本人にはどうしようもない初期条件、本人が選んだわけではない帰属的特性[出身家庭のSESと近隣文化資本]による教育機会の多寡は最終学歴に繋がり、様々な格差の基盤となる。
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1/5(本文から) 社会科学的に裏づけのある比較可能なデータは存在せず、「現状」はわかっていない。私たちは私たちを知らず、昨日のコピーのような今日が過ぎていく。  本人にはどうしようもない初期条件、本人が選んだわけではない帰属的特性[出身家庭のSESと近隣文化資本] twitter.com/grandherusu/st… pic.twitter.com/87SYB4SKeI

2021-12-28 17:52:58
ヘルスの高木 @grandherusu

「40歳は人生の答え合わせ」という言葉、あまりにも重すぎる。

2021-12-26 21:26:28
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2/5 による教育機会の多寡は最終学歴に繋がり、様々な格差の基盤となる。何者にでもなれる可能性が制限されている「緩やかな身分社会」である日本には、どの年齢層にも教育格差が常に存在してきた。生まれによる学力格差について凡庸な社会の義務教育制度には格差を縮小する力がない。

2021-12-28 17:53:37
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3/5 社会階層と社会移動に関する全国調査(SSM)の実態を見れば、40年前の若者が60歳で実際に送った人生の「答え合わせ」はできる。親子学歴に関連があるという実態から、学歴世代間再生産メカニズムの解明の試みは可能だ。「答え合わせ」に学問的な意味はあるが、当事者にとってはすでに手遅れなのだ。

2021-12-28 17:54:06
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4/5 いつの時代にも子どもの貧困による教育格差と地域格差(コミュニテイから引き出せる資源の格差)はある。  「不利な状況」を乗り越えた人たちの「生まれ」も偏っている。  米国では3000万語格差(3歳になるまで耳にする語数が家庭SESによって3000万語違う)が有名で、

2021-12-28 17:54:27
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5/5 SESによる言語刺激格差が言語技能格差になっている。子が浴びる単語の量ではなく、親子の会話量とその質が言語能力の発達に重要で、高SESな親がそのようなコミュニケーションを積極的にする。  子育てロジックは社会階層によって異なる。中流の意図的養育と労働者・貧困家庭の放任的養育。以下略

2021-12-28 17:54:46
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第1章、終わらない教育格差 三大都市圏と非三大都市圏の大卒者割合の差が、年を追うごとにつれて拡大している。地方格差の背景には、大卒者を雇用する企業の地域間偏在などがある。近隣効果研究を踏まえると、大卒ロール(役割)モデルとの交流・ネットワークの形成、

2022-01-01 17:19:33
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それに大卒を前提とする規範の内在化などが大学進学への期待を持つことに繋がると考えられる。  大卒者が三大都市圏・大都市に居住することは、住民の社会経済的背景による居住域の分離を意味する。これは児童・生徒の学歴達成を左右し得る教育環境の差となる。

2022-01-01 17:19:33
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p.58 ①1990年代は教育熱の階層格差のみで、教育サービス利用志向の格差は確認できなかった。 ②2000年代以降は階層だけでなく地域についても教育熱格差がある。 ③2000年代以降は教育サービス利用志向についても階層と地域による格差が現出した。

2022-01-01 17:19:33
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直截的に言えば、階層が似た人が同じ地点に集まる。そして、同質性が高い人達が集まることで、そこには町の規範性を伴う文化が立ち上がる。このような同質性に対して市場も反応する。学習塾チェーンは需要があると判断する地域にのみ教室を開く。

2022-01-01 17:24:18
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集合的な階層、近隣効果によって、人々の選択、行動、意識が変わる。近隣の大卒者割合と教育意識を媒介するのは、近隣の「身体化された文化資本」だ。同じ公立学校でも、実際にどのような教育実践が行われるかという「中身」は地域の社会経済的文脈とそれにより醸成される近隣文化によって変わる。

2022-01-01 17:29:45
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コミュニティから引き出せる資源には格差がある。 p.64 階層と「不利な状況」の打破 「格差はあるかもしれないが、困難を乗り越えて成功した人たちはいる」。  個人が社会階層の上層移動を果たしたことは称揚されてよいが、ただ、「不利な状況」を乗り越えた人たちの「生まれ」は偏っている。

2022-01-01 17:36:03
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制度上、誰に対しても機会が開かれているということは、全員に同じ機会が現実的に付与されていることを意味しない。  実際に「上昇」した個人の出身家庭は恵まれた階層に大きく偏っているのが現実である。 第2章以降は、出身階層ではなく、SES(socioeconomoic status=社会経済的地位)を使用する。

