皆様の投票で展開が決まる、読者参加型の小説を連載しております。 〈僕は、自分が飼っているのは柴犬だと思ってた。でも叔父さんは言ったんだ。この犬はケルベロスだって――〉 これは予測不可能なボーイミーツドッグなファンタジー。 FF外からの参加、一話だけのお試し投票も大歓迎。 ただいま毎日更新中です! 続きを読む
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東洋 夏 @summer_east

【アンケート小説始めます】 さてさて道行く皆様お立会い。 これよりアンケート小説 #ここ豆 の連載を開始致します! #ここ豆 はボーイミーツドッグな物語。主人公「僕」と愛犬「豆」の物語です。 さてここで、皆様にお願いです。物語の幕を開けるに際し、どうか世界を創っていただきたいのです。

2020-02-08 07:33:48
東洋 夏 @summer_east

#ここ豆】序幕 さて僕と豆の冒険の舞台を、大きくふたつご用意しました。 ・私たちの暮らす現実の隣にありそうな魔法の世界(ハリポタ的)。 ・現実とはつながらない中性風異世界(指輪物語的)。 街の大きさと組み合わせて四択です。 一人と一匹、そしてあなたが冒険したい世界にご投票ください。

2020-02-08 07:33:49
東洋 夏 @summer_east

【アンケート小説 #ここ豆】第一幕 皆様おはようございます。 #ここ豆 序幕の投票が終了し、主人公たちの暮らす世界は〈現実の隣の魔法世界・田舎町〉と決定いたしました! ご参加ありがとうございます。 さあ、幕が上がります。 始まりますのはボーイミーツドッグ。 語り手を主役に譲りましょう。 pic.twitter.com/CRZPp7eDqg

2020-02-09 07:56:34
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東洋 夏 @summer_east

#ここ豆】第一幕 「これは、奇形の、ケルベロス。わかる?」 「叔父さんは僕をバカにしてるんでしょ」 獣竜学者の叔父は僕の言葉に傷ついたらしい。鼻眼鏡がカクンッと傾いた。 僕の足元で伏せをしている黒い柴犬「豆」が心配そうにくうんと鳴く。 「バカなのは叔父さん。豆がケルベロスだって?」

2020-02-09 07:56:34
東洋 夏 @summer_east

僕は信じちゃいなかった。確かに豆は柴犬としては大きすぎ、幻獣雑種なのは確かだった。肩の筋肉が犬離れして太いのも知ってる。野良だから親の事はわからない。 でも首がひとつしかないケルベロスなんて! 「飼い続けるわけにはいかないよ。ケルベロス種は駆除対象だ。成体飼育には資格がいるし……」

2020-02-09 07:56:35
東洋 夏 @summer_east

「もういいよ!」 僕は椅子を蹴って立ち上がった。豆が上目遣いで見る。 「……僕、頭冷やしてくるから」 僕と豆は兄弟みたいなもの。離れ離れなんて耐え難かった。 でも叔父さんが正しければ、魔法使いでもない僕が豆を飼い続けることは不可能だ。 外は雪。 冷静になるには何処へ行けばいいだろう?

2020-02-09 07:56:35
東洋 夏 @summer_east

【アンケート小説 #ここ豆】第二幕 皆様おはようございます。朝豆のお時間です。 さて叔父さんから「豆は危険なケルベロス種で、このままずっと暮らすことは出来ない」と宣告されてしまった主人公。頭を冷やすため外へ歩き出ます。どうやら岬に向かうようですが……。 では、語り手を譲りましょう。 pic.twitter.com/1hMH6rB2Ey

2020-02-10 07:01:58
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東洋 夏 @summer_east

「僕は絶対信じないから、な、豆」 「おん」 叔父さんが頼んでもないのにやって来たのは、絶対にお母さんの差金だと僕は思った。 春に転校して冬になるまで僕は高校で友達を作らなかった。出来なかったんじゃなくて、要らなかったんだ。豆を取り上げたって一緒のこと。お母さんはそこを分かってない。

