⑤代表制 自衛隊違憲合法論
0
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

松竹氏除名処分の論拠をトゥールミンモデルで考える(その2) #除名 #日本共産党 ▪裏付けの検証 ①意見表明履歴 ②書籍の党攻撃性 ▪理由付けの検証 ③意見表明規約 ④結社論 👉⑤代表制 ⑥団体と個人の関係 (集団的利益の要保護性と成員の利益の要保護性の秤量は何に依存するか) ▪主張の有効性 pic.twitter.com/x0Zx93MclU

2023-02-24 00:12:06
拡大
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

党首公選制について、代表制の概念を振り返ってみる。  次に、『法哲学と法哲学の対話』第6テーマを参照しながら、自衛隊違憲されど有効論を考える。twitter.com/chokusenhikaem…

2023-02-24 00:12:07
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

▪自衛隊違憲合法論、憲法98条&59条&9条、法の行為指導性、国民の概念等は、後で、本書第6テーマに戻ることにする。  その前に、公選制を代表制から考えてみる。 民主主義にも、民主政か民主制かデモクラシーかといった違いがある。 ⑤代表制 『代表制という思想』早川誠, 風行社, 2014.6.30 pic.twitter.com/CXzbRO9MYx

2023-02-15 21:52:14
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

(p.35) 中曽根案に反対の立場から辻清明は、たとえ首相公選制を導入しても、機能不全を起こしている政党を媒介とせざるを得ない状況では、制度の実は得られない、候補者選出プロセスなどを含めて国民の自発的な参加がなければ直接民主制は実現されない、首相公選という制度それ自体は直接民主制の

2023-02-24 00:45:18
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

実現を保証するものではない、と述べた。 (p.37) ルソーは、「真に自由な国では、市民はすべてを自らの手で行い、金銭で代用させはしない」と論じた(『社会契約論』)。直接民主主義実現の鍵は、〈誰かを選ぶこと〉に市民が積極的にかかわっていくことにあるのではなく、文字通り、〈すべてのこと〉に

2023-02-24 00:45:19
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

市民がかかわっていくことにある。  首相公選制は国民が直接かかわったとしても直接民主主義ではなく、民主主義の純粋型というわけでもない。首相を公選するだけでは足りない。首相公選制は厳密に言えばルソー的な意味での直接民主主義ではない。

2023-02-24 00:45:19
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

(p.38) 直接的に選ばれたリーダーは、直接民主主義の体現なのであろうか。ルソーは、執行権、つまり行政権に関しては代表を認めている。他方で、立法権、つまり議会については代表を認めていない。一般的に直接民主制とされるのは後者の立法権について、すなわち法律の作成に人々が自ら参加する場合

2023-02-24 00:51:08
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

についてのことだ。ルソーにとって立法とは、あらゆる有権者に関連する一般的な活動である。だから立法権は代表されることができない。少数の代表者が集まるだけでは、すべての人を対象とする立法権の一般性が損なわれることになってしまうからだ。

2023-02-24 00:55:04
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

これに対して執行権の仕事は、定められた法律を個別の具体的な事件に当てはめることである。この場合、一般性を旨とする立法権は関与することはできず、また関与することは望ましくもない。なぜなら立法権は個別の事例ではなく政治単位全体にかかわる一般的な事柄を扱わなければならないからである。

2023-02-24 00:58:20
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

したがって、行政が扱う個々の事案のレベルでは「人民は代表されうるし、代表されねばならない」のである。  このルソーの区別に従えば、首相公選制は、直接民主主義の本体である立法権の問題に触れることなく、ただ執行権における代表の制度を変更したにすぎない、ということになる。

2023-02-24 01:02:11
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

代表制民主主義を議会制民主主義よりも広い概念だと考えるならば、首相公選制もまた代表制民主主義の一つの形式にすぎない。 (p.40) ホッブズが「コモン-ウェルス」と呼ぶ政治単位は、信約を結ぶ人々を代表(represent)する代表者(representative)であるとされる。

2023-02-24 01:08:14
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

だが、この場合の代表者は議員や議会に限られない。  「代表が一人の人である場合には、コモン-ウェルスは君主政治であり、それがそこに集まってくる意志をもつ全てのものの合議体である場合には、それは民主政治すなわち民衆的コモン-ウェルスであり、それが一部分だけの合議体である場合には、

2023-02-24 01:14:08
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

それは貴族政治と呼ばれる。」(『リヴァイアサン』)  民主的な含意をもつ代表制論は、少なくとも理論的には君主制にも貴族制にもつながりうる。 (p.42) ポピュリズム批判という文脈で根源的なのは、公選首相は本当のところ人々の支持など得ていないのではないか、支持の実体がないのにあたかも

2023-02-24 01:21:31
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

あらゆる民意と一体であるかのようにみせかけているだけなのではないか、という問題である。  公選首相は、国民の投票で選ばれるだけに、建前としては国民との高い一体性を誇示できる。だがそれは、国民全員が公選首相を支持しているということではない。代表できる民意の範囲には限界がある。

2023-02-24 01:26:02
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

公選首相が国民的支持を背景に議会から独立して強いリーダーシップを発揮できるということは、首相という単一焦点に民意が集約されるからこそ逆におきざりにされてしまう多くの意見が存在するということと表裏一体である。 (p.43) 強力なリーダーシップの実現というテーマにおいては、首相公選制論は

