小沢さん←浅沼さん←持田さん の件

tricken（手術後復帰チャレンジ中） @tricken

読んだ>浅沼優子氏の小沢健二氏への批判について、ちょっとだけコメントします｜モチダ　ヨウヘイ #note note.com/historicalmoc/…

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「"人種"主義に立脚した議論への批判」「BLMが"世界の"差別問題ではなく、あくまで"アメリカ固有の"差別問題の中の当事者の用語として考えたい、という提案」の2つはなるほど、と思った。しかし、この提案、元の小沢健二のことをまるで相手取ってないので半分ほど不毛な指摘作業にもなってる。

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浅沼←持田 の関係においては持田さんの議論は「北米ローカルかつ西欧ローカルなrace概念を保持するのは批判されるべき」という点で成立してるけど、小沢（トローリングの雑な誤用）←浅沼（主にトローリング批判）←持田（Blackというカテゴリの北米における局所性と構築性）は全然繋がらない。

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自分は小沢健二の雑な用語を指摘することには意義があると思ってるので、持田さんの歴史社会学的所作がいくら正しくても、その指摘の中に「それはそれとして小沢健二の語用も今、しっかり誤りを指摘されるべきよね」という話をなくしてまで浅沼論の視座の不備を強く論難するのは、あまり歓迎しない。

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持田さんの、浅沼さんの議論へのアカデミックパッチ適用は十分うまくいったと思うので、帰す刀で小沢健二さんのtrollingの誤用についても、数行でいいのでパッチ当てをしておいてほしかった。

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あともう一つ、浅沼さんの言葉遣いの文脈は、black music という語句がまだギリギリ日本の音楽批評用語の遺産として生き残ってることを知っている身からすれば、これから徹底してなくなっていくだろうにせよ、十分理解できる。持田さんの指摘は音楽批評の慣習に対してあまりに頓着がなく容赦ない

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つまり、「『人種とスポーツ』読みなよ」に対して「そちらも『黒人音楽の歴史』読みなよ」とも言えてしまうわけで、それを決めてるのはアカデミックな語彙の圏のすれ違いであり、正統の縁どうしの齟齬でもある。オザケンの話ぬきではどちらがヨリ正しいとか言えないし、そもそも今判定する意義が薄い。

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各土地柄や各ethnicities（これも括弧付きでしかないが）の複雑度がテンでばらばらで多元的であることは文化人類学や歴史社会学のプレーヤー達が厚い記述で以って証してきた。それはわかる。しかしポピュラー音楽という専門領域でblackという言葉は多元性に落とし込むにはあまりにも構築され過ぎてる。

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それは北米の音楽家達による分散協調的なcommunitiesが、世界のポピュラー音楽を考える上で無視できないほど強力なプレーヤーであり続けてるからですよ。だから、BLMは北米に肩入れしない限り「たかが北米のローカル」でも、ポピュラー音楽の社会構築に関心がある人からはまだ強力な実体概念ですよ。

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持田さんはある観点からは圧倒的に正しいことを言ってる。それは長期的にはみんな受け入れたほうがいい。でも、当座はふたつの点で空振りな議論として観客からは映る。

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それは、(1) 北米音楽におけるblackに与えられた意味がローカルに留まらないことがしばしばあるという点でポピュラー音楽の専門領域とまだ調停が終わってない越権行為といえるし、(2)もとの小沢健二の語用についてほとんど貢献がない。この2つは、qualityの高い指摘をした後に対応してほしい。

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「qualityの高い指摘をした後に対応してほしい。」→「一連のqualityの高い指摘をした、この後の余裕のあるときに、できれば上記1,2についても目配せしたパッチ当てをしてほしい。」