2022-01-01 17:46:15
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第2章、幼児教育~目に見えにくい格差のはじまり 子育ては社会階層によって異なる。中流の「意図的養育」と労働者階級・貧困家庭の「放任的養育」とで、「放任的養育」を受けた子供は大人に対して自分の要求を伝えることに躊躇し、教員など権威に従う制約感覚(sense of constraint)を持つようになる。

2022-01-01 17:53:04
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親が大卒者であるほうが将来的に学校文化と親和性が高い「絵本・お話」を「遊び」とする傾向が見られる。子供が1.5歳の時点で確認できる差だ。  保育所・託児所は両親非大卒層が、幼稚園は両親大卒層が利用する傾向にある。3.5歳の時点で学歴差があり、児童の年齢が上がるにつれその格差は拡大する。

2022-01-01 18:02:28
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幼稚園の利用は、小学校に上がる前に集団で学ぶ準備をする「意図的養育」の一環と解釈できる。  習い事は分かりやすい「意図的養育」の例だ。習い事の先生は、親と幼稚園・保育所以外で継続的に対話する大人である。この、大人によって意図的に構造化された教育経験を積むことで、

2022-01-01 18:14:41
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子供は教育制度内において評価される認知・非認知能力を発達させる。両親大卒層の「意図的養育」による子供の時間の構造化として、TV視聴の短時間化傾向が強いので、小学校入学前にTV視聴の累積時間に大きな差がある。  小学校に進学する前の約6年間ですでに相当に異なる時間の過ごし方をしている。

2022-01-01 18:21:41
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第3章、小学校~不十分な格差縮小機能 公立学校が平等化装置として機能するためには、「生まれ」による不利さを埋めなければならないが、様々な格差は早い段階で存在し、それらは縮小せずに学年が上がるにつれ拡大する傾向にある。  先頭集団の背中はゆっくりと遠くなり、やがて視界から消える。

2022-01-01 18:27:55
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親学歴による塾などの学校外教育サービスの利用格差では、これらの教育投資は高学歴な親による高い教育期待を具現化するための学歴再生産戦略であると指摘されてきた。

2022-01-01 18:35:46
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p.113 Bourdieu の文化資本には3つの形態が存在する。本や美術品などの物財を示す「客体化された文化資本」、学歴など制度に承認された「制度化された文化資本」、言語力、知識、教養など、簡単に相続されない「身体化された文化資本」である。  家庭の文化資本の差によって教育達成格差が生じる。

2022-01-01 18:38:00
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基本的には家庭によって文化資本総量に差があり、文化資本と学力などの教育成果は関係している。親の大卒学歴は「制度化された文化資本」だ。どのような親の下で育つのかが子の読書習慣という身体化された文化資本の形成を左右する。金銭を必要としない図書館訪問にも差がある。

2022-01-01 18:44:02
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親大卒者数という大まかな分類で経済資本格差と文化資本格差があることを踏まえた上で、小学校に入った時点で親学歴によって学力格差がすでに生じている。  小4学力→小5学力→小6学力→中1学力と時点間の学力は強く関連していて、小4学力は3年後の中1学力の個人間分散の半分を説明する。

2022-01-01 18:52:25
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小4で見られた学力格差そのものは大きく変わらない。学校生活を通してどの層も学力は上がるが、格差は小4の時点で存在し、多少の変動はあるが基本的にそのまま維持されている。これは通塾の有無による群分けをしても同じだ。格差という点ではほぼ平行移動なので、縮小したりなくなったりしない。

2022-01-01 18:58:16
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p.123 両親大卒層と両親非大卒層では、子が小学校4年生時点の大学進学期待に明確な格差がある。両親大卒層の家庭では、小学校4年生時点で大学進学を前提とした会話がなされ、それを踏まえて通塾などの教育選択をしていると考えられる。

2022-01-01 19:03:51
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p.135 子供を公立学校に通わせる理由に「多様な(背景の)児童がいる」という声がある。しかし、それは同質性が極めて高い2%にも満たない国公立と比べれば多様であるということに過ぎない。約98%の児童が通う公立学校には学校間で大きなSES格差があるのだ。

2022-01-01 19:08:33
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不動産格差に差があり通勤可能な就業先に偏りがある以上、「誰」が住んでいるのかは市町村によって大きく異る。教育行政は「誰」が住んでいるかにまで立ち入ることはできないので、みなさんの「近所」にある公立学校がすべて同質なわけではない。ここでいう「質」とは人間としての価値ではない。

