
小説を書こう、あるいは小説家になろうと決めた時から、その人の書くものには凄味が生じる筈である。小説を書くとは、もはや無頼の世界に踏み込むことであり、良識を拒否することでもある。」 —『創作の極意と掟 (講談社文庫)』筒井康隆著 a.co/iIXTYst a.co/iIXTYst pic.twitter.com/3gxRWPFqZg
2020-07-10 10:41:20

「小説を書くための正しい自信などというものはどうせろくなものではなく、間違っている方が多いのだが、間違っているからこそ、その自信ある書き方に凄味が生まれるのである。」 —『創作の極意と掟 (講談社文庫)』筒井康隆著 a.co/iMg4klW a.co/iMg4klW pic.twitter.com/pQ80WxG9RT
2020-07-10 10:42:20

「逆に言うなら自分の考え方すべてに自信満満という人の書いたものには、まったく凄味がない。なぜ自信満満なのかというと、その考え方が誰にでも受容れることのできる凡庸な……」 —『創作の極意と掟 (講談社文庫)』筒井康隆著 a.co/8nJV7Z0 a.co/8nJV7Z0 pic.twitter.com/cRn8qAghMO
2020-07-10 10:57:08

「常に誰かを恋し続けていなければならない。それが手の届かない高嶺の花であろうと、手を出してはいけない既婚者であろうと、(中略)その背後に死の影が見え隠れしていれば文句なしだ。」 —『創作の極意と掟 (講談社文庫)』筒井康隆著 a.co/1fVtJNp a.co/1fVtJNp pic.twitter.com/sBVoHgAraX
2020-07-11 08:44:59

「なぜ自分の作品にそんな揺蕩が生まれたのかを不思議がったりもするのだが、あまり気にしてはいけない。矛盾であることは確かなことながら、それは決して作品の破綻ではない。」 —『創作の極意と掟 (講談社文庫)』筒井康隆著 a.co/1fK9M13 a.co/1fK9M13 pic.twitter.com/ZAwHjRJgCj
2020-07-11 08:47:16

作中で登場人物の中で矛盾が生まれ、揺蕩(ようとう)=アポリアが発生することがある。 その揺蕩さこそが小説の醍醐味であり恐れる必要はない。判断を読者に委ねるのも一興だ。 作品の破綻とは異なるが、それを絶対に許さない・逆に珍重しすぎる、という批評はどうだろうか。
2020-07-11 08:51:43
「小説作法本に小説の出だしはどうあるべきかなどと書かれていれば、これはもう無視した方がよい。考慮されるべきはあくまで、「その小説の出だしはどう書けばよいか」である筈だ。」 —『創作の極意と掟 (講談社文庫)』筒井康隆著 a.co/b6RaHoy a.co/b6RaHoy pic.twitter.com/3PgEkxwHpD
2020-07-11 09:01:18

結局、逆噴射プラクティス的な「冒頭で一人殺して登場人物を二人出せ」も、エンタメ小説でスピード感を維持するためのものであり、結局はある程度書き上げて、冒頭に戻ってこないといけないんだよね。 (平家シャークの冒頭は好きだったけど、意味はなかったので完全に書き直した)
2020-07-11 09:04:51
「結局ここでも、前章同様その作品が傑作でさえあれば、そのタイトルこそが最も相応しいものであったということになってしまうのだろう。」 —『創作の極意と掟 (講談社文庫)』筒井康隆著 a.co/h1f765d a.co/h1f765d pic.twitter.com/QojyRca5KA
2020-07-11 09:15:02

「もしあなたの小説が短縮形で呼ばれるようになったら、それは名作の仲間入りをしたことになるので自慢してよい。憚りながら小生の作品では「時かけ」(「時をかける少女」)があります。」 —『創作の極意と掟 (講談社文庫)』筒井康隆著 a.co/iQ5ceQr a.co/iQ5ceQr pic.twitter.com/bbiBG6Jktv
2020-07-11 09:30:29

「太宰の「ですます調」には定評がある。」 —『創作の極意と掟 (講談社文庫)』筒井康隆著 a.co/a8cJl7R a.co/a8cJl7R pic.twitter.com/k6D0kmS4Hj
2020-07-11 15:54:55

「それにしても小説における省略とはなんといい加減なものだろう。主語が省かれるのは常だし、場面が「学校」とか「帰り道」とかだけ書かれて背景も風景描写もすっとばされることがある。」 —『創作の極意と掟 (講談社文庫)』筒井康隆著 a.co/bGHy2GG a.co/bGHy2GG pic.twitter.com/xZH5ACyAcb
2020-07-11 15:57:39

書けるフリだけでもしとかないとね。 「不得手なことを毎度省略してそのままにしておいてはいけない。工夫して一応はうまく書けるようにし、書けるんだけど書かないという姿勢で省略を行うべきだ。」 —『創作の極意と掟 (講談社文庫)』筒井康隆著 a.co/gExMMXZ a.co/gExMMXZ pic.twitter.com/zCzH6wLe7B
2020-07-11 16:00:20

長編を書きながら、この辺を身につけていきたいネ。 「また「だれ場」と呼ばれている技法もある。これはクライマックス寸前に、読者にとってはどうでもいいと思えるような文章を書き連ねて苛立たせ気味にしておき、カタルシスへと導く手段である。」 —『創作の極意と掟 (講談社文庫)』筒井康隆著 pic.twitter.com/lIbRIgGxDg
2020-07-11 18:24:35

「長篇小説において遅延という技法は大切である。エンタメ系の新人に多いのは、次から次から過激な展開を重ねていくというもの。これではそうした展開に慣れてきた読者をかえって退屈させてしまう。」 —『創作の極意と掟 (講談社文庫)』筒井康隆著 a.co/a6UdCfQ a.co/a6UdCfQ pic.twitter.com/xvAnYE2CWu
2020-07-11 18:26:58

「この異化とは、われわれが通常見慣れたものを表現する言葉、聞き慣れている言語、つまり自動化された描写などを、小説の中で非日常的に表現することによって、異質なものに変えてしまうということだ」 —『創作の極意と掟 (講談社文庫)』筒井康隆著 a.co/aOuhgIu a.co/aOuhgIu pic.twitter.com/eRLFbUgyzy
2020-07-13 11:53:57

安部公房先生のボクシング小説なんだけど、KO描写に対する意識の流れが絶賛されている。 「 ……おや、どこかな? おれ、ねむっていたのかな? 川の底にいるみたいだぞ。ほら、顔の上を、魚がおよいでいやがる……」 —『創作の極意と掟 (講談社文庫)』筒井康隆著 pic.twitter.com/qzjC5drThu
2020-07-13 12:02:00

#なにやってんの 「説明も描写もなしに登場させた人物も何人かいる。(中略)のちにパーティ出席者のほとんどを大陸間弾道旅客機事故で一挙に死なせてしまうという暴挙に出たものだ。」 —『創作の極意と掟 (講談社文庫)』筒井康隆著 a.co/eZf589J a.co/eZf589J pic.twitter.com/7aoPA8mwsI
2020-07-17 00:30:33