砂漠と渇きの地に特化した宗教と、 高温過湿と風水害と洪水と地震と噴火と津波に対応した宗教と、 それが生まれる気候風土が違うんだから、教えが違って当然である訳で、人の移動が活発でなかった時代に生えた「地域限定型宗教」の神様は、たぶん極地や赤道直下や人口過密都市や異なる人種のことはもちろん、LGBTもフェミニズムも、設計時点では想定してなかったと思うよ。 とかの話。
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加藤AZUKI @azukiglg

宗教・信仰は、繰り返しになるけど「特定の土地の過酷な環境で生きていく知恵」が根底にあって、その過酷な条件下で「多数の人が衝突なくうまくやれるようにするための方便」として【概念としての神(仲裁と譲歩と裁決のためのシンボルとして)】が定義されたとこはあると思う。

2023-04-29 16:27:38
加藤AZUKI @azukiglg

「暑くて砂ばかりで乾燥していて何もない土地は幾らでもあり埋めておくだけでミイラになる」ような土地なら、土葬は理にかなっている。 「暑いが砂はなく湿っていて土地は少なく埋めた遺体はミイラにならず腐り落ちて醜く傷み虫や細菌に食い荒らされていく」土地では、死者への冒涜にもなる。

2023-04-29 16:29:37
加藤AZUKI @azukiglg

我々の生活は現在では、信仰ではなく「法と政治」で整備され、住民同士の衝突を解消しているけど、法と政治というのは元々は信仰というか宗教の知恵(地域共存、民衆統治)から出発して、そこから概念としての神を分離したものだと思う。

2023-04-29 16:31:04
加藤AZUKI @azukiglg

特に日本は二次大戦後に政教分離が進んだことで、法と政治に信仰を持ち込むことへのタブーが強いけど、大元を辿れば宗教も政治と同様「その土地で暮らす人が衝突せずうまくやるための知恵」として発生している訳だから、求めるところ、目指すところ、得られる利得に大きな差ははないと思う。

2023-04-29 16:32:25
加藤AZUKI @azukiglg

そして、法と政治もまた、「その土地、その地域、気候風土に根ざして発生して定着した【不可避で合理的な当たり前】を根底に持っている訳で、それを前提にしない地域で発生して伝承された信仰では、たぶん違う前提の元に整備された法と政治の代わりになれないと思う。

2023-04-29 16:33:38
加藤AZUKI @azukiglg

日本の歴史は、ざっくり言うと、 ・火山性地震の多発地帯 ・不定期に噴火しうる火山があちこちに ・毎年、初夏から晩夏に掛けて【蒸し暑い】(有機物が腐敗しやすく疫病が流行りやすい) ・毎年、複数回の台風/風水害が必ず上陸し猛威を揮う(洪水、土砂崩れ、汚水による食料汚損が起きやすい)

2023-04-29 16:35:43
加藤AZUKI @azukiglg

概ねこれとの戦いになっていて、しかも国土の七割以上が急峻な山地で、三割程度の少ない海岸沿いの平地に、総人口の七割以上がへばりつくようにして暮らしている。 その平地は、住居になり、田畑農作地になり、「無駄に放置されている平たい場所」はほぼない。

2023-04-29 16:37:04
加藤AZUKI @azukiglg

なので、古い墓地なんかは、「山間にある」か「人里から離れた未利用地にある」か、なんでか海岸沿いに延々墓地があったり、自宅私有地の一角にあったりした。罪人の墓は辻(交差点)にあって厄除けにされたりしてたが、それは置いといて。

2023-04-29 16:38:25
加藤AZUKI @azukiglg

そうすると、墓地用地の確保は難しくなるんで、「同じ墓地を何度も再利用する」ための口実として「先祖代々の」というのが出てきたんじゃないのかなあ、と勘繰ってはいるけど、調べてないから実情は分からない。

2023-04-29 16:39:27
加藤AZUKI @azukiglg

前述の通り、信仰/宗教の発生と気候風土(そこから逃れようがないが、避けることもできない自然災害)とは不可分であると思うんだけど、特に毎年複数回やってきて防ぎ切れない洪水を伴う風水害の影響は、宗教の発展に無関係とは言えないと思う。

2023-04-29 16:40:51
加藤AZUKI @azukiglg

うちの先祖とか本家の墓、だいたい山間にあるんだけど(静岡県沼津市出身だけど、先祖は静岡市、愛知県名古屋市、他西日本にも偏在)、山間に墓がある理由は「寺が山にあるから」ということの他に、「山にあれば墓が洪水に遭わないから」というのはあるんじゃないかなとは思っていて。

