こないだ塀の上に置かれた人形があって、進路の邪魔だなあと思っていた。近づくとこちらに顔を向けたので、私は驚いて鳴き声を上げて逃げてしまった。次の日に縄張りを巡回していて、あの場所を見上げたが、人形はもういなかった。@pVZrwwV5SvMiMEY #いいねしたフォロワーを偏見で紹介する
2021-07-20 11:25:36失敗した…というのも、ある家の屋根から隣の屋根へと飛び移るつもりだったのが、目測を誤って庭に落ちてしまったのだ。それもあろうことか、大量の蜘蛛の巣にひっかかってしまったのだ。そのうち家人が助けに着てくれたが、妙に蜘蛛の巣を取るのがうまくて、とてもとても白い手をしていた。@uyu_orkb
2021-07-20 11:29:31雨のひどく降る日に、私は駅舎で雨宿りをしていた。駅員と思しき人間がやってきたので、「にゃあ」と適当に挨拶をした。人間は「切符を見せてくれるかい?」などと言うので、猫にそんなものは必要ないだろうと返事をすると「ははは、冗談だよ」と言って事務室へ消えていった。@OBAKAGHOST666
2021-07-20 11:34:21川沿いを歩いていたある日、川の中になにががあるのに気づいた。(人間の服飾に詳しくないので、おそらく)ウェディングドレスを着て仰向けに眠る人間。いつからここにいるのだろう。それはまるで今すぐにでも目を開けるかのように、きれいだった。 @shirushi_728
2021-07-20 11:38:31青い青い光が、夕雲を突き抜けていった。私の動体視力でかろうじてわかったのは、それはいわゆる飛行機だろうということだ。あの速さなら戦闘機というやつだろう。どこまでも青い光の帯を見て、あやつを狩れたら快いだろうな、と私はうずうずしたのだった。 @cobalt_blue0708
2021-07-20 11:41:57子猫と出会った。まだ効率的な狩りの仕方を知らないようだ。いい場所を教えてやろうと近所の酒屋の裏に案内する。ここの店長はいいヤツでよく餌をくれるのだ。子猫を連れて行くと店長はいつものように餌をくれ、頭を撫で、しかし子猫の方を拾い上げてそのまま奥に行ってしまった。@Kabisukettooooo
2021-07-20 11:46:41時計塔にはおっかない番犬が2匹いる。そいつらは私がどこから侵入しようとしても即座に吠えてよこすので、おかげで時計塔には一度も入ったことがない。管理者よ、どうかこの猫めを塔の中へ招き入れていただけませんか。@mitsutoki #いいねしたフォロワーを偏見で紹介する
2021-07-20 11:50:21商店街を屋根の上から眺めているといろんな奴がやってきては、去っていく。先程同じ顔の人間が3回も通り抜けて行ったので、一体ヤツは何をしているのだろうと訝しんでいると、その顔が3人一緒にさきほどと別方向へと去っていった。世の中には同じ顔が3人いるとは言うが、驚いたものだ。@youzorasuzu
2021-07-20 12:00:45シャボン玉が流れてきたので、どこからか来たのか見やると川向かいの家の窓から子供が吹いているのだった。気づいてほしくてウロウロしながらニャーと鳴くと、子供は笑って手を振ってくれた。…待てよ。この家は一昨日無人なのを確認したはずだが。きっと引っ越してきたのだろう。@TEb3Di2gB0tCMNd
2021-07-20 12:07:22公園の一番日当たりがいい場所で寝転んでいると、ピンク色の髪にカラフルな髪留めを付けた人間がやってきた。こいつはいつも私を撫でくりまわしていくが、最後にちゅーるをくれるので嫌いになれない。@naminenoorkb #いいねしたフォロワーを偏見で紹介する
2021-07-20 12:13:02ものすごく香辛料の臭いがする人間だ。いったい何を生業にしているのだろう。カレー屋の臭いとも違うのだ。あまり近づくとむせるのであまり寄らないようにしているのだが、あちらもまた私に無関心なようだ。人間との距離はそれくらいがちょうどいい。 @Beniyama_620
2021-07-20 12:15:43カフェという場所には白く平たいものを並べて、なにやら熱心にそれを見つめる人間が多数見られる。こいつもその一人だ。なんのためかは猫にとっては不可解だが、人間の習性というやつなんだろう。今日は平面に集中するあまり飲み物をこぼし、窓の外の私と目が合って苦笑いしていた。@Minase_023