2023-02-24 01:30:32
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

むしろ民意の複雑さを捨象しようとしているようにもみえる。すなわち、民意が分裂している状態では政治が滞るので、相対的多数派に過大な権力を与えることにより、行き詰まりを突破しようという考えである。  そうなると、首相公選制には、前者に見られる民意の反映と後者に見られる民意の捨象という

2023-02-24 01:34:39
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

相反する役割が同時に期待されるということになってしまう。 (p.47) 議会制に対する不信感が極度に強い現在では、代表制批判があまりにも強いので、公選制の本質が隠蔽されてしまうひずみが生じてきている。 (p.48) 小泉政権下の議会は、実質的な落下傘候補の集合体となった。

2023-02-24 01:40:17
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

(p.53) 橋下はなぜ単に「民意を尊重する」と言わず、「ふわっとした民意」という言い回しをするのだろうか。民意がふわっとしているという言い方は、まるで有権者が政治を理解していないと非難しているかのようだ。  そうなると、その民意の輪郭を定め、内容を明らかにするのが政治家の仕事になる。

2023-02-24 01:52:46
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

その場合、公選首相は、自分ひとりの声で民意とは何かを説明することができるから、民意の輪郭を定めるには好都合である。議会に表現される民意が不明確であればあるほど、公選首相の民意解釈は明確に見えるようになる。それが政治家としての強いリーダーシップを感じさせるのである。

2023-02-24 01:56:02
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

そもそも民意の代表のさせ方は一通りではない。  人々の間での意見の対立が複雑で入り組んだものになると、それを大きなくくりでまとめて誰かに代表させることはできなくなる。すべての要求を満たすことが原理的にできない以上、要求の充足は民主主義の目的にはなり得ない。

2023-02-24 02:00:14
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

公選型リーダーは、その要求を素材として、その政治体にとって意味のある物語を作り上げようとする。 (p.55) 吉田徹は「ストーリー・テリング」型の政治について、「戦後の〈利益配分〉の政治が、もはや何も分配するものを持たなくなった時、政治がそれでも国民に支持されようとすれば、それは、

2023-02-24 02:05:06
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

国民を包摂することができるようなストーリーによってでしかできない。政治家によって国民が「代表」されるのではもはやなく、政治家によって国民が「表現」されるのである」と述べている。(『ポピュリズムを考える~民主主義への再入門』)

2023-02-24 02:12:02
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

「代表」と「表現」はともに represent と訳せる。代表制民主主義は representative democracy だが、物語を創造する公選型リーダーによる代表制民主主義は、表現型民主主義と訳すべきなのかもしれない。 (p.57) 物語が物語である以上、そこにはストーリーに組み入れられなかった人々が存在する。

2023-02-24 02:17:10
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

物語はどう展開してもやはり物語である。フィクションであるといってもいい。現代政治は、事実にもとづいたドキュメンタリーというよりも、小説としての性格の方が強い。  橋下は民意を代表する、という言い方をしばしばするが、現代の政治ではさまざまな民意をそのまま代表することはできない。

2023-02-24 02:21:10
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

民意がそっくりそのまま政治に反映される〈透明な代表〉は実現不可能だ。だからこそ物語を作ることが必要になる。物語である以上、📌民意が表現されたとしても、代表されない民意は残る。  民意の表現方法が巧みであるというのは、代表されない民意の重要度を低く見せることができただけにすぎない。 pic.twitter.com/xS7ly4PF9M

2023-02-24 02:32:22
拡大
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

(p.58) リーダーシップの強化は民意の捨象によって実現されている。  ストーリー・テラーとしての公選型リーダーにも〈顧客〉や〈読者層〉はいる。代表しているのはその顧客の意向であって、民意を全体的に代表しているわけではない。twitter.com/momotro018/sta…

2023-02-24 13:22:38
桃太郎+ @momotro018

旧統一教会への解散命令請求、判断は「統一地方選を終えた」4月以降に 文科省方針 こんな露骨なことあるか?💢 選挙が終わったらまたしばらく自由に悪事が働けるからな💢 なにが民主主義だよ、結局まともな政策なんて何一つやってねえじゃねえかカルトズブズブ自民党がよ💢 news.yahoo.co.jp/articles/2645f…

2023-02-23 20:48:22
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

(p.59) 議会制よりも公選制のほうが原理的に民意を代表しやすいように見えるとしたら、それは議会制の代表機能に対する不信感がそれほどまでに大きくなってしまっていることの単なる裏返しにすぎない。  問題は民意を作り出すことそれ自体にあるのではない。

2023-02-24 13:22:39
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

作り出した民意があたかも民意のすべてであるかのようにリーダーがふるまうこと、また有権者の側でもそれが民意のすべてであるかのように受け取ってしまうことが問題なのである。  これは公選型のリーダーにとってまぬがれることのできない構造的な問題なのである。 pic.twitter.com/z0dCy35w50

2023-02-24 13:22:39
拡大
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

有権者が物語の有効性を認めなければ、公選型リーダーの登場はない。しかし、創作された物語を信じ切ってしまえば、民主的要素の欠落は著しいものとなる。 (p.60) 議会と違って反対勢力の存在が制度化されていない公選制では、反対論は有権者からしか出てこない。 pic.twitter.com/H4qWsO6zDy

2023-02-24 13:22:40
拡大
花びんに水を☘ @chokusenhikaeme

ポピュリズムに浮かされた人々が熱狂的にリーダーを支持してしまう事態は問題の半面でしかない。代表されていない民意を持った人々を含めて、参加が積極的になされない状況のほうがかえって問題だともいえる。首相公選制は、十分には直接民主主義でないからこそ、問題が多いのである。

2023-02-24 13:22:42