#Anki を2018〜2019年頃から使いはじめ、2021年ごろまでに #物書堂 iOS/Macアプリを通じて自分の学習ルーチンが定まりました。その中で、「綴りのバリエーションにこだわる」ということが、(迷わず正しく読む速度を上げていくために)個人的に特に重要なことだった、ということを振り返っています。 ▼更新履歴 2022-03-03: 概要説明 2022-03-26: 登録の実例とiOS系スマホでの運用
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tricken(手術後復帰チャレンジ中) @tricken

いつか集約したい #Anki というか英語学習の話:2017年あたりから2022年初頭までのどこかで、「基幹の綴りから派生する語はできるだけ一挙に書く」をやっている。たとえば "reenact" (v. 再演する) の場合、辞書の内容をコピペする前に、こうメモるところから始める。 pic.twitter.com/UaVpBXCGK3

2022-03-03 22:56:07
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reenact を実際に使う時、頭の中に reenacted や re-enacted が入っていないと、reenact (re-enact)の綴りだけをじっと見つめていても「前に出会った」ことにならない、ということが……英語学習を始めた中学生の頃から……ずっとあった。今はそう遡及的に過去を再編しつつ理解している。

2022-03-03 22:58:56
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前は1単語をみるごとにマインドマップで樹形図を書いていたこともあったのだけれど、学習すべき単語が500を超えたあたりから完全に無理になり、今は既習済含めて3500を超えているので、#Anki の検索機能にまかせてとにかく綴りだけを置いている。

2022-03-03 23:00:07
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reenact, reenacts, reenacted, reenacted, reenacting re-enact, re-enacts, re-enacted, re-enacted, re-enacting reenactment, re-enactment これらを集約する "reenact" という項目が1個あれば、どれかのワードからその語句カードにたどり着き、語釈を読める、という仕組み。

2022-03-03 23:00:51
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ところで自分は、reenact と re-enact を、天然では「実質同じ意味をもつもの」と〔おそらく〕識別でき〔てい〕ない。何度も反復学習をこなさないと、まごつく。このおかしな特性は、数学について、負の数の処理で脱落したのに近いものを感じる。記号のみの読字障害みたいなものがある。

2022-03-03 23:02:48
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なので、自分は、英語における「ハイフンありでもなしでも実質おなじ意味をもつ単語」を、必ずハイフンなし/ハイフンありで同時に書き出し、どちらにも対応できるよう #Anki に置いている。これでやっと克服できた(=別所で英語読書をしている時に瞬時に識別できるようになったもの)がいくつもある。

2022-03-03 23:04:05
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例: wirepuller (1語から4綴りを書き出している)。 pic.twitter.com/q1dEWwwQdU

2022-03-03 23:06:42
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複数形が入る/入らないでも脳の速度が1手遅れる自覚があるので、複数形も(自分にとって自明でない限り)書き出している。

2022-03-03 23:07:09
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別例: reemerge/re-emerge (それぞれのv. に対して基本活用5種をすべて書き出した後、派生語も書いている。今回の「全綴り書き出し」の典型的な分量) pic.twitter.com/kJCapGSTwW

2022-03-03 23:09:03
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別例: strive (前置詞との組み合わせ含めて一通り書き出している。これは「前置詞がついた途端、strive の原則を忘れかける」ということを防ぐための書き出し。) pic.twitter.com/bs7fJaLKpX

2022-03-03 23:12:12
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別例:enrol / enroll (lかllか問題の代表例。どちらも同じ意味だが、遭遇する時にどちらかを自分では〔当然〕選べない。どちらも同じ意味を参照する脳を反復練習でつくっておく必要がある。) pic.twitter.com/HImblDYl6e

2022-03-03 23:13:21
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別例: urn (n. とv. で意味や書き方が異なってくるが頻度としてどちらもそこそこある場合。文法を深く理解していればその場でそのつど判定できるが、「名詞としての意味」「動詞としての意味」は先に脳の方で作る練習をしておいたほうが速度は高まる。) pic.twitter.com/I7AoLrQHV4

2022-03-03 23:16:51
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別例:encumber / incumber :もはや「どっちだろうと同じ意味を参照する」までのまごつきをすり潰すために綴りを書いている。(本当に、こういうのが「同じもの」として平然と処理できる健常なひとが羨ましい。) pic.twitter.com/e9wPLAR2Kt

2022-03-03 23:19:10
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別例:abhor (rrが入っても入らなくてもよい、というところでいつも無駄に脳の動きを遮られるので、これを轢き潰すための理解が必要となる。) pic.twitter.com/TZX25hC41m

2022-03-03 23:20:58
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別例:allege:未だにallege の意味が直感で入っていない。語源を見ても覚えない。派生語も自動詞と他動詞で違う。なんやねんこいつ(愚痴)。 pic.twitter.com/pQ7acc7jZ9

2022-03-03 23:22:53
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別例:exhilarate:単語自体は覚えがよろしいが、派生語の多さで出くわすと、即死まではいかないまでも一気に読みが遅滞する(していた)。 pic.twitter.com/mLvB9wWGM6

2022-03-03 23:26:07
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「exhilarate の意味がわかっているなら派生語もわかるでしょ」と言える人間の脳になりたかった。それが出来るひとは、公式から計算の方針を導ける数学上手の英語版の才能を持っていると思う。「語の基礎を覚えれば派生も連想できる」を信じて10年以上時間を浪費した。

2022-03-03 23:26:51
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別例;precipitateとその仲間たち。殺意さえ覚える。本当にみなさん preciptate を覚えるだけでこの “すべての綴り” に出会って即乗り越えてるのか。その脳を俺にくれ。(読めないことはない。しかし、回路を人一倍構築しないと、とにかく読みが遅いのだ。) pic.twitter.com/Lf66rzknDG

