AIのべりすとさん、お世話になります!
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お望月さん @ubmzh

「旦那ぁ、さすがにこのおばけ屋敷はおかしすぎますって。アッシはなんかいろんなところから見られているような気がして……」 「ハチよ、無駄口を叩くでない。一宿一飯の恩義ぞ」 固く雑巾を絞り屋敷内に設置された墓跡を磨く吉貝京四郎。 「ちげえねえ」

2022-01-30 15:13:50
お望月さん @ubmzh

この「討入リーズ・ワンダーランド」と呼ばれるおばけ屋敷は、投獄された稀代の発明殺人鬼・平賀源内が手がかけたことで知られる施設だ。 邸内には47人の赤穂浪士の機械仕掛け人形が設置されており、人々は吉良上野介に扮した衣装で出口を目指すと言うスリリングな遊戯施設であった。

2022-01-30 15:18:45
お望月さん @ubmzh

はじめは、精巧な機械人形の出来とスリリングな討入体験が味わえると言うことで評判を取り江戸で遊戯番付の横綱に上り詰めたのだが、発狂した平賀源内が投獄された時期から、邸内での行方不明者が続出し、異臭があふれ、いつの間にか打ち捨てられた。 その施設に吉貝とハチは滞在しているのである。

2022-01-30 15:22:17
お望月さん @ubmzh

吉貝は寡黙に施設の掃除に力を入れている。元より剣術で鍛えた吉貝の腕力は素晴らしい。雑巾がけも上手く武家とは思えぬ手並みであった。 ハチは(旦那は話してくれねえがお寺で過ごした時期があるにちげえねえ)と考えていた。 大石某の墓石を磨き上げると吉貝は顔を上げ「飯にするか」と言った。

2022-01-30 15:29:55
お望月さん @ubmzh

二人は食堂へと向かい、夕食をとることにした。食事は三食支給が雇い主との約束であった。食堂にはいつの間にか湯気のたつそばといなり寿司が置いてあった。 食事中、ハチがふいに言った。 「旦那、もしですよ、もしもあっしらがあの吉良様と同じ目にあったらどうします?」 「……それは困るな」

2022-01-30 15:55:31
お望月さん @ubmzh

「それだけですかい? 逃げ出したりはしないんです?」 「しかし、請け負った仕事は最後まで為せねばならぬ」 「旦那ァァ、ちげえねえ。どうせそう言うと思ってましたよ」 夕飯を済ませると二人は邸内に戻り掃除を再開した。朝までに可能な限り邸内を掃除すること。それが、雇い主との約束であった。

2022-01-30 15:57:40
お望月さん @ubmzh

丑三つ時までには掃除が済み二人は眠りについた。しばらくすると二人の元に足音が近づいてきた。 「うっ……うぅ……誰か助けてくれぇ……」 二人の耳に男の悲鳴が届いた。 「旦那! 起きてくだせい!」 ハチは跳ね起きた。 「賊か?」 瞼を開いたまま眠っていた吉貝も目を覚まし立ち上がる。

2022-01-30 16:00:40
お望月さん @ubmzh

二人が廊下に出るとそこには一人の男が倒れていた。男は全身血まみれであり、衣服も破れている。 「おい、大丈夫か!?」 「我が名は、大石主税……吉良を、討つべく、ピガガガ……」 ハチは驚愕した。そこに倒れているのは討入首謀者大石内蔵助の子、大石主税の機械人形であったからだ。

2022-01-30 16:01:42
お望月さん @ubmzh

その機械人形はまるで本人の生写しのように苦悶の表情を浮かべている。 「主税?そこにいるのは主税か!?」 吉貝の言葉に機械人形が反応を示した。 「父上……力及ばず吉良に返り討ちを……まさかあれほどの強さを……」 「もうしゃべるな、仇はわしが討つ」 「父上──」

2022-01-30 16:03:43
お望月さん @ubmzh

機械人形は活動を停止した。その顔は先ほどまでと異なり穏やかで機械的な無表情を晒していた。 ハチが驚きの顔で吉貝を見やると、吉貝手拭いを顔に巻き付け覆面としていた。 「許さぬぞ、吉良上野介!」 (ビブラスラップの音と共にCMアイキャッチ) 『発狂頭巾!』

2022-01-30 16:06:03
お望月さん @ubmzh

この番組は、AIのべりすとと手入力が半々くらいでお送りしています。 (画像は前後の脈絡なく赤穂浪士を斬り始める発狂頭巾をAIが出力して、解釈一致を発生させた様子) #なお収集はつかない pic.twitter.com/aSnTbP3vMy

2022-01-30 16:46:48
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お望月さん @ubmzh

(ビブラスラップの音と共にCMアイキャッチ) 邸内は赤穂浪士の生きた人形が悲鳴を上げて逃げ惑っている。吉貝は冷静に機械人形の首を切り落としていく。 「こいつらは所詮、ただの木偶の坊よ」 「旦那ァ、でも、これらは赤穂浪士の人形ですよ!」 「それっ それっ!」 「ああもう聞いちゃいねえ」

2022-01-30 21:27:20
お望月さん @ubmzh

ハチも仕方なく刀を振るっていく。 「畜生、なんで、こんな手当たり次第よことを」 ハチがつぶやくと吉貝は静かに答えた。 「この屋敷内のどこかに"本体"がいるはずだ」 「えっ」 「よく見よ、機械人形は主税のみ、残りは精巧な木彫り人形よ」 「まさか、ただの木彫り人形が動くはずが……」

