幾ら違うと言ってもジョンとシャロが恋人同士だと信じて疑わないから二人がちょっと喧嘩するだけでドノヴァンとレストレードとハドソンさんは「なに痴話喧嘩?」「倦怠期か?」「確かに熟年夫婦にマンネリは付き物よねぇ」とか言ってその度に「だから僕らは!付き合ってない!」て叫ぶ羽目になるジョン
2018-06-13 00:32:03「うるさいぞジョン」「シャーロック!君も違うって言ってくれよ!」「他人がどう思おうが関係ないだろう。言いたい奴には言わせておけばいい」「それじゃ困るよ」「僕は困らない」「僕が困るんだよ!」「何故」「僕は女の子が好きだ!」
2018-06-13 00:58:34「ジョン、君は自分がゲイだと思われたら交際する女性と上手くいかないと思っているのだろうが、君がゲイであろうとなかろうとどの道現在交際中の彼女とは別れる運命だ。それは君の頬に出来た手形の跡から見ても明らか」「デート中に君が何度もメール送ってくるからだろ!」「見ろと強制はしていない」
2018-06-13 00:58:35ってそんな二人を見てまた周りは(痴話喧嘩だ…)て思う。 見ろと強制はしていないとか言いつつ、確認しなかったらしつこくどんどんメール送ってくるし、逆にデート中に全然メール送ってこなかったとしても(大丈夫かな……もしかして倒れてるんじゃ……)とか変に心配してデートどころじゃないジョン
2018-06-13 01:01:59【J/S】今日こそはと振り切って。メールも返さないからなと言い捨てて。晴れ晴れとデートへ赴いた。彼女との楽しい会話、美しい笑顔、美味しい食事。完璧な夜の一時はしかし矢張りあいつのメールでぶち壊される。『ジョン事件の真相がわかったぞ』『帰りはいつになる』『ジョン珈琲を淹れてくれ』
2018-06-16 03:14:39数分単位で送られてくる新着に苛々が募る。律儀に見てしまう自分も悪いが。意地でも返信するものかと既読のまま無視を決め込んでいると途中でピタリと受信が止まる。漸くデートに集中出来ると安心した矢先、これまでとは違う着信音が流れ出した。ジリリと一度、ワンコール。
2018-06-16 03:14:39たったそれだけでお行儀よく静かになった携帯を掴み上着を手に取り彼女に謝罪しながら店を出る。ああもう最悪、なんて酷い夜だろう。階段を駆け上がり扉を開けると平素のようにカウチに背を預ける同居人は珍しく少し驚いた顔をした。「電話を掛けた理由は?」「君がメールは返さないと言っていたから」
2018-06-16 03:14:39だからなんだ。まさか電話なら良いとでも思ったのか。ワンコールは計算か。言ってやりたい事は色々あるしまたデートを台無しにされた文句の言葉だって当然この男は受けるべきだろう。なのに、「ジョン」「なんだよ」「おかえり」口端を上げ笑うシャーロックに結局僕は「ただいま」としか言えなかった。
2018-06-16 03:14:40監視カメラは全部取り除いて、それじゃぁって唇と唇が触れそうな瞬間に突然携帯の着信音が鳴り響いて「これってまさか」「マイクロフトだ」「ちくしょう!盗聴器か!?盗聴器もあるのか!」「聞かれてたって僕は別に構わない」「僕は嫌だよ気にするよ!」て全然恋人らしいことできないジョンとシャロ。
2018-06-20 02:59:20嫌々着信に出ると何ともまぁにこやかな声が。『やぁドクター』「何が、やぁ、ですか!あのこういうのやめてもらえませんか」『可愛い弟を心配して何が悪い』「じゃあその可愛い弟に直接言ってくれませんかね」『弟は私の着信には出たがらないだろう』「ジョン、僕はマイクロフトの電話には出ないぞ!」
2018-06-20 03:07:22「Promise」/「帷更」の小説 [pixiv] pixiv.net/novel/show.php… 極めて甘いジョンシャロが出来上がりました(スパイスにマイクロフトを添えて)
2018-09-11 00:19:48