2023-04-29 16:42:25
加藤AZUKI @azukiglg

偉い人の墓ほど山の斜面の上のほうにあったりして、元は家老筋だったとかいう父方本家の墓参はガチで大変だったよ……(徒歩で上らないとならないのに、上っても上ってもうちの墓が見えてこねえの)

2023-04-29 16:43:18
加藤AZUKI @azukiglg

そういう山の墓なんかも、地滑りのリスクとかあるんじゃないのかと思うけど、かなり古い墓がずーっと山に残り続けていることを考えると、「崩れにくい場所に墓を作る」とかの知恵がどっかで働いたのかなあ、とも。

2023-04-29 16:44:13
加藤AZUKI @azukiglg

川や沢から離れているとか、尾根筋に作って谷筋には作らないとかですね。 まあそれはさておき。 このように、「気候風土と信仰・宗教」はどうあったって不可分なので、「全知全能の神様がそのことを予め配慮してくれているとは思うけども、そうでなかったら死者の遺体が傷み放題になる」の不可避。

2023-04-29 16:45:48
加藤AZUKI @azukiglg

そういう視点からも、「現代日本でも、土葬は特例で許可されている場所以外では諦めたほうが、死者のためですよ」と思うんだがどうなんだろな。

2023-04-29 16:46:20
加藤AZUKI @azukiglg

これは、「おまえの信仰なんか知ったことか」という否定の文脈の話ではないことには留意していただきたい。 砂漠で生まれ砂漠の民を慈しむために培われた信仰とそこで生まれた神は、高温多湿風水害頻発をたぶん想定していないが、それは神(を顕願した人)の知る世界が砂漠しかなかったから仕方がない

2023-04-29 16:48:15
加藤AZUKI @azukiglg

そんで、「死者を悼み弔いたい」という気持ちは、大抵の信仰では神や教義が違っても通じ合えると思うので、そこは配慮したい。 その場合、「死者の遺体が醜く傷んでしまうこと」は弔う人々の本意ではないと思うのだが、日本で土葬を強いるとそのようなことが起きかねない。

2023-04-29 16:49:35
加藤AZUKI @azukiglg

あと、僕も知り合いにムスリムの人が何人か(本場の人、インドの人も含めて)いたんだけど、「アッラーはそこまで細かいこと言わない」「旅先では例外が許される」みたいなことを言う人は結構多かったなー。

2023-04-29 16:51:09
加藤AZUKI @azukiglg

日本に来ているムスリムの人は、出稼ぎとか留学とかが多いこともあって、「今は旅の途中だから、例外は仕方ない」という考え方だった。これは、彼らが「いずれ故郷に帰る」という前提があったかもしれないけど、とんこつラーメンとビールはいいのか、と思った(が、飲み込んだ)

2023-04-29 16:52:19
加藤AZUKI @azukiglg

もちろん、日本にいてもラマダーンの季節は唾すら飲み込まない、という厳格さを自分に課してる人とかもいたことあるから、それは「人によって度合いが違う」っていう話なんだろうなと思う。 でも、夏場の日本の厨房で水分摂らないと倒れるからほどほどにしたほうがいいよ、と思った。

2023-04-29 16:53:37
加藤AZUKI @azukiglg

まあ、ここらへん信仰とか宗教とかの話は一面的な理解だけで全体像を語れるほど浅くないので、「気候風土と信仰の発生」「気候風土の局限が信仰の性質と方向性を定める」とかの話は、「そういう面もある」くらいに留めておくのがいいと思う。 その他の因子も山ほどあるしねえ。

2023-04-29 17:00:36
加藤AZUKI @azukiglg

あと、日本人は大抵のことについては「いいよいいよ」と配慮を考えるけど、度を超えて権利を主張し始めると「図々しい」という評価に変わって畜生扱いになりかねない。

2023-04-29 18:53:22
加藤AZUKI @azukiglg

ので、どこまでが日本人の「許す範囲」で、どこからが「日本人が絶許」に豹変するラインなのかについて、外国人はどこかで学ぶ機会があった方がいいと思う。 日本人の「お人好しで親切」は無限、無条件ではないので。

2023-04-29 18:54:15
加藤AZUKI @azukiglg

日本人、割と「無理して我慢しすぎ」なのがデフォの人多いので。

2023-04-29 18:58:06
加藤AZUKI @azukiglg

それ故に、我慢をやめて豹変すると逆方向に全力疾走するし、誰かのタガが外れると「俺も俺も」「俺もずっと我慢してた。もう無理」ってなるからなあ。

2023-04-29 18:59:34
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まとめたひと
加藤AZUKI @azukiglg

安全保障趣味者。 平和を希求するより安全を確保するほうが現実的。 全ての理想はコストに見合う範囲でなら実現を願うべき。 分を知り、身の丈に合うことをしましょう主義者。 集合知と猫の下僕。 Tweetの利用はご自由に&計画的に。