2020-02-10 07:01:59
東洋 夏 @summer_east

雪は無言で落ちてくる。 岬へ向かうこの道は、春先には菜の花が咲き誇る町の名所だ。でも今は何も無くて、ただ無意味に白くて、僕の心みたいだと思う。 岬の先、灯台の足元は広場になっている。僕は豆のリードを離した。どうせ誰も来ない。 と、駆け回る豆が急に立ち止まった。 何があったんだろう。

2020-02-10 07:01:59
東洋 夏 @summer_east

【アンケート小説 #ここ豆】第三幕 皆様おはようございます。今日も元気に #朝豆 しましょう! 第二幕のアンケートは一票差の大接戦でした。そのため折衷案「豆が掘った雪の中から、自分に瓜二つな写真がついた身分証を拾う」で展開させていただきます。ご了承ください。 では、いざ僕と豆の元へ。 pic.twitter.com/LvEEiaZ0ug

2020-02-11 07:17:18
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東洋 夏 @summer_east

はしゃいだ豆は、積もった雪に前足を突っ込み穴を掘り始めた。犬じゃん。どう考えても、ただの。 灰色の空からは雪がどんどん落ちてくる。豆が掘り終わるまでに、このままぼんやり立っていたら僕は雪だるまになっちゃいそうだなと思う。 それで分厚い雪を掻き分けて、豆のところへ歩き始めた。

2020-02-11 07:17:19
東洋 夏 @summer_east

「まーめ! 穴掘りおしまい。風邪ひいちゃうよ」 「ゔゔ」 「良いもんあるの? コカトリスの骨とか?」 「ゔーゔ」 「何なんだよ」 鼻先を真っ白にした豆が、キラキラした目で僕を見る。穴の底にちいさなカードが落ちている。拾い上げて驚いた。僕にそっくりな写真が貼ってある。 そのカードは……。

2020-02-11 07:17:20
東洋 夏 @summer_east

【アンケート小説 #ここ豆】第四幕 皆様おはようございます。今日も元気に #朝豆 の更新です。 第三幕のアンケートも大接戦でしたが豆が雪の中から掘り出したのは〈幻獣サーカスのチケット〉で決着となりました。 一体どんなサーカスなんでしょうか? 早速、僕と豆の様子を覗いてみましょう。 pic.twitter.com/Ci6ci6k3YM

2020-02-12 07:03:15
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東洋 夏 @summer_east

僕はカードから雪を払い落とした。 これは幻獣サーカスの入場券、しかもS席だ! 「豆、凄いぞ」 「おふん?」 尻尾を振る豆はぜんぜん分かってないだろうけど、幻獣サーカス団〈ポイント・オブ・ドリームス〉、通称〈PoD〉の公演チケットは、帝都の通常公演だって即日売り切れるようなシロモノなんだ。

2020-02-12 07:03:16
東洋 夏 @summer_east

僕の町にPoDが来たことは知ってたけど、行けっこないから考えないことにしてた。 それが……ダメダメ、これはそっくりさんので、僕のチケットじゃないんだから! でも落し物なら届けなきゃいけない。 僕は一旦家に帰って、叔父さんに事情を話してサーカスの会場に行こうと決めた。 「帰ろう、豆」

2020-02-12 07:03:16
東洋 夏 @summer_east

家に叔父さんの姿は無かった。泊まる予定だったけど、僕が嫌な態度を取ったから帰っちゃったんだろうか。書置きをする。 「サーカスのとこに落し物を届けに行きます。あと、ごめんなさい」 会場に着いた時には開演まで三十分しかなかった。僕は慌てて受付でチケットを見せた。 するとそこで……

