被虐癖DK尾（途中）

ごうと🍄断筆 @Hichina_gk

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１７歳くらい

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こういうDK陰キャ尾ちゃんに乱暴したい。わざと痛い思いをさせたい。でも尾ちゃんは抵抗しないし薄ら笑いしてる。それが尾ちゃんにとってのわずかながらの処世術。腕折るよ〜。

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被虐癖DK陰キャ尾のおはなし……。 見ず知らずの若い男や同級生(もうテンプレですねこれ)に金払って満足いくまで殴ってもらうのが日常的になってる尾。幸いなことに家は裕福だから金は適当に理由をつけて持ってくる。男達にとっては金は貰えるわスカッとできるわいいカモにされている。でも尾には→

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好きなクラスメイトがいてその子には殴らせている事は知られたくなくて怪我の事を聞かれても適当に「転んだ」とか「よそ見してて」とか言って誤魔化していた。でもそんな事が長く続く訳もなくある日男とホテルに入っている所をクラスメイトに見られる。まぁ杉なんですけど。

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後日人気の少ない校舎裏で「あんなとこで何してたの？」と杉に聞かれる。尾は俯いて黙ったままでいた。それに痺れを切らした杉は「言わないままならそこら中に触れ回る。勿論お前の家族にも」ようやく尾は顔をあげ目を見開いた。それだけはまずい。それだけは避けたい。仕方なく経緯を話す。

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それを聞いた杉は一瞬呆気にとられた顔をしてから一言「変態じゃん」そう言った。予想していた答えとはいえいざ面と向かって言われると傷付くものだ。尾はまた俯き黙っていると杉が言う。「じゃあさ、オガタ、一発殴らせてくんねえ？」「…は？」尾は再び目を見開く。

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「好きなんだろ？殴られるの？一発だけだから」尾にとっては願っても無い頼みだった。「別に…いいけど…」「安心しろって、金なんか取らねえよ」そういうやいなや思い切り左頬に拳が飛んでくる。まだ痣が残りガーゼをあてていた部分だった。「…………っ…」思わず頬を押さえ蹲ってしまう。

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それを見て杉は言う。「分からねえ。分かんないよ、オガタ。こんなんで興奮すんの？」尾は蹲ったままこくこくと頷く。「俺は嫌だな。こんなの。お前がこんなことされて喜んでるのもやだ」そういい尾の腕を掴み引き起こす。「分かるのはお前が俺の事が好きってことだけ。それ以外は分からないし嫌」

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杉は続ける。「俺の事が好きならさ、やめてほしいんだよね。こんなこと。俺今みたいなボロボロのお前なんて見たく無いもん」だろうな。と尾は薄く笑った。しかし殴られなければ性的欲求を得られない尾は酷く悩んでしまう。「………考えとく。」それだけ言いその日は杉と別れた。

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その晩、自室で尾は酷く悩んだ。杉には嫌われたくは無い。しかしそれと同じ、いやそれ以上に手酷くされたい。暴力の捌け口にされたい。それは自分では出来ないものだ。だから金を出してまで殴ってもらう。実際尾の体は全身痣だらけだった。それを見て考える。

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こんな体を見ても杉は自分を嫌わずにいてくれるのか？全てを話したとはいえ体中に残る痣までは見せていない。杉は無理だと言ったが尾は本当は杉に殴られたかった。許しを乞うても聞き入れられないまま腹を蹴り上げられたいと思った。それを想像するだけで尾は下半身の疼きを覚えそのまま布団に入った。

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荒い息を吐きながら考える。そもそもだ。そもそも自分は杉が好きだとは言ったが杉からはその返事を聞いていない。付き合ってすらいないし更に言えば男同士だ。叶うはずのない恋なのだ。おまけにこんな性癖で、誰がそんな人間を好きになる？なるはずがない。そう思い至ったと同時に尾は吐精した。

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数日。尾は誰からも殴って貰わずにいた。金を払わないと断れば諦める連中ばかりなので助かっていた。勿論二度三度は腹いせに殴られはしたが、それ以外は至って普通に過ごしていた。「どうだよ？あれから」放課後、杉が後ろから声をかけてきた。「どうもクソも…何も無い」「ほんと？殴らせてないんだ」