2021-07-20 12:18:42この全身真っ黒(スーツと言うらしい)に包んだ人間はいつも同じ時刻に同じ道を通るようで、よく私とすれ違う。たまに気まぐれで足元にじゃれついてやると、困ったように抜け出してそそくさと行ってしまう。面白いものだ。@YEN1083 #いいねしたフォロワーを偏見で紹介する
2021-07-20 12:24:59夕方と夜の間には、時折人間はない人のようなものを見かけることがある。そいつらは大抵、何をするわけでもなく薄闇の中に突っ立っている。昨日は土手に立つ黒い影を見つけた。それは夜が近づくに連れて闇に溶け合っていく。今日またいるのかどうかは、わからない。@Zeroku_09
2021-07-20 12:28:24連日とにかく暑い。野良の身としては、飼い猫のことが羨ましくなる。とはいえ、主を見つける気は当分ないのだが…。そいつは長毛の白猫であった。涼しそうな部屋の中でうとうとと外を見ている。@omuretuumai #いいねしたフォロワーを偏見で紹介する
2021-07-20 12:32:43道端でくつろいでいると人間の子供に話しかけられた。うにゃうにゃ言われても何にもわからない。日本語で頼む。ポケットからおもむろに缶を取り出したので、餌かと待ち構えていると、その中は黒く、星が広がっていた。「不思議でしょ?」と言って子供は立ち上がり、去っていった。@mint_and_pepper
2021-07-20 12:38:08羽を持った人間だった。大きな鳥かと思ってその羽根に飛びかかると、そいつは短く叫んで抵抗した。結局首根っこを捕まれ、そいつはそいつで私の爪痕だらけになりなりながら「飛べなくなったらどうするんだ」と怒った。飛べるなら私も飛んでみたいものだな、と能天気なことを考えていた。@zux001
2021-07-20 12:43:51池の上、蓮の間に5cmほどの小さな人間を見た。こんなに小さい人間を見たのは初めてのことだった。その人間は私に気がつくと、慌てて背中の羽を使って飛び立っていってしまった。 @C_ruzu #いいねしたフォロワーを偏見で紹介する
2021-07-20 20:48:09いつものように縄張りを巡回していたはずが、気づけば知らない路地に迷い込んでいた。彷徨ううちに人間を見つけたので、足元でニャーニャー鳴いてズボンを掻いてやると、人間は「はいはい」と言って私をいつもの路地まで抱えていく。人間の腕から降ろされると、その姿は忽然と消えた。@uoju_gyoituki24
2021-07-20 20:51:57ある早朝、公園をのんびり歩いていると、地鳴りと共に土煙が前方から現れる。近づいてくるうちにわかったのは、それがマッチョの集団であった。あまりの圧に驚いて私は飛ぶように逃げる。去っていく彼らの背中を見ながら思う。一体連中はなんだったのか…。@AnunYuki
2021-07-20 20:54:20この人間は、さきほどから微動だにしない。足元に空っぽの缶が置いてあり、おそらくストリートパフォーマンスというやつなんだろう。せっかくなので登ってみると、奴は呆れた顔をして私を降ろし、投げ銭をもらえない愚痴を聞かせてくれた。@kichidayooooooo #いいねしたフォロワーを偏見で紹介する
2021-07-20 20:58:08珍しく野良の犬と遭遇した。こやつはなかなかに強かであるらしく、複数の家を回ってはたらふく飯をもらっているらしい。おかげで太っているぞ、と指摘してやると、問題ではないと一蹴された。確かに、ひもじいよりは肥えている方がましだ。@yuuki_kayu #いいねしたフォロワーを偏見で紹介する
2021-07-20 21:01:32土気色をした人型のものが、木にもたれかかっている。死んでいるのかどうかわからず、ちょっかいを出すのに躊躇しているとそれはゆらりと動きだした。死臭がしているのに動く…。もしかすると、巷で聞いたゾンビというやつかもしれない。@_edo_k #いいねしたフォロワーを偏見で紹介する
2021-07-20 21:08:31