2020-02-12 07:03:17
東洋 夏 @summer_east

【アンケート小説 #ここ豆】第五幕 おはようございます。今日も元気に #朝豆 のお時間です! 第四幕の結果は〈叔父が誰かと連れ立ってサーカス会場に入っていくのが見えた〉で決着となりました。 なにやら叔父さんにも大人の事情がありそうです。 では我らもサーカス会場へ向かうとしましょう。 pic.twitter.com/MrP51eqWF9

2020-02-13 07:01:56
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東洋 夏 @summer_east

サーカスのテントを潜る人波の中に、僕は叔父さんを見つけた。横にいる獣人の女のひとと、親しげに会話をしている。 窓口のお兄さんに謝って、叔父さんのスマホ(知ってると思うけどスマート・マジック・ホッパーは僕らの世界では必須のアイテムだ)の番号をコールした。 「叔父さんサーカスにいるの?」

2020-02-13 07:01:57
東洋 夏 @summer_east

叔父さんは驚いたようだった。 「悪い事をしたなあ。君の分のチケットも取ってたのに、どこかで失くしてしまったんだ。がっかりさせちゃいけないと思って言わなかったけど、そんな所に落ちていたのかあ。目の魔法紋は変わってないね? なら問題ない。とにかく入ってらっしゃい。豆くんも一緒にね」

2020-02-13 07:01:57
東洋 夏 @summer_east

リングを囲む席に着くや、叔父さんは友達を紹介してくれた。茶耳兎人の女のひと。名前はシュシュさん。 優しく目を細め、シュシュさんは豆を見た。豆は上目遣いでドギマギしてる。ませた柴犬め。僕もだけどさ。 「私、博士の研究を手伝ってるの」 シュシュさんの仕事は驚くべきものだった。 それは……

2020-02-13 07:01:58
東洋 夏 @summer_east

【アンケート小説 #ここ豆】第六幕 おはようございます。今日も元気に #朝豆 行っときましょう🐕 第五幕では茶耳兎人のシュシュさんが登場。アンケートにより彼女は〈世界を股に掛ける幻獣調査員〉であると決定しました。 この出会いは物語をどう変えるのでしょうか? ではいざ、物語の世界へ。 pic.twitter.com/c3REgBp5fv

2020-02-14 07:06:46
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東洋 夏 @summer_east

「このサーカスにも幻獣を斡旋してるのよ」 シュシュさんはちいさな三角形の爪がついた茶色い指で、僕が握り締めていたパンフレットを示した。 「表紙のウィンターリリィちゃんも」 「本当? 捕まえたの?」 僕の声は恥ずかしいほど上ずった。ウィンターリリィと言えばPoDサーカスの花形。ドラゴンだ。

2020-02-14 07:06:46
東洋 夏 @summer_east

シュシュさんはフフッと笑う。 「捕まえるなんて! ドラゴンを力でねじ伏せても、ただ心が壊れちゃうだけなのよ。彼女は私を仲立ちにPoDと契約を結んでる」 僕は今、凄いことを教えて貰ってる。学校では絶対に教えてくれないこと。 叔父さんに聞きたいことは沢山あったけど、それどころじゃないや。

2020-02-14 07:06:47
東洋 夏 @summer_east

サーカスが始まった。 グリフォンが火の輪をくぐり、天馬が客席すれすれを駆け、エレメンタル達が幻想的に舞う。 そして最後。 しーんと静まった会場の天井が開く。氷の鱗を纏った青白色のドラゴンが、雪とともにスポットライトの真ん中へ優雅に着地した。 その時、僕の手から豆のリードが抜けて……

2020-02-14 07:06:47
東洋 夏 @summer_east

【アンケート小説 #ここ豆】第七幕 おはようございます。週末の朝も元気に #朝豆 をお届けします🐕 第六幕ではサーカスが開演し、氷竜ウィンターリリィが登場。豆はこの幻獣に対して予想外な反応を見せます。飼い主も聞いたことも無い声で鳴き始めたのです。 さて、この行動が意味するものは?

