2002(平成14) 新たな米政策~2003 (平成15) 米政 策~2006 (平成18) 加藤紘一~2007 (平成19) 参院 選比例
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遠田大亮 @DaisukeEnta

加藤は日米農産物貿易交渉が済むと米政策を見直す「食管制度の改革」へと大きく舵を切った。力をつけた加藤は宮澤喜一政権下で内閣官房長官、党幹事長代理へと駆け上がった。ところが羽田の離党、宮澤内閣の崩壊、細川連立政権の樹立・崩壊、羽田内閣の樹立・崩壊と政局が流動した。自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/2Sd2kKSoQF

2022-10-11 12:32:05
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遠田大亮 @DaisukeEnta

加藤は自民党が村山富市社会党政権で与党に復帰すると政調会長、幹事長にまで上り詰めて中央省庁再編の行政改革に本領を発揮した。行革で「農林水産省」名はそのまま残ったが、加藤幹事長の政治力なくして考えられなかったものだ。〜自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/c0RniDcs1g

2022-10-11 12:42:30
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遠田大亮 @DaisukeEnta

その加藤が総理・総裁を目前にして無念にも“加藤の乱”が生じた。加藤は派閥の長であるか故に派閥を飛び越える事ができず、自らの行き場を抑えざるを得なかったのである。そうして総理・総裁の座が遠ざかった。〜自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/3avr68AfOl

2022-10-11 14:06:58
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遠田大亮 @DaisukeEnta

それから10年が過ぎ日本経済はバブルが弾け小泉改革を経て今政治は目印を見失いつつ冬の時代へと入っている。加藤と一緒に道を歩くと「加藤さん、もう一度自民党を立て直してくれ」と若い人から声がかかる。その加藤が政治家の原点(農政)に立ち戻り国づくりに挑む事になった。自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/qfTNCap7oW

2022-10-11 14:13:04
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遠田大亮 @DaisukeEnta

【参院選比例】JA全中の前専務理事・山田俊男が2007年の参院選比例代表に立候補、約45万票を獲得して党内第2位の好成績で初当選した。山田はJAグループ初の生え抜き候補として見事にその期待に応えたのだがJAが独自候補を擁するに至るまでの道程は長くて遠いものだった。自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/vDBp7x2BkG

2022-10-11 19:17:30
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遠田大亮 @DaisukeEnta

それは、参院選においてJAが農水省と決別した事を意味し、農水省と五分につき合う事を宣した戦いでもあり、山田の勝利はJAの歴史に大きな変化を物語る選挙となった。JAはこれまで参院比例代表には組織から一切候補を立てず一貫して農水省OBの支援に回ってきた。〜自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/burOgsgif4

2022-10-12 07:13:29
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遠田大亮 @DaisukeEnta

JAでは天下りを受け入れていないもののJAは農水省とほ絆を守るかの様に選挙では支持団体の中核となって農水省OBを当選させ続けてきた。その農水省からは毎回事務次官OBと技術職OBの2人が立候補して議席を保ってきた。〜自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/EpwwZS7eDa

2022-10-12 07:26:22
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しかも参院は3年に1度半数が改選されるため裏表で皆当選すれば4人のOBが省益の守り手になり、かつ団体と政権与党をつなぐ重要なパイプ役としてほぼ2期12年に渡り“天上がり”のごとく役割を果たしていた。そして大河原太一郎ら実力者は3期18年務め後輩役人に君臨する力を誇示した。自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/xxba6eBkJL

2022-10-12 08:27:54
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事務次官OBの大河原の場合、会議の席では後輩の発言に無言でも議員会館に戻ると局長や部課長に対し容赦なく「今日の答弁は良くなかった。明日の会議ではああ言え」また党に持込む資料等は全て事前に目を通し「これが足りない。右だ左だ」と微に入り細に入り実に的確な指示を与えた。自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/nazOYR3oQO

2022-10-12 08:52:42
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遠田大亮 @DaisukeEnta

ところが時代と共に比例代表選に役所OBが出にくくなった。60年代に林野庁OB(片山正英)がまず戦線から外れた。山村人口が減少し林野だけでは当選に必要な票がなくなったのである。70〜80年代が農水省の全盛期だった。檜垣徳太郎、梶木又三、大河原、岡部三郎の4人が議席を守った。自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/x2IHhMYOrB

2022-10-12 13:02:11
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遠田大亮 @DaisukeEnta

農業土木OBの梶木と岡部は全国の土地改良事業に采配をふるい、事務次官OBの檜垣と大河原は農政の大御所として米価や予算、法律等を仕切った。ただし檜垣は直ぐに愛媛県選挙区に回った。その檜垣が落選して引退するとやはり事務次官OBの石川弘へとバトンタッチし石川も上位当選した。自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/WrYKTJzeb5

