスト教の概念にある『天使』とみなされているため、神に仕える者であり、神の言葉を伝える者であり、神の御心に反する悪魔と戦う者であり、神の裁きを人に与える者なんだと思います。本人は無慈悲なまでに冷徹に、ただ純粋に神のお考えを実行する存在でしかないので基本的に自我はなく、自我はないために本来なら如何なる誘惑にもなびくことはないはずでした。
という前提があってこその中盤からの展開なので、そこだけ留意していただければ。

前提その3。
キリスト教における『悪魔』は『天使』の対極にある、『神の意志を気にも留めない存在』です。『天使』が自我を持ち堕天したパターンと、布教先に根付いていた土着神を指すパターンがあります。どちらにしても神の御心など意に介さず、己の欲のままに行動する存在なため、神に対する罪悪感もなければ苦悩もありません。故に『神から解き放たれた自由な存在』とみなされることもあります。

前提その4。
キリスト教において『人』はみな等しく『神の子』です。故に神の導きを必要とし、『審判の日』に復活し神の御元へ召されるために日々善き行いに従事し、道を違えてしまった場合は神の赦しを請わなければなりません。故に自らの心のままに生きる『悪魔』よりも多くの制約と苦悩に縛り付けられている、と考える人たちもいます。『寿命』という枷も加わるので、『堕天』し『悪魔』になるよりも神から全ての異能を奪われ『人』の身に堕とされることの方が『天使』にとっては重い罰である、と考えることもできるそうです。