2020-02-15 06:58:03
東洋 夏 @summer_east

僕の手からリードを振り切って、豆はボックス席から身を乗り出した。 「戻ってよ!」 僕の呼び掛けは豆の耳に届かない。貴婦人のようにリングの真ん中に佇み、観客の声援を浴びる氷竜ウィンターリリィに意識が釘付けだ。 僕はリードを拾って強く引っ張る。すると豆は僕を振り返りもせず鳴き始めた。

2020-02-15 06:58:03
東洋 夏 @summer_east

その声は歌いかけるようだった。豆がそんな声を出すのは初めて聞く。 観客がこの奇妙な歌声に気づいて、ウィンターリリィへの歓声が静まっていく。僕は焦った。これ、サーカスの人に怒られるやつだよね!? 助けを求めて叔父さんとシュシュさんを見る。シュシュさんは、 「豆ちゃん、もしかして……」

2020-02-15 06:58:04
東洋 夏 @summer_east

【アンケート小説 #ここ豆】第八幕 おはようございます。週末の朝も元気に #朝豆 をお届けします🐕 第七幕、氷竜ウィンターリリィに向かって不思議な声音で鳴き始めた豆。シュシュさんの解説によれば〈豆はリリィとお話ししたい〉ようです。果たして幻獣達は何を語り合うのでしょう? pic.twitter.com/OPSMmzlg8T

2020-02-16 08:39:16
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東洋 夏 @summer_east

◇ 「きゅ〜、きゅ〜ん」 豆の甘えたような声が会場中に響き渡る。 「お話したい、じゃないんだよ豆! やめてよ!」 「きゅお~ん」 突然辺りが暗くなったと思ったらドラゴンの顔が目の前にあった。僕は本気で腰を抜かす。 「リリィ、怒らないで」 シュシュさんが言うと、氷竜はふんと鼻を鳴らした。

2020-02-16 08:39:17
東洋 夏 @summer_east

「豆は何て言ってるんですか? あの、あなたに失礼な事を言ってたら僕……」 リリィは青白色の鱗の中で、溶鉱炉みたいに輝く瞳を細めて僕を見た。 【未熟な事よ】 腹の底に響く声だった。それを合図に会場に雪が舞い、観客は再び喝采を上げた。 その時、豆は大きく胸をそらし、 ──火を吐いたんだ。

2020-02-16 08:39:17
東洋 夏 @summer_east

「君、何をしたか分かっとるのかね!」 サーカスの団長は小太りな男のひとで、名前はウォーホル。今は怒りで頭のてっぺんまで真っ赤だ。僕と豆は小さくなっている。 「大変申し訳ありません」 叔父さんが頭を下げた。団長はステッキで床を叩きながらこちらをじろじろ見る。悪いのは断然、僕達だ。

2020-02-16 08:39:18
東洋 夏 @summer_east

「この子は愛犬がケルベロスだと知りませんでした。ましてや火吹きだなんて!」 「観客も演者も納得せん! リリィが誤魔化さなければ大騒動になったところだ」 ウォーホル団長がつかつかと僕に近づいてきた。すごく怖い。豆は鼻をくんくん言わせて、僕の後ろにそっと隠れた。 「お前は償いとして……」

2020-02-16 08:39:18
東洋 夏 @summer_east

【アンケート小説 #ここ豆】第九幕 おはようございます。全国的に寒い一日になりそうですが、そんな時こそ元気に #朝豆 いたしましょう🐕 第八幕アンケートは大接戦。一位ほぼ同率のため折衷案で進めます。「僕」には過酷な労働をしてもらうことになりそうですね(汗) さて、挽回できるのでしょうか。