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なんとも意外そうな声だった。「……お前が言ったんだろ。やめろって」「うん。うんまあね。でもそれで我慢出来てる訳？」「………」出来る訳が無かった。はっきり言えば今すぐにでもまだ関係が切れていない男に連絡して吐くほど殴られたくて仕方がない。「それに…」尾が口を開く。「それに？」

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「俺、お前の返事聞いてねえんだけど」「…？あー！お前が俺を好きって話？あーうんうん、好きだよ。好き好き」なんだそのおざなりな返事はと尾は少し苛立った。「お前陰キャだしクラスでもほとんど一人でいるし、正直友達いないだろ。そういう所が好き」全て当たりであるがそれと前述の話、何の関係が

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あるのか？「…だから、お前が誰かに殴られてない間は好き」「…そうかよ」これは尾にとっては随分と酷な話だった。何せ殴られたいのだ。痛めつけられたいのだ。特に目の前で笑っている男に。しかしそれは叶わない話だ。だからこそ尾は試してみたくなった。「スギモト」「んー？」

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「俺の…俺の体。見てみるか。」「………なんで…」「それでも俺を好きって言うのなら俺は二度と殴られるのを辞めてやる。そうじゃなきゃ俺はお前を諦めるからお前も諦めろ」尾は口角を少し上げ、杉に笑いかけた。杉は口に手を当て少しの間黙っていたが、ふと顔を上げ「うん、いいよ。見せてみろよ」

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尾の体を見た杉は言葉を失い息を呑んだ。何も言わずに口を押さえてまじまじと尾の痣だらけの腹を見ている。「これをお前にして欲しい」尾が先に口を開いた途端「駄目だよ…」と杉が言う。杉の目にはわずかに涙が見えたのは気のせいだろうか。そりゃ理解できないだろう。こんな風にされることで興奮を

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覚える性癖なんて、受け入れられる訳がない。分かっていた。覚悟していたがどこか胸がじくりと痛んだ気がした。それは杉も同じだろう。「………駄目だよ…お前は間違ってる」とうとう杉の目から涙が落ちる。こんな俺を見て泣いているのだ。もう一度、じくりと胸が痛む。「そうだろうな、お前じゃ無理だ

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俺を好きにはなれない」そう言った途端杉に思い切り肩を掴まれた。「オガタ、お前はどうして欲しいんだよ」わからない。物心ついた頃から殴られる事に快感を覚えていたのだ。殴られて、蹴られて初めて愛されている、大事にされていると思ってしまう。ふと杉が尾の痣を指でなぞる。そこはじくりと痛んだ

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思わず「ん…」と声が漏れる。嫌われた。駄目だと言われた。尾はこれで元の生活に戻るのだろうなと思った矢先「俺、やっぱりオガタの事、嫌いになれない」尾は目を丸くする。「だからお前のことを守りたい。守ってやりたい」そう言うと杉は尾を抱き締めていた。涙は止まらない。

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錯覚を覚えた。守ってやりたい？こんな俺を？先程までじくりじくりと痛んでいた胸の感覚が和らぐ。尾は自分が間違っているのではないのだろうかと感じた。殴る蹴るに愛なんてなくて、杉がこうして俺を思って泣いている。これが愛されるということなのだろうか？「…じゃあ守ってくれよ。俺がこんな風に

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ならないように、守ってくれよ」自然と口をついていた。「うん、うん。大事にするから。こんな痣俺が消してやるまで愛してやるから」杉は鼻を啜りながら涙声でそう言った。「俺もいつまで保つかかわからないけど、お前はそれに付き合ってくれるか」「うん。うん…」杉の涙は止まらない。

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尾の予想は見事に外れ、杉が俺のことを好きだと認識してしまった。嬉しかった。けれどそれがいつまで続くのかを考えると僅かながらに恐怖を覚えた。「無理なら無理って、言えよ。内に込められたまま愛されるなんて耐えられねえ」尾は嬉しいはずなのにどこか諦念を孕んだ口調で杉にそう言った。