40代後半突入のシルヴァン。フェリクスは親父殿と同じくらいの歳。シルヴァンが不治の病になってしまう話なのでご注意。まだ続きます。
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まさむね♂♂🔞big 🍆 justice @ingsevens

「一緒に死のう、この手を繋いだまま。」 シルフェリ40代後半の話。ある日シルヴァンが倒れてしまう。最初は疲れがたまっただけだと思っていたシルヴァンだが、血を吐き医者を呼んで秘密裏に看てもらうことにした。結果は肺がんで、あと1年か半年か数ヶ月持つか分からないという。

2020-01-14 14:22:53
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シルヴァンが倒れたという噂を聞きつけたフェリクスがゴーティエの屋敷に訪れると、シルヴァンはいつもと変わらずにフェリクスを持て成し、たわいのない話や昔の思い出話をするのだった。数時間その話につきあっていたフェリクスから「シルヴァン、お前悪い病気だな」と突然切り出され

2019-12-31 00:07:39
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シルヴァンは倒れたのは疲れただけだ、少し休めば治ると嘘をつくが…。フェリ「今日お前はいつもより更に饒舌で、倒れるくらい疲れてるのなら話すのも億劫なはずだ。なぜ嘘をつく。お前の顔を見て俺がわからぬとでも思ったか?」シルヴァンはフェリクスにいつだって見透かされているのだ。

2019-12-31 00:16:53
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嘘もなにもかも、これだけ一緒にいればすべて分かるのに。とフェリクスの真っ直ぐな瞳を見ると、少し笑った。 シルヴァン「ごめんな、俺胎毒でいつ死ぬか分からないらしい、この病気になったら治す方法がないのはお前も知ってるだろ。」そして押し黙る。

2019-12-31 00:16:53
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謝罪に込められた思いはフェリクスと子供の頃にした約束を意味する。「フェリクス、俺は先に逝く事になる。ほら、俺のほうが3歳年上だし、順番からいって俺が少し死に近かったから。しかし、こんなに健康的に生きて来てまさかなあ、ははは、もうすぐ陛下に会えちゃうな」そう話してる途中で

2019-12-31 00:26:00
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フェリクスがシルヴァンの手を握る。フェリ「シルヴァン、約束は守って貰うからな。俺が戻るまで死ぬんじゃない」それだけ言うとフェリクスはフラルダリウスに帰って行った。 一月経った頃、フェリクスはゴーティエの屋敷に再び戻ってきたが、なんとフラルダリウスの爵位を捨てて来たという。

2019-12-31 00:32:04
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シル「フェリクス、お前爵位を捨てたそうだな。フラルダリウス家の家督が居なくなるなんて、ファーガスにとって一大事だ」シルヴァンが…もしや…と言葉に詰まる。1月前とは少しばかり痩せてはいるが経過が落ち着き、執務室で普段通り税の報告書や領民の嘆願書などに目を通していた。

2019-12-31 22:12:16
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こんな時にも良い領主として彼は働いていたのだ。 フェリクス「ああ、家のことの整理をつけるために一旦帰った。後任も信用できる者を任命した」シルヴァン「あー…、それで俺を看病しようとでも言…」と言い終わるのを待たずにフェリクスがシルヴァンの目を真っ直ぐと見据えたまま答える。

2019-12-31 22:12:16
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フェリクス「嫁ぎに来た」 シルヴァン「は?」 フェリクス「お前に嫁ぎに来たと言ったんだ。二度も言わせるな阿呆」 若い頃は他人の話を自身の信念で叩きつぶすような物言いをしてきたフェリクスも士官学校での生活や貴族社会を経て

2019-12-31 22:25:52
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公爵として少しは変わったかのように思えていたが、その芯の部分はまるで変わってなかった。シルヴァンは目の前の男の顔を一瞬だけ見てから目を瞑り、はあ、と大きく息を吐いた。シルヴァン「俺はフェリクスのそういう所は好きだが、」フェリクス「では問題ないな」

2019-12-31 22:25:53
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フェリクス「お前のやっているゴーティエの仕事は俺がやる。お前は眠りたかったら寝ろ、起きたかったら好きな時に起きろ。」シルヴァン「まさかその為に自分の家を捨てて出てきたのか?他の領地に干渉しないために?」フェリクス「さあ。どうだろうな」そう言うとフェリクスは座るシルヴァンの横に来て

2019-12-31 22:48:26
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しゃがんで彼の膝に頭を乗せる。今はここに居たいと口では言わなかったが、そこが自分の居場所のように頭を垂れ、シルヴァンが撫でてくれるのを待った。シルヴァンは彼の頭を撫で、己の手の甲を差し出した。フェリクスはシルヴァンの大きな手に口付け、彼への敬愛を表した。

2019-12-31 22:48:26
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こうして簡素な結婚を終えた彼らだったが、特段儀式によっては何も変わらず、これからの残された時間のほうが重要だった。どう生きるかがどう生きたかに変わる瞬間が迫っているのだ。 シルヴァン「陛下がこれを見てたらなんて言ったかなあ」ディミトリの名前を出した後、

2019-12-31 23:08:39
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シルヴァンは一瞬まずいとフェリクスの顔色を伺ったが返ってきた答えは意外なものだった。 フェリクス「今日ここに来る前にフェルディアの墓所へと寄った。爵位を捨てることもお前と共に生きる事も報告済みだ。ドゥドゥーにもな」シルヴァン「ドゥドゥーは何か言ってたか?」フェリクス「ああ、

2019-12-31 23:08:40
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お前が逝ってしまうのは残念で寂しいと。」シルヴァン「そうか、あいつ陛下が亡くなってから一度も俺に会いに来てくれた事なんてないのにな。ふふ、懐かしいなあ。」フェリクス「会いたいようだったら伝書を飛ばすぞ」シルヴァン「いや、いい。ドゥドゥーには好きな所にいさせてやりたい。」

2019-12-31 23:18:39
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一時だって本当は愛する人と誰しもが離れたくはないものだ。と、シルヴァンは一方的に嫁ぐと言って自分の腕に飛び込んできた恋人を見つめてそう思うのだった。

2019-12-31 23:18:39