2020-02-17 07:02:14
東洋 夏 @summer_east

◇ ドン!と音を響かせウォーホル団長の杖が振り下ろされた。僕のつま先ギリギリのところ。 「今は冬休みだな、坊主?」 僕が「そうです」と言う前に、団長は言葉を続けた。返事なんて聞かないぞと示すように。 「ならば労働をしても問題は無い!」 豆は団長の剣幕を怖がって、鼻をヒンヒン鳴らした。

2020-02-17 07:02:15
東洋 夏 @summer_east

「舞台の借りは舞台で返す、という言葉がある。阿呆な火吹きが演出であり周到な計画であったのだとPoDサーカスは示さねばならん」 団長の顔には沢山の傷が走っていて、物凄い迫力だ。 「だからお前たちは最終的に舞台に立つ。芸をする。しろ!」 僕はパクパクと声にならない声を上げた。 「返事!」

2020-02-17 07:02:15
東洋 夏 @summer_east

「わ、わかりました。どんな──」 「それと同時に下働きもしろ。嫌とは言わせん。裏方を知らずに芸ができるのは天才だけだ。お前たちは阿呆だ」 そんな訳で、僕と豆の冬休みはサーカスに費やされることになった。 「豆、頑張ろうな」 上目遣いでおどおどした豆は、僕の手に鼻を擦り付けた。

2020-02-17 07:02:15
東洋 夏 @summer_east

サーカスの下働き一日目。 心配したシュシュさんがこっそり覗きに来てくれる中、僕は自己紹介をした。団員のひとたちの視線は険しく、僕は自分と豆がどれだけ皆の気持ちを損ねたのかをありありと教えられた。 僕は、僕が豆を止められなかったのが一番悪いと思ってる。 そんな僕と豆の初仕事は……

2020-02-17 07:02:16
東洋 夏 @summer_east

【アンケート小説 #ここ豆】第十幕 おはようございます。#朝豆 ついに二桁に達しました。ご参加まことにありがとうございます🐕 第九幕アンケートの結果より、僕と豆の初仕事は〈天馬のお手入れ〉に決定しました。何だか気性が荒そうですが、果たして上手くいくのでしょうか……!? pic.twitter.com/Kv3m157T4Y

2020-02-18 07:07:28
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東洋 夏 @summer_east

◇ 「では少年。まずはオジサンの手伝いから始めよーかね」 「はい、お願いします!」 僕と豆は同時に頭を下げた。 「おおー、若いね。オジサン、そのノリ嫌いじゃないよ」 天馬の担当者レオンさん(52歳)はポケットに手を突っ込んだまま、ふふふと笑った。僕は無性に恥ずかしくなる。 「じゃ、行くか」

2020-02-18 07:07:29
東洋 夏 @summer_east

案内されたのは何とサーカスのメインホールだった。昨日ここでサーカスが演じられたところ。 扉を開く前から豆は逃げ腰で、僕は引きずるように連れていかなきゃからなかった。先が思いやられるよ。 豆は悪い事したなんて考えて無いんだろうけど。でも一応、人間には人間の理由がある訳だからさ。

2020-02-18 07:07:29
東洋 夏 @summer_east

ホールに入る。天井の辺りをひらひら飛んでいた三頭の天馬が、揃ってレオンさんの前に着地した。 「わあ」 僕の歓声を聞いた三頭は、揃って鼻先で僕を小突こうとした。豆が唸る。天馬が前脚を踏み鳴らし威嚇し返す。 「うん前途多難だ! さて少年、幻獣を扱う時にまずやるべき事がある。分かるかな?」

2020-02-18 07:07:30
東洋 夏 @summer_east

【アンケート小説 #ここ豆】第十一幕 おはようございます。#朝豆 のお時間がやってまいりました。 第十幕アンケートは、皆様に幻獣取り扱いの知識をお尋ねしました。その結果、僕は<真の名前を正確に知ることが、幻獣と付き合う第一歩>だとレオンさんに答える心を決めたようです。 pic.twitter.com/gOI266un7C

