竈門兄妹からの感情を友愛程度に思ってる段階の善♀にほんにゃーと笑いかけられてウッかわいい…って崩れ落ちる竈門兄妹にお前ら真正だな…って周りが呆れながら見守ってる感じ ちなみに自覚が進むと押せ押せになりガチで怖い いつかっさらわれて娶られるかなって思われてる かいがくくんの目が怖い
2021-12-26 15:10:53「鬼舞辻無ざ…!?」「ヒッ竈門兄妹…!」「あっ鬼舞辻久しぶり…って全然食ってねえ顔してるなサンドイッチ持ってけ」「えっ」「えっ」 俺の善逸が鬼舞辻を気に掛けている…っていうか鬼舞辻がいる…
2021-12-26 15:38:46「おさえろおさえろ竈門」「いやお袋感ナンバーワンはお前だと思ってたんだけどなあ」「あいつの世話焼き具合も相当だったわ」「あいつにはお袋って感じするけどたまに新妻感あるよなって殺気出すな悪かった」
2021-12-26 15:38:46この世界のあがつまくん(前世)の死因はそんなに深く考えても仕方ないんだけどたぶん溺死+凍死 とりあえず夜大きな街近くに出てどっか行こうかなって川っぺりを歩いてたらいきなり片足が砕けて転がり落ちた あっマジで死期悟ってたわ俺 水中に落ちて流されたこともあって長男の鼻でも追えなかった
2021-12-26 18:57:50※一応これでも竈門兄妹(前世)の中では「失踪」のまま でも元鬼殺隊の誰かには死んだって知られてたんじゃないかな どざえもんになる前に凍ったので半ば死蝋みたいなもんだったし金髪だったし カナアオ辺りは知っていたかも
2021-12-26 18:57:51失踪後の竈門兄妹の情緒がちょっと心配だったので言えなかった いや言うべきなんだけど面と向かって言うには…みたいな周囲の葛藤 うーんここら辺はまだ転がす…むしろ竈門兄妹のメンタルを気遣うのなら諦めさせるためにも言うべきではあるんだけど…うーん…
2021-12-26 18:57:51「竈門」 「はい?」 「これとこれ、どっちの香りが馨(かぐわ)しい」 「え、(スン…)……こっちの、左の」 「そうだろう、そうだろ、……そうなんだよなあ~…」 「えっ」 「こっち、我妻の淹れた紅茶」 「えっ……?」
2021-12-26 22:46:15「あいつ何なんだろうな…なんでかなんでもできるよな、器用ってレベルじゃねえな…菓子も今修行させてるけどうまいぞ、特に焼き菓子とかナッツの今店置いてるけどお前好みじゃねえかな…ああいうのをむしろ器用貧乏って呼ぶんだよなもったいねえ…」
2021-12-26 22:46:15次男視点 「お姉ちゃん落ち着いて、それほんとに近所を散歩するときくらいしか許されないコーディネイトだよ」花子は頭痛をこらえるように額に指を置いてため息をついた。実際、ソワソワする姉ちゃんはこのままだと兄ちゃんを置いてでも例の喫茶店に押しかけそうな雰囲気があった。
2021-12-26 23:39:50「そうだよ、兄ちゃん姉ちゃん、落ち着いて」ううだからとて、俺はそこのところを突き詰めるのは嫌だ避けたい。突き詰め始めたら――というか目が覚めたら、それこそ姉ちゃんは兄ちゃんの服をすべて床一面に並べて熟考し始めるに決まっている。そして兄ちゃんの服にユニクロしかないことにキレ始める。
2021-12-26 23:39:51「せめて無印くらい着て!」「ええ…」うん…無印割と(ユニクロと比べれば)割高だしシンプルイズベストであるがゆえに着こなしに洒落を求めるのは意外に難しいからな…少なくとも兄ちゃんには無理だ。竈門家長男にその辺のセンスを求めるのは酷だ。間違いない。
2021-12-26 23:39:51花子もわかっているので最低限の突込みしかしないで唸るしかないのだが。…うん、いや、面白い。竈門家の長男と長女がそろってソワソワうろうろしているのはなかなかないので動画で撮りたいくらいには面白い。茂もそう言ってた。なんで今俺はスマホの充電中なんだろう。
2021-12-26 23:39:52六太がおもちゃで遊んでるふりしてちらちらこっちを見ているのがいたたまれないのも本当だ。末っ子にまで余計な気を遣わせないでほしい。せめて末っ子にはのびのび育ってほしい。だが、言わなきゃならないのはわかってるでしょ!と花子の目がこっちに向いた。中間管理職の悲哀を感じる。面白いけど。
2021-12-26 23:39:52俺はうそぶいた。 「兄ちゃんも姉ちゃんもさあ、…我妻さんを家族に迎え入れたいならそれなりのおしゃれは必要じゃない?」特に、今我妻さんは女の子だって聞いている。しかし昔の記憶を色濃く持っているタイプだとも聞いている。ならば、落とすには相当の努力が要る。
2021-12-26 23:39:53ぱちぱちと長男と長女は瞬いた。そして、一息にボッと真っ赤になった。いや姉ちゃんはいいんだよ。今世じゃ女性同士だし、どっちかって言うと結ばれたい、より家族になりたい、の方が強そうだし。問題は、脳みそのてっぺんまで逆上せ上ってあうあうと口を閉じたり開いたりしている長男の方だ。