2022-10-13 08:55:50
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遠田大亮 @DaisukeEnta

ところが、石川は任期途中で郷里の石川県知事選へ支援団体に何の相談もなく転向した事から落選。また次の比例代表選にも出馬したものだからJA等の団体は農水省の姿勢に反発した。だが当時は大河原や檜垣が役所と団体の間に入って、よりを戻した。自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/wNgdw0vju0

2022-10-14 07:08:53
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遠田大亮 @DaisukeEnta

一方、技術職OBの場合は梶木から須藤良太郎、岡部から佐藤昭郎へと次々に構造改善局次長を擁立して土地改良団体の支援をバックに2議席を固く守ってきた。だが平成に入り比例代表選に絡んだ役所と団体の癒着構造や選挙違反事件が相次ぎマスコミや世論から糾弾されるはめになった。自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/54bFnClwIR

2022-10-14 08:29:46
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遠田大亮 @DaisukeEnta

もうすでに役所を挙げての比例代表選が終焉になりつつあった。それでも党側(農林族)の要請もあって農水省は“局長OB”に格下げして食品流通局(福島啓史郎)や農蚕園芸局長(日出英輔)にお鉢が回った。しかし、次第に役所は選挙から手を引き他力本願に団体の力にすがる様になった。自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/n0I8pbXxTy

2022-10-15 07:24:46
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遠田大亮 @DaisukeEnta

農水省幹部は「もう役所の代表ではないよ。自分が好きで選挙に出ているのだから」と冷たく傍観する様になった。役所が力を抜けば団体も手を緩める。比例代表選では政党が当選の順位を決める「名簿式」時代にはJA等の団体が党員や後援会の名簿集めに汲々となって動いたが〜(続く)自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/nliuzxvGx8

2022-10-15 07:33:24
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遠田大亮 @DaisukeEnta

(続き)候補者名を記入できる「併用制」に切り替わると団体の協力度合いが薄くなった。それでも農林水産分野は裾野が広く局長OB級を当選させる力を十分に発揮できた。ところが当選した後、末端の農家から「地方に顔を出さない」「外国にばかり行っている」とか不人気になってきた。自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/I69s4Nk0mE

2022-10-15 07:44:40
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遠田大亮 @DaisukeEnta

役人出身の悪さばかりが目立って来たのである。実際に福島も日出も外務政務官を選んだため海外に出張する機会が多くなって農政で働いている姿よりもそちらに出向いている顔の方が目立った。2回目の選挙では、まず、日出が落選、3年後の次の選挙では福島を支持する事をJAが拒否した。自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/OcFJMyWPlU

2022-10-16 13:22:59
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遠田大亮 @DaisukeEnta

ここにおいて全国農政協(JAの政治母体、全国農業者農政運動組織協議会)が山田専務理事に白羽の矢を立てた。全中会長の宮田勇(北海道中会長)と全国農政協の川井田幸一(鹿児島県中会長)がまなじりを決して「なんとしてもJAから山田を参議院議員にするんだ」と大号令を発した。自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/aH0aSbVl6i

2022-10-16 18:00:08
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遠田大亮 @DaisukeEnta

それでもJA内には「福島でも良いではないか」とする声もあったので“山田か福島か”の選挙の結果、山田の圧勝に終わった。周りからの期待を一身にあびた山田は燃えて“農協との共生”をスローガンに両会長や農家の期待に応える様に全国に800あるJAを二周りする計画を立て駆け回った。自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/R6vNQGATZB

2022-10-16 19:30:32
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遠田大亮 @DaisukeEnta

山田は心中に“自分が生産者と農家の架け橋になる”との使命感をみなぎらせて走った。それが45万の票につながったのである。この山田の上位当選によりJAの政治に立ち向かう意気込みが変わった。また組織力も健在である事を内外に示した。自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/Z6tMpwHoqf

2022-10-16 19:36:05
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遠田大亮 @DaisukeEnta

JAを取り巻く情勢は厳しくなるばかりなのだがJAにとって山田の当選は従来農水省に力を貸し取るものを取ってきた姿勢から、言う事を堂々と主張し自らの主張を引っさげ走るJAへの変貌を強く印象付けた。その山田は当選すると早速、農水委員会の理事となり懸命に地方を走り回っている。自民党農政史吉田修 pic.twitter.com/nVl02ElPbl

2022-10-16 19:42:54
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まとめたひと
遠田大亮 @DaisukeEnta

農業、農政、農協等“農”に関してのツィートが多いです。 (個人的には)GHQの占領政策や押し付けられた憲法を金科玉条としたままでは、日本農業はもっと衰退すると考えています。 山形県農協中央会勤務。農協監査士。明治大学法学部卒。山形県酒田市出身。 過去のツィートは、以下↓のまとめサイト(min.t)からどうぞ。