2022-01-30 21:28:12
お望月さん @ubmzh

「ハチよ、『ねずみ』という講談は知っておるか?」 「へぇ、左甚五郎作の木彫りの鼠が動き出し……っていうお話でしょ。……まさか!?」 「そのまさかよ。おそらく、屋敷内に稀代の天才・左甚五郎が隠れ潜んでおる」 「うへえ」 「やつの自慢の木彫浪士を切り倒していけば、甚五郎は姿を現す!」

2022-01-30 21:29:41
お望月さん @ubmzh

ハチは感心したように言った。 「旦那、たまげたもんだ。それにしても、この赤穂浪士、すげえリアルなつくりでございやすね。本物みたいだ」 「うむ、本物の浪士たちも、このように恐ろしく強いのであろうな。だが、生き人形ならば話は別よ。剣術に必要な"勘"に欠けおる」

2022-01-30 21:38:17
お望月さん @ubmzh

そう言いながら吉貝は彫部安兵衛の首を切り落とす。 名高い剣客を軽々と切る発狂頭巾の業前は尋常なものではない。ハチは畏敬の念で吉貝京四郎の凶行を見守った。 午前五時、四十六体の木偶人形を倒しきった吉貝とハチの前に、一人の男が姿を現した。男は白装束に身を包み、白い髭を伸ばしている。

2022-01-30 21:57:03
お望月さん @ubmzh

男の名は左甚五郎。彫刻師である。 「ほう、ここまで抗うとは、大したものじゃ」 「あなたは、アッシにこの屋敷の仕事を紹介してくれた親切な人!」 「お主が”左甚五郎”であったか。お初にお目にかかる」 「まさか、戦闘能力試験のために屋敷に呼び込んだ浪人の正体名高い発狂頭巾とはな」

2022-01-30 21:59:05
お望月さん @ubmzh

甚五郎は顎に手を当てながら、ふむと呟くと襖を開けて庭に降り、そこに置かれた物置に手を掛ける。 「冥土の土産にわしの最高傑作を披露してやろう」 その瞬間、噴き上がる蒸気とともに物置が開き巨大な人影が現れた。 「おわっ これは旦那!?」

2022-01-30 22:06:57
お望月さん @ubmzh

現れたのは巨大な老人の人形であった。その大きさは人間よりも二回りは大きく、身の丈は十尺を超えようかという巨体である。 「名付けて『吉良上野介G』! これがわしの最後の作品となるであろう!」 吉良人形が邸内の発狂頭巾へ向けて殺到!だが、ゴツンと軒先に頭蓋を強打し転倒する。 「あっ」

2022-01-30 22:10:18
お望月さん @ubmzh

吉良人形の弱点は、その人間離れしたサイズにあった。あまりに巨大であるがゆえに狭い屋内では満足に動けないのだ。 「しまった!」 甚五郎が吉良人形を助け起こそうとするがもう遅い。起きあがろうとする吉良へ向けて発狂頭巾が飛びかかった! 発狂卍斬り!

2022-01-30 22:16:11
お望月さん @ubmzh

「なんだこりゃ?」 ハチが呆然としていると、左甚五郎がよろめきながら立ち上がる。その顔面は二つに割れ、断面からは木目が覗いている。 「グググ、うらめしきかな平賀源内。彼奴がからくりで我がネズミを再現し、これからは職人の魂ではなくエレキテルが動かす、などと……」

2022-01-30 22:24:44
お望月さん @ubmzh

「なるほど、だからお主は討入ーズ・ワンダーランドに忍び込み機械人形を生き人形で駆逐して置き換えて行ったというわけか」 「そうだ、最後に大石主税を始末すれば全てが終わる、はずだった、この芸術的な偉業も心半ばに終わる……なぜだ、発狂頭巾!貴様ならわしの"くるい"がわかるだろう!?」

2022-01-30 22:30:23
お望月さん @ubmzh

「人形に狂い力に狂う──貴様と何が違うというのだ」 「旦那……」 ハチが心配そうに発狂頭巾を見る。 だが、発狂頭巾は左甚五郎にこう断言した。 「狂うておらぬのだお主は。ただひたすらに左甚五郎本人の真似をするだけでは狂えぬのだ、甚五郎」

2022-01-30 22:35:41
お望月さん @ubmzh

左甚五郎の生み出した「左甚五郎の木偶」は絶望的な顔で発狂頭巾の瞳を見つめる。そこには狂気のこもらない慈愛の瞳が── 「そうか」 「そうだ」 木偶人形は力を失い、その場で木屑となって消えさった。 ──── 数日後、再建の済んだ長屋。

2022-01-30 22:43:30
お望月さん @ubmzh

(なお、長屋が倒壊したのは吉貝がローションを名産とする国があると主張し、長屋中をローションまみれにしたところへ巨大神輿が突っ込んだことが原因である) 「旦那、よく左甚五郎の正体を見抜きましたね」 「よく考えてみろハチよ、100年前に死んだ男が生身のはずがあるまい」

2022-01-30 22:50:33
お望月さん @ubmzh

「うへえ、100年前ですかい?」 「甚五郎はあのような真似をする男ではなかった、だからわかったのだ」 「まるで左甚五郎本人を知っているような……旦那……お大事にしてくだせえ」 常ならず穏やかに壁を見つめる吉貝の眼差しに、己の正気を疑うハチであった。 『発狂頭巾とからくり四十七士』 終

2022-01-30 23:00:53
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まとめたひと
お望月さん @ubmzh

例年通り嘘正月は休暇です。