2022-03-03 23:30:22
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色々例を出したけど、「一つの基本的な綴りの形から、時に10,20を超える多様な関連語群の意味を掴む」などということは、(少なくとも自分の才覚のない脳みそにとっては)幻想であり、付き合う必要はない」という結論にここ5年ほどで至った。そのことをここで再確認したのだった。

2022-03-03 23:34:50
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ちなみに「関連する語の綴りすべてを書き出してから、それらに共通する基本の語義までたどって、何度も読む」をやって、やっと多読/精読時に(少なくともカード化した語については)語釈に迷うことがずいぶん減りました。そういう訓練をした語については辞書を引かなくなった。

2022-03-03 23:36:33
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このやりかたは、恐らく誰にでも薦められるような方法ではない。ある種のボキャビルの才能がある人にとっては、時間ばかりかかって益少ない、効率の悪いやり方であるとさえ思う。けれど、いつまでも「その時出会う語にまごつく」「辞書に逃げてしまう」自分にとっては、これしか成長する方法がなかった

2022-03-03 23:38:03

2022-03-27

解説第2回は、スマホのスクリーンショット動画も含めて紹介しています。読んでいるのは Gibson, William. Neuromancer. 1984. です。

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#Anki で原書読み。dubious の覚えが悪いので検索したら既に完璧に編集が終わってる(=英和活用、リーダーズ、ランダムハウス、研究社の項目が全て揃ってる)が、どういう文脈で出たかだけ[from]タグでメモる。ここは出典が研究書と小説とWeb記事で入り乱れる。 pic.twitter.com/PRgQuYX9Dc

2022-03-26 14:39:35
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#Anki でとりあえず登録する様子1: 線を引くことをよしとした本から “glandular" を取得 pic.twitter.com/ikdtY9Pwvw

2022-03-26 14:45:08
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#Anki でとりあえず登録する様子2: メインデッキ内に"glandular" が登録されていないことを確認し、なければ新規登録で[from]情報だけ入れておく(登録した後の辞書情報放り込みは家でやっても良い) pic.twitter.com/0aMTtZLWQZ

2022-03-26 14:47:11
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#Anki でとりあえず登録する様子3: スマホで意味まで取るなら、 リーダーズ英和(RD) ランダムハウス英和(RH) 研究社英和(KK) の3種類をコピペで貼る。 そのあと 英和活用大辞典(Col} をみて、 項目がある場合: 同じくコピペ ない場合: 活用項目数とコロケーション数をカウントし、メモる pic.twitter.com/SpDDmUDrgP

2022-03-26 14:55:45
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"flicknives" の例。これはおそらく単数flicknife のことだろうと思われるが、辞書を引いても出てこない。あとでWeb検索などで補うことにして今は[from]タグで終わらせておく。検索するとflick knife =「飛び出しナイフ」になるとweblioにあるが、flicknives という綴りの正当性をみつけられず。 pic.twitter.com/RAYlcmdntV

2022-03-26 15:03:42
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#Anki 動詞の簡易登録の例。 変化形(OALD式) 基本的な意味 どこで遭遇したかの典拠(その典拠における変化形を含む実例も必ず書いておく) リーダーズだけ意味を貼る の四つを入れておく。 pic.twitter.com/uBKaReCqCn

2022-03-26 15:11:43
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#Anki 登録する語形の単純化。遭遇したのは"inhumanly" だけどinhumanの副詞化だろうと予測し、inhumanの登録がないか検索。ないので登録開始。front欄にinhumanを置き、backの[from]行に Sexless and inhumanly patient; Neuromancer: 12 と書く。こうすればinhumanもinhumanlyも検索できる pic.twitter.com/lfRbJhvv3X

2022-03-26 15:19:48
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半ば意味がもうわかっており、頑張って登録するのは家でもいいかなという時のやりかた(iOS限定)。"gratification"について、検索で未登録なことを確認したあと、frontに入れた文字列を選択範囲にして標準辞書で検索。iOS標準搭載のウィズダム英和で意味を確認。アプリ間を跨がず登録だけして読み進む pic.twitter.com/7AE9ElatxQ

2022-03-26 15:24:03
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bevelについて。工夫は2つ。 (1) ウィズダム英和で軽く検索した時点で名詞と動詞のどちらの用法も手厚い。なのでどちらも綴りを書き出す(名詞は単複二種、動詞は五種)。 (2) -l-と-ll-で綴りが変わるのでどちらのパターンも律儀に書く。(※これは私が自分の符合失認に悩まされるから) pic.twitter.com/KSfzxeKhZf

2022-03-26 15:31:33
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#Anki "bulbous" の例。ウィズダム英和で調べ、意味を取り、※に単純に書き、あとは英和をコピペする前のいつものフォーマット(綴り→原義→典拠と実例文)。ミニマムでこれだけあればもう大丈夫。リーダーズ、ランダムハウス、研究社、英和活用(、コウビルド、オックスフォード上級学習)は後で足す pic.twitter.com/ah93f4ukBb

2022-03-26 15:36:57
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#Anki subcutaneous はさすがに調べないとわからない。「皮下」。医学からのサイバーパンク用語だ。 pic.twitter.com/uT7zfDOhAW

2022-03-26 16:02:03
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平日なかなか拾いきれない語を拾得してp.11-p.14まで終わった。ジャレドゥテの会話からモリイのチラ見せ登場シーンまで。しかし何年も前に語彙拾いのために引いた16-17がまたピンクだらけだ。半分以上はもう何も引かなくても意味が取れるようになったものばかりだが。 pic.twitter.com/QBX7SHcvUB

2022-03-26 16:12:39
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