2022-01-01 19:25:49
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あくまでも現行の学歴獲得競争と親和性があるかどうかだ。小学生であっても同級生の大半が「大学は(いつか)行くもの」と考えていれば、個人(親の)SESがどんなものでも、大学進学が集合的「規範」となり得る。これは「隠れた(潜在的)カリキュラム(hidden curriculum)と解釈できる。

2022-01-01 19:26:54
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公式の(顕在的)カリキュラムには書かれていないが、児童・生徒が無意識のうちに内在化していく明示されていない規範・価値・期待のことだ。各地域に存在する別々の隠れたカリキュラムによって児童たちは「社会化(socialization)されていく。周囲とのやり取りを積み重ね、価値や規範を内面化していく。

2022-01-01 19:29:40
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p.136 大学に行くのであれば中学校の勉強はちゃんとできて「良い」高校に行かなきゃいけないという共通理解に基づき、小学校から通塾して準備をすることが「当たり前」の学校・地域がある。一方、大半が高校や専門学校を出ればそれでいいと漠然と考えている学校・地域もある。twitter.com/aphros67/statu…

2022-01-03 14:49:32
🇺🇦小動物を愛するしんさん🇺🇦 @aphros67

「なんで関東ローカルの学生大会をクローズアップするのか」 毎年言われることなんだけれど、やっぱり面白いからじゃないかなぁ。地元だから他の地方ではそういう意見もあるのだろうとは思うけれど(・ω・)

2022-01-03 12:02:56
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「みんな」がそうで親にでも言われなければ、特に小学校の段階で学習に駆り立てられる理由はないだろう。実際に、「個人」と「学校」というように水準を分けて検証すると、個人水準とは別に、学校水準のSES特性が学力、通塾、学習行動などと関連している。  個人を超えた集団水準で格差がある。

2022-01-03 14:52:51
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p.137 社会経済的地位(SES)の地域・学校間格差 📌「誰」の子が通っているのかという視点でみると、どの視標でみても、小学校間には大きな格差がある。9割の児童の両親が大卒の学校と大半の児童の両親が非大卒である学校では、異なる規範(norm)が存在するので、

2022-01-03 14:53:14
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いかに教育行政が標準化政策を実施したところで、広い意味での教育「環境」が同じになることはない。子供たちは社会経済的に別世界である「公立」学校に通っているのだ。  [図3-5] 両親が大卒である割合と児童の家庭にある本の学校平均冊数には相関関係(係数0.63)がある。 pic.twitter.com/kW7Vycz4no

2022-01-03 14:53:54
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高SES地域に住むことで高SES小学校に通っている児童が同級生の家を訪れた時に本棚が複数ある可能性が高い。大都市部にあるX市の小学校4年生のデータだと、低所得層を対象とした就学援助を受けている児童は22%で、受給児童の割合を学校別に出すと平均23%・標準偏差14%・最小値0%・最大値87%だ。

2022-01-03 15:01:36
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就学援助受給児童が0%の学校と87%の学校では、同じ市内の公立小学校であっても異世界のようなものだ。両親大卒割合、世帯収入(経済資本)、父親の管理職・専門職の割合などで同じような学校変数を作成しても、TIMSSと同じような学校間格差がある。

2022-01-03 15:07:14
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就学援助受給割合は平均12%・標準偏差6%で、最小値~最大値は0~36%とだいぶ幅がある。同じ県内の小学校であっても「誰」が通っているかは大きく異なる。  両親大卒層が日本全体に等しくばらばらに居住しているわけではないので、同じ公立小学校であっても「読み書き」力が高い子の割合が高い学校と

2022-01-03 15:12:34
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低い学校が存在することになる。実際のところ、入学時点の「読み書き」高学力の割合が、1人もいない0%から半数を超える68%まで幅があり平均は39%だ。公立であっても、小学校入学時点で学習準備ができている子の割合が高い学校と、低い学校があるのである。 pic.twitter.com/HXbQhoKdwQ

2022-01-03 15:17:44
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これは、学校に入った時点の学校間の準備格差を意味する。親大卒者数によって「読み書き」高学力児童の割合に格差があったように、学校水準でも同じようなSESによる格差を確認できる[図3-6]。両親大卒割合が高い学校であればあるほど、「読み書き」高学力児童の割合が高い(相関係数0.37)。

2022-01-03 15:22:27
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図3-7は、両親大卒割合と小学校4年生の3月に計測された算数学力の学校平均の関係を示している。この図から言えるのは、両親大卒割合と学校平均学力が最高値近辺の3校が国私立であったとしても、小4時点で学校SESによってそれ以外の学校間でも学力格差が確認できるという事実だ。 pic.twitter.com/EuBN5Zi6ef