2020-02-19 07:07:43
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東洋 夏 @summer_east

◇ 「真の名前を正確に知ることが、幻獣と付き合う第一歩って教わりました」 「よしよし、ちゃんと勉強してるな」 レオンさんの菫色の瞳がきらりと輝く。 「だが真の名前なんて簡単に分かるもんじゃない。だからな」 ポケットからトランプのカードみたいなのを取り出して、三頭の天馬にくわえさせた。

2020-02-19 07:07:44
東洋 夏 @summer_east

「ほれ行け」 レオンさんの合図で、天馬たちはめいめい駆け出していく。 「お手入れは……?」 「慌てるな少年。今のまま触ろうとしても無駄だ。さて、あのカードには〈仮の名前〉が書かれている──昨日のステージは覚えてるかい」 確か、名前を呼んだ客席の少女たちに天馬がプレゼントを届けていた。

2020-02-19 07:07:44
東洋 夏 @summer_east

「仮の名前は一度だけ効力を発揮する。お嬢ちゃん達にはそれを教えたわけだ。毎回変わるから後腐れもない。さあテストだ」 レオンさんは指を鳴らす。 「彼らがくわえたカードを取ってきてくれ。今回はヒントをあげよう。この魔法のアイテムと君の犬。そのうちひとつを使っていい」 さてどれを選ぼう?

2020-02-19 07:07:45
東洋 夏 @summer_east

【アンケート小説 #ここ豆】第十二幕 おはようございます。#朝豆 のお時間がやってまいりました。 第十一幕では天馬たちの相棒・レオンさんから試練を与えられた僕と豆。解決策として選んだのは……いちばんストイックな道でした! pic.twitter.com/boJjQsYsww

2020-02-20 07:07:13
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東洋 夏 @summer_east

◇ 「僕は、豆と頑張らなきゃいけないと思うんです」 「その意気や良し!」 レオンさんがニヤリと笑う。僕は豆のリードを引っ張った。 「豆」 「おん」 「頑張ろ」 「うおん!」 観客席に脚を休めて、三頭の天馬は余裕の表情。 「あの、レオンさんひとつだけお願いが。カードを見せてもらえませんか」

2020-02-20 07:07:14
東洋 夏 @summer_east

僕はひとつだけヒントを発見した。カードは紙で出来てる。天馬たちが噛み破らないように慎重にくわえているのだとしたら、集中力が切れれば離しちゃうんじゃないかな? 「豆、追いかけよう!」 豆の首輪を外し、僕と豆は天馬に向かって走り出した。天馬たちは小馬鹿にするように微動だにしない。

2020-02-20 07:07:14
東洋 夏 @summer_east

突然、豆がぐんと速度を上げた。僕はあっという間に置いていかれる。客席に飛び乗った豆は、ニンジャみたいに軽やかなステップで天馬との距離を詰めた。不意をつかれた一頭の口から、はらりとカードが落ちる。 僕はそれを掴み叫んだ。 「天馬のジャック、僕の言うことを聞いて!」 何て指示を出そう?

2020-02-20 07:07:15
東洋 夏 @summer_east

【アンケート小説 #ここ豆】第十三幕 おはようございます。#朝豆 のお時間がやってまいりました🐕‍🦺 第十二幕では天馬の担当者レオンからの試練に挑戦! 僕の観察眼と、豆の開花した運動能力によって一頭目の〈仮の名前〉をゲット。早速、僕は天馬のジャックとコンタクトを取ろうとしますが……。 pic.twitter.com/CW0cswLOsl

2020-02-21 07:01:57
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東洋 夏 @summer_east

名古屋おもてなし武将隊とお馬さんとカメラと本を愛で、一次創作も始めた自主的編集長。2021年、急にインド兄弟に目覚めた。TLは「好き」のロデオ会場です。🏝一次創作の代表作は海と龍の星アルマナイマシリーズ(固定ツイご参照ください)。

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