
#twnovel お早う今年は随分とお寝坊ね? さあさあ早く起きて。貴方が私達の命を繋ぐの、貴方が私の命を運んで、そして、 「春が終われば貴方も死ぬの」 その声に虫は目覚める。顔を上げれば、晴天に桜が舞い嗤う。 彼女の甘い蜜は春の始まり死の始まり。 しかし抗えず彼は春の渦に飛び込んで行く。 pic.twitter.com/wp8kIzHI3f
2019-03-10 18:30:50

#twnovel 路地裏を歩く老女が振り返り微笑んだ。「この先にとっておきの場所がありますの」付いていけば、そこには見事な桜の老木。零れんばかりの花がほころぶ。「老いてしまいましたが」女の声が静かに響く。「いくつになっても春となるとはしゃいでしまって」老女は消え、目前はただ桜の嵐である。 pic.twitter.com/bqLLtt9DQE
2019-03-23 19:16:44

みおの今日のお題は『満月』『菜の花』『シャボン玉』です。 #twnv_3 shindanmaker.com/14509 pic.twitter.com/bUCiaWIdsw
2019-03-23 19:28:05

#twnovel 春の月は少々居眠りが過ぎるものですから、満月の夜は時折シャボン玉が月の代わりをするのです。 春風の吹くシャボン玉が菜の花畑を通り過ぎますと、花の黄色を吸いだしてそのまま空へと登って月の代わりとなるのです。 だから春の満月は、他の季節よりもほんの少し壊れやすいのです。
2019-03-23 19:28:05
#twnovel 桜が綺麗に咲く頃になぜか毎年天気が崩れる。そう愚痴を呟けば、通りすがりの女が嫋やかな笑みを浮かべ、豪雨に白い腕を差し出した。「春の神は妬心が深うございますから、花見客が増える頃を見計らい酷い雨を降らすのです」振り返った先、桃色に染まる一輪の桜が雨に打たれて揺れている。 pic.twitter.com/SPnp2JdchS
2019-03-30 22:33:34

#twnovel 春になると無数の瞳に見つめられる夢を見る。 それは厭な夢ですね。と、見知らぬ女が妖しく嗤う。 「厭な夢など忘れてしまいなさい」 彼女が広げる袖には無数の目玉。それを見上げ私は思い出す。 10年前の春の日、私は桜木で首を括り、 そんな私を目玉のような無数の桜の花が見つめていた。 pic.twitter.com/VNM2CO5BIJ
2019-03-30 22:56:21

#twnovel 死の世界は、一面、墨絵の如き風景であるらしい。 視界が歪んだのはいつの頃からか。時が経つ毎に私の視界は歪み、風景の縁取りは曖昧になる。 呼ばれた気がして振り仰げば、そこには墨のように滲む桜の花。 嗚呼。と私は嘆息した。 私が立つのは墨絵の世界。さて私はいつ、死んでいたのか。 pic.twitter.com/nMAs9kwkm5
2019-03-31 21:47:26

毎年この季節は桜ツイノベと桜写真のアップ頻度が上がります・・・(ちなみに夏は蓮を観音様に見立てたようなツイノベが増えて、秋は熟女な紅葉のツイノベと写真が増える) 今年は寒いから桜長く咲いてそうでワクワクする~!明日も仕事帰りに撮るぞ!終電チャレンジにならないといいな明日の仕事 pic.twitter.com/PYkXQbrgnM
2019-03-31 21:51:34



#twnovel 弾けるような音に驚いて顔を上げると、それは桜が綻んだ音なのだ。 今年は天気が悪いので、かすかな光を太陽と勘違いして花を開いてしまうのです。 と、桜は照れるようにそう言った。 pic.twitter.com/cFAtwLSnNv
2019-04-01 21:10:58



月光みたいなライトと、薄暗く咲きかけた桜の花弁 pic.twitter.com/aJTYYJab5a
2019-04-01 21:25:22



#twnovel 雨が降りそうなので、と楚々たる彼女はそっと傘を差しだした。しかしあまりに小さな傘なので、道行く人間は誰も彼女の気遣いに気付かない。桜の優しさといえばそのようなものなので、春の神も思わず雨を取りやめるのである。 pic.twitter.com/9MkgJGRnas
2019-04-06 21:57:30

#twnovel 春になれば真っ先に会いに来てくれた彼の人は、指名手配になってしまった。今では手配書に描かれた彼と、顔を合わすのが精一杯の淡い恋である。 pic.twitter.com/ZWgzVumcPB
2019-04-06 22:01:58

というわけで春には毎年毎週、隙間を縫って桜撮影にいく…ちょうど今日が満開。八幡さんの桜でした。京都の桜は美しいね~。桜も明日くらいまでかな?平成最後の桜をいっぱい撮れてよかった!明日もいけたらいきたい(仕事あるけど) pic.twitter.com/gqzqYTbOVR
2019-04-06 22:05:40



#twnovel 春である。すべてが仄かに赤い空気に染まる春である。まっすぐな河原の道を彼はただ真っ直ぐに走る。春の風に包まれて、駆けて、駆けて、駆けた。 やがて彼は春と一つになる夢を見る。 pic.twitter.com/hUA3qPwSM0
2019-04-06 22:14:22

#twnovel ホロホロと泣くような音が聞こえたので、振り返れば花の吹雪。はらはらと、ほろほろと、落ちる花は色を無くして地面を彩る。 桜さえ、別れを惜しんで泣く春である。 pic.twitter.com/r1BlAZ3aP2
2019-04-08 18:49:52

#twnovel 人一番泣き虫なその人は優しさに触れるとすぐに涙を零してしまうのです。ハラハラと散るその涙はやがて白の花弁となり、雨のように大地に注ぐ。その涙も終わる頃、季節は春から夏へと切り替わり、かつて彼女を優しく見上げていた人々も、彼女を見ることなく足早にその場を過ぎて行くのです。 pic.twitter.com/3upWR2DWCk
2019-04-13 18:35:35




今年の桜ツイノベはおわりって先週言ったのに…(ちょっと覗いたらまだ咲いてたので速攻撮影に向かった pic.twitter.com/pYQR2DeyF2
2019-04-13 18:36:06

#twnovel 私にも幸せになる権利があるはずと、飛び込んだ先はシロツメクサの草布団。優しく受け止められた白い彼女は、来年こそ四つ葉に抱かれる夢を見る。 pic.twitter.com/GEJYxlECKm
2019-04-13 18:58:06

#twnovel 「私は生来色が薄いものですから、散り際くらいは美しい色彩に包まれて終えたかったのです」淡く微笑む彼女の最期を、目も冴えるような紫の彼女が抱き留めた。 pic.twitter.com/QYy9cI9h8X
2019-04-13 19:00:25