2022-01-03 15:28:02
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学校SES(両親大卒割合)を3分割した結果が示すように(表3-19)、入学時点の「読み書き」と「算数」に、そして小学校4年生時点の算数の平均と偏差値60以上の割合に学校間格差が存在する。「この学校の子たちは勉強がよくできる」と言うとき、それはその学校の両親大卒割合と無縁ではない。

2022-01-03 15:32:31
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両親大卒割合の上と下それぞれだいたい3分の1というかなり大まかな比較でも、偏差値60以上の児童の在籍割合は約2倍になるほど異なっている。「勉強がよくできる子たち」は両親大卒割合が高い学校に大きく偏って存在しているのだ。

2022-01-03 15:36:19
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全国調査TIMSS2015の結果(表3-20)によれば、親が小学校4年生の子に大学(4年制大学・大学院)進学を期待する割合は学校によって大きく異なる。国私立高は2%に満たないので、これらの大半は公立小学校間の格差だ。親が子に大学進学を期待している割合は平均58%、最小値33%、最大値100%とだいぶ差がある pic.twitter.com/GbedKtphIH

2022-01-03 15:42:27
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両親大卒割合によって3分割すると、TIMSS(全国)とX市のどちらでも、「誰」が通っているかによって進学期待割合に差があることがわかる(表3-21)。TIMSSデータで作成した図3-8の相関係数は0.73で、これは両親大卒割合が親の大学進学期待割合の学校間格差の53%を説明することを意味する。

2022-01-03 15:46:57
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通塾については、三大都市圏・大都市が最も高く、非三大都市圏・郡が低い。この間にはだいたいどの学年でも2倍ぐらい格差がある。住んでいる地域によって通塾が「ふつう」かどうかに大きな違いがあるといえる。  最も不利な層である両親非大卒層で非三大都市圏の小6の通塾率は、都市規模順に、

2022-01-03 15:53:01
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30%、24%、21%と最も有利な層(両親大卒・三大都市圏)の約半分だ。 p.153 学校水準の両親大卒割合と学校平均学習時間の相関関係は小4で0.35なのが小6で0.60と上がっている。個人水準で見たのと同様、学年が上がるとSESに基づき学習努力量の格差が拡大している。

2022-01-03 15:58:11
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「どれぐらい勉強するのが " ふつう " なのか」という規範の学校間格差はSESを基盤にして拡大している。 p.155 異なる「ふつう」の中で育つ小学生 小学校教育においても個人・集合それぞれの水準で様々な格差がある。同じ社会であっても児童は親大卒者数と学校・地域によって、異なる現実を生きている

2022-01-03 16:06:40
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①毎年の世帯収入は子供が大きくなるにつれ拡大傾向にある。義務教育の終わりまでの総額には大きな差がある。 ②目には見えづらい文化資本格差がある。家庭の蔵書数と親子の読書量、それに文化的活動に差がある。

2022-01-03 16:13:40
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③入学時点の学力が、小4時の学力と関連している。小4~中1まで格差は縮小・拡大せずに維持されている。 ④小4・小6で親子の大学進学期待に格差がある。親学歴によって異なる教育段階をゴールにしている。 ⑤両親大卒層は小4を境に塾の利用・学習時間の増大に焦点を移している。

2022-01-03 16:16:24
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多様な経験を積ませながらも現行の学歴獲得競争で有利になるよう子供の年齢によって教育戦略を変えている。 ⑥両親大卒層の「意図的な養育」による日常生活の構造化は、メディア消費時間増大の抑制、親の学校関与格差にも見られる。 ⑦以上の項目について地域や学校の間に格差が存在する。

2022-01-03 16:20:31
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学校間格差があるので、似た「生まれ」や同じぐらいの学力の同級生と出会うのは偶然ではない。 ⑧公立であっても将来大学に進学する前提で勉強している児童が多数派の学校が存在する。両親大卒割合によって、大学進学を明確に意識している児童が在籍する割合は学校間で大きく異なる。

2022-01-03 16:24:07
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⑨両親大卒割合によって、習い事・通塾の有無・学習とメディア消費に使う時間、親の学校関与が学校間で異なる。  「生まれ」によって児童は異なる「ふつう」を生きる。公立であっても各小学校には異なる「ふつう」がある。近所の「みんな」に合わせても、それが都道府県や日本全体の平均とは限らない

2022-01-03 16:28:22
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長らく学校以外で構造化された時間を過ごさず、同じぐらい親の介入度合いの少ない生活を送っている「みんな」に合わせて「ふつう」な日々を送っていた児童は、中学校に入ってから陰に陽に「身の程」を「公式」に通知されることになる。

2022-01-03 16:34:31