2021-12-26 23:39:53前世から見ている限り、あれはガチだぞ。間違いない。 ……頼むから気づいてほしい。そして全力を出してほしい。 見てて心配になるくらいにポンコツと化している長男長女に、俺たちはふう、と溜息を吐いた。今度こそ後悔をしてほしくないのだ。
2021-12-26 23:39:54寒い、と思う。 何がどうということでもなしに、寒い、と思う。 俺の基礎体温は高いから、相対的に気温を寒く感じやすいということだろうかと、思ったりする。 そう思った次の瞬間には、そういう寒さではない、と肌の深層で震える筋肉が主張してくるような、気がする。
2021-12-27 20:57:28ねずこは、あんなにも涙もろい娘だったろうかと思う。 幼いころはもっと強く、慰める側になることが多かったように思うのだが。 訳知り顔の弟妹達に温められなければうまく動けない時がある。ねずこと二人で、そっと背をくっつけ合わなければ共有できない何かがある。
2021-12-28 04:59:06――それが、かなしく淋しいという感情から来るものだったとわかったのは、その馨しいにおいの漏れ出る扉を開けて、目についた金と蕩けるような琥珀の匂いを鼻孔がとらえたときだった。
2021-12-28 04:59:07善逸の利き足は右足だ。かつては両利きにしろとかなり無茶な稽古もされたが、当時の感覚が残っているのを差し引いても、今世で使い込まれない筋肉は最低限の働きしかしないのだと思う。まあ、ほとんど失くした感覚だ。
2021-12-29 03:25:40善♀が主に(かいがくくんの修行以外で)モニターしている義足は立ち仕事も走るのもどちらも流れるようにできるようにと専用に調整された特別製。「ほのいかずち」という製品名。(かいがくくんが修行している義足なんかは「神速」とか「雷(いかずち)」とかいう名前)
2021-12-29 03:36:34かいがくくんが修行している義足は主にスポーツ用 爺ちゃんは日常遣い用を主に作る(双方どちらも作れる) 善♀はちっちゃいころから流れるように人助けに走りたがるからどちらにも移行しやすい義足をああでもないこうでもないと作りまくってる桑島家仲良し
2021-12-29 03:53:37今世のかいがくくんのクズ度は低め まあいろいろとあれだけど ちっちゃいころの善♀がいきなり(松葉杖のくせに)早歩きして誰かに声かけてあまつさえ肩を貸そうとどう見ても無理な無茶をしようとするからそれを見かねて肩代わりしてたらまあモテること
2021-12-29 12:35:05ってめっちゃ呆れながら喫茶店の懇親会(夜の姿)に連れていかれる竈門家の竹雄くんください あの頃紹介できなかった自慢の家族をめちゃくちゃ見せるよ(なおもてなし役は家族がいない男♀)
2021-12-30 02:47:45――懐かしい音が聞こえる。 「おうずいぶんご機嫌な面ぁしてんじゃねえかどうした」 「んふふ聞いてくださいよさねみさん、今ね」 「んだその顔、どうせ竈門兄妹が外通ったとかそんなんだろ」
2021-12-30 10:33:42「えっよくわかりましたね」 「図星かあ…俺帰るわ」 「相変わらずだなあ兄ちゃんは」 「おいげんやその手放せ」 「えったんじろうが外居る?」 「めちゃくちゃ態度変わるじゃんむいちろくん…うわ、」 「どしたの、善逸」 「なんかめっちゃ焦ってこっち来てる…?」 「帰る!」
2021-12-30 10:33:43「いやさねみさんこれ鉢合わせるかな…正面衝突かな…」 「だってさ、諦めよ兄ちゃん」 「お前は昔よりずいぶん暢気になったよな…」 「俺逃げる必要ないもん」
2021-12-30 10:33:43「水を飲んだ形跡がないんです」 前世アオイちゃん。 「冷たい水に落ちたせい、と言うことはできます。心臓が脚と同時に壊れて保たなかったのだと思い込むこともできます。でも、それにしたって肺に水が入った形跡がない」 凍った水です。それだけ、即死に近かったのだと言えるのかもしれませんが――
2021-12-30 12:34:40「あるいは、諦めたのかも、と」 死ぬことを今度こそ、選び瞬間的に受け入れたのかもしれない、と。 ああそれだから、今度こそは逃がさず許さず、二人羽交い絞めにしたって温め続けるのだと決めていた。 ぼとぼとと二人、涙をこぼしながらもそうするのだと決めていた。
2021-12-30 12:34:41「善逸さん…!」と抱き着いたねずこにあっけないほど簡単に転がされたそのひとが上げた、「いっだぁ!」という悲鳴とともに、ガコン、と不自然なほどに大きい音が鳴った。ぶつけたらしい頭蓋と床が上げた音にしても不自然な、固いものと硬いものとがぶつかったような鈍い音。
2